世界経典 Ⅱ
第1部 神様と創造
第5章 死以降の人生と霊界
9) 天使
天使たちと霊的恩恵を施す者たちは、あらゆる宗教に普遍的に現れる。それらは、神々、デイーバ、カミ、動物や山々の霊たち(シャーマニズム)、または玉皇上帝のような玉皇(中国)や仏教の菩薩として認めることができるだろう。
地上で立派に生き、神格化されて天使の任務が付与された者たちもいる。それでも、唯一神論の伝統信仰では、このような霊的恩恵を施す者たちは、いくら高められたとしても、唯一の究極的実在に従属する僕としてみなされる。
様々な伝統宗教において、この恩恵深い霊たちは、人間世界に祝福を施し、人間が害を被らないように保護する。天使ガブリエルがムハンマドと聖母マリヤに語ったように、天使として来る者たちは、神様の教えを伝達する。それで、天使たちは神様に奉仕し、神様の子女である人間を助ける「僕の霊」の役割を果たす。
天使たちは、能力をもち、したがってよぐ崇拝の対象となる。しかし、ユダヤ教、イスラーム、キリヘスト教の伝統の中には、人間が天使より優れているという教えがある。このような伝統に従い、文鮮明先生は天使たちが人間を創造した神様の目的が実現されるときまで、創造のすべての段階において神様を助けたと教える。
神様はアダムとエバを教育し、助けるために、エデンの園に天使たちをおいた。彼らは、幼子から成人に成熟し、創造理想を実現するようになっていたからである。天使たちの中の頭はルーシェルだったが、堕落するようになり、これにより人間の堕落に対する責任を負うようになった。「第6章3「悪魔とその活動」参照
このことにより、人間が天使たちを審判し、彼らの喪失した資格を回復しなければならない日がまだ残っている。
1. 天使の正体と使命
―宗教経典―
さまざまな風を伝令とし、燃える火を御もとに仕えさせられる。
詩編104.4 (キリスト教)
かれは陶土のようなどろから、人間をつくりたまい、また火の炎から、幽精(ジン)をつくりたもうた。(注23)
クルアーン55.14 ~ 15(イスラーム)
天使たちは皆、奉仕する霊であって、救いを受け継ぐことになっている人々に仕えるために、遣わされたのではなかったですか。
ヘブライ人への手紙1.14(キリスト教)
天使たちは、主の栄光をたたえて唱念し、地上のもののために、許しを請いまつる。
クルアーン42.5 (イスラーム)
まことに「私達の主は、神であられる」と言って、その後正しくしっかりと立つ者。かれらの上には、(次から次に)天使が下り、「恐れてはならぬ、また憂いもない、あなたがたに約束されている、楽園の吉報を受け取れ」(と言われよう)。われは現世の生活において、また来世において、なんじらの友である。そこでは、なんじらの魂の望むものを得……
クルアーン41.30 ~ 31(イスラーム)
主はあなたのために、御使いに命じて、あなたの道のどこにおいても守らせてくださる。彼らはあなたをその手にのせて運び、足が石に当たらないように守る。あなたは獅子と毒蛇を踏みにじり、獅子の子と大蛇を踏んで行く。
詩編91.11 ~ 12(キリスト教)
私(普賢菩薩)は、あらゆる悪の世界にいる存在の苦痛を減らし、また彼らに幸福を与えます。私は、億劫の歳月を通し、四方の世界で続けてそのようにするでしょう。一切衆生の有益さは永遠で、かつどこにも存在します。
華厳経39(仏教)
あらゆる悪の行いをやめよ。あらゆる善の行いをせよ。そうすればあなたは悪の星の影響力から永遠に放たれるようになり、常によい守護天使によって囲まれているようになるだろう。
陰隲文(道教)
ある男が道を歩いていくとき、群れの天使がその前に現れ、次のように叫んだ。「聖なる方が留まる道を開けよ」。
詩編ミドラーシュ(ユダヤ教)
それはかれに啓示された、お告げにほかならぬ、すばらしい偉力者が、かれに教えた、かれはがんじょうなつくりの持主であった。まっすぐに立って、かれはしばらく、地平線の最高の所にいた。
それから親しく降りて来て、近づき、およそ弓二つ、いやそれよりも近い距離であった。そこでしもべ(ムハンマド)に向かって、かれが啓示されたことを告げた。
クルアーン53.4 ~ l0(イスラーム)
六か月目に、天使ガブリエルは、ナザレというガリラヤの町に神から遣わされた。ダビデ家のヨセフという人のいいなずけであるおとめのところに遣わされたのである。そのおとめの名はマリアといった。
天使は、彼女のところに来て言った。「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる。」マリアはこの言葉に戸惑い、いったいこの挨拶は何のことかと考え込んだ。すると、天使は言った。「マリア、恐れることはない。あなたは神から恵みをいただいた。あなたは身ごもって男の子を産むが、その子をイエスと名付けなさい。
ルカによる福音書1.26 ~ 31(キリスト教)
文昌帝君が言った。「17 世代のあいだ、私は高位の政治家として化身してきたのであり、私は決して私の民を抑圧したことはなく、部下を虐待したこともない。私は不運の中で彼らを助けた。私は彼らを貧しさから救った。私は孤児たちを哀れんだ。私は彼らの罪を赦した。私は天上と調和する密かな徳を広く実践した。私が私の心を保つように、あなたがあなたの心を保つことができれば、天は間違いなくあなたに祝福を下さるだろう」。
陰隲文(道教)
―み言選集―
天使世界は、この宇宙が、すなわち被造世界が創造される前につくられました。神様が天使世界をつくったのち、天使の協助を受け、万物という物質を通して人間を生まれるようにしました。したがって、人間は神様から天使、物質を通して生まれたのです。
このような過程を経るにおいて、神様が願う目的、神様が創造された目的、天使が創造に協助した目的、万物が人間に投入された目的、人間が生まれた目的、これは違わないというのです。この全体が総合して四つの存在がすべてよいと言わなければなりません。神様もよく、天使もよく、万物もよく、人間もよく、このようによいと言える共通の内容が提示されなければなりません。
(83-155、1976.2.8)
すべての存在は神によって創造された。したがって当然天使もまた、神が創造し給うた被造物であることはいうまでもない。神は天使世界を他のどの被造物よりも先に創造された。創世記1章26 節に書かれている天地創造の記録を見ると、神は「われわれのかたちにわれわれにかたどって人を造り」と、自らを複数をもって語っておられるのであるが、これは今日まで多くの神学者たちが解釈してきたような三位神の立場から、そのように言われたのではなく、人間よりも先に創造されていた天使たちを考慮において、それらを含めた立場から言われたみ言であったことを知らなければならない。
神は被造世界の創造と、その経綸のために、先に天使を使いとして創造された(ヘブル1・14)。天使はアブラハムに神の重大な祝福のみ言を伝えたのであり(創18・10)キリストの受胎に関する消息を伝えたり(マタイ1・20、ルカ1・31)、獄中で鎖につながれていたペテロを解いて、城外に導いたのである(使徒12・7 ~ 10)
このほかにも、神のみ旨のために天使が活動している例は、聖書の中に、無数に探しだすことができる。それゆえに黙示録22 章9 節では、天使が自分自身を「僕」と言い、またヘブル書1章14 節においては、天使を「仕える霊」と記録しているのである。そしてまた、天使は神に頌栄をささげる存在として創造されていたという証拠も、聖書の中に数多く見いだすことができる(黙5・11、黙7・11)。
つぎに、我々は天使と人間との創造原理的関係を探ってみることにしよう。神は、人間を子女として創造され、被造世界に対する主管権を賦与された(創1・28)。ゆえに、人間は天使さえも主管するよこうにつくられているのである。
コリントⅠ6章3節を見れば、人間は天使さえも審判できる権限があると書かれている。そして、霊的に通ずるあらゆる人たちは、数多くの天使たちが、楽園にいる聖徒たちを擁護しているのを見るのであるが、これもまた、天使の人間に対する主従関係を説明する一つの良い例であるといえよう。
原理講論、堕落論2.1
天使はどのような存在なのでしょうか。僕の立場で神様の前に忠誠の道理を尽くして、アダムとエバの囲いとなってあげるべき存在です。万世にわたって天の世界に栄光の雰囲気をつくり、神様の愛を中心としてアダムとエバと共に幸福に暮らすべきだったのです。
言い換えれば、天使長はアダムとエバのために創造されたのです。アダムとエバの父である神様が天使を創造した目的はアダムとエバのためだったのです。それが天使長を創造された目的でした。
(15-239、1965.10.17)
今まで霊界において天使世界に該当するのは誰でしょうか。今日、地上に来ては逝った善の霊たちは、天使の使命圏内に入っています。それはなぜそうなのかというと、アダムをつくる前に天使をつくったのと同じ立場なので、地上にアダム完成を成し遂げる前の善の人たちは、天使の立場に戻り得る条件が成立します。
(76-324、1975.3.15)
男性は何かというと天使長です。天使長なのですが、天に反対して堕落させた天使長ではなく、復帰された天使長です。エデンにおいてアダムを絶対協助し、保護、育成し、家庭理想を成して天の国に入ってこいくことができるように、責任を果たさなければならないのが天使の使命でした。このような天使の使命を果たせなかったので、これがすべてならず者になったのです。地獄の王になってしまいました。
(281-313. 1997.3.9)
ですから、天使は、これから来るメシヤが統治するその国の人たちのために、地上に来て犠牲になるのです。天使たちが汗を流し、復帰するのです。霊界は天使世界であり、肉界はアダム世界でしょう? 堕落圏の拡大した世界がサタン圏内にあるので、それを誰が引き抜いてこなければならないのですか。霊肉の実体の天使たちがしなければなりません。霊肉を通じた実体の天使が行使する所が悪魔サタンの世界になっているので、霊界と天使だけではできません。実体の天使世界をつくらなければならないのです。
(62-247、1972.9.25)
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8. 世界経典 Ⅱ
[101] 世界経典 - 天使 - 1. 天使の正体と使命
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