자료 및 정보 1085번에서 Johnjon이 ‘우동 한 그릇’이라는 감동적인 글을 올려 주었다.
이어 1091번에서는 시찌브가 원문을 찾아 띄워 주었다.
여간 고맙지 않다.
나도 기여하는 바가 있어야 하겠기에 원문에 주석을 달아 올린다.
今から十五年ほど前の、北海道 札幌の町にある北海亭というおそば屋さんで起きた物語でございます。
(北海道 ほっかいどう。札幌 サッポロ。北海亭 ほっかいてい。
おそば屋さん 소바 가게。物語 ものがたり.)
大晦日のかき入れ時が終わり、最後の客が出たところで、そろそろ暖簾を下げようとした時。十歳と六歳ぐらいの男の子を連れた婦人が、おずおずと「かけそば……一人前なのですが……よろしいでしょうか」と入って来た。後ろでは二人の子供が心配顔で見上げている。
(大晦日 おおみそか, 섣달 그믐, 晦 그믐 회. 書き入いれ時 かきいれどき、대목.
暖簾 のれん, shop-curtain, 暖 따뜻할 난, 부드러울 훤, 簾. 婦人 ふじん。
おずおず 怖ず怖ず, 겁에 질리거나 망설이는 모양, 머뭇머뭇.
かけそば 메밀국수 장국. 一人前 いちにんまえ, 一人分.)
「どうぞどうぞ」と暖房に近い二番テーブルに案内しながら明るく「かけ一丁!」と声をかける女将さん。かけというのは、大阪では素うどんとか素そばとかいうことでございますが、
それを受けた主人はチラリと三人連れに目をやりながら「あいよ!かけ一丁」とこたえて、玉そば一個と、さらに半分をさりげなく加えてゆでる。
(暖房 だんぼう. 一丁 いっちょう, 1인분. 声をかける 소리쳐 부르다.
女將 じょしょう, <여관·요릿집·요정 등의> 여주인. 大阪 おおさか.
素 そ, 肉·魚が入らない食べ物. 主人 しゅじん。入る はいる. ちらり 언뜻, 흘끗.
連れ つれ, 동행, 동반자. あい 네, 예, はい의 예스러운 말. 一個 いっこ.
半分 はんぶん.
然り無い さりげない,《さありげない의 준말》, 아무 일도 없는 듯하다.
加える くわえる. ゆでる 데치다, 삶다.)
額を寄せ合って食べている三人の声がカウンター越しに中に聞こえてくる。
「おいしいね」と兄。「お母さんもお食べよ」と一本のそばをつまんで母親の口に持っていく弟。百五十円の代金を支払い、「ごちそうさまでした」と出ていく母子三人に、「ありがとうございました。どうかよいお年を!」と声を合わせる主人と女将。
(額 ひたい 이마. 寄せる よせる 가까이 대다.
カウンター越しに中に counter 넘어 안으로. つまむ 집다, 잡다.
代金 だいきん. 母子 ぼし. 主人 しゅじん. 女將 じょしょう)
翌年の大晦日も、夜十時を過ぎたころ、最後の客が出るのを待っていたかのように、三人は現れて、やはりかけそば一人前を注文した。
(翌年 よくねん. 大晦日 おおみそか, 섣달 그믐. 現れる あらわれる.
一人前 いちにんまえ. 注文 ちゅうもん)
「ねえお前さん、サービスで三人前出してあげようよ」と耳打ちする女将さんに、「だめだ。そんなことしたら、かえって気をつかうべ」と言いながら、玉そば一つ半をゆでる夫を見てほほえむ妻.
(ねえ 저어. お前さん 당신. 耳打ち みみうち 귀엣말. 女將 じょしょう.
気をつかうべ 신경 쓰게 돼. べ -거야, -지, 오사카 사투리.
夫 おっと. ほほえむ 微笑む.)
「おいしいね」「今年も北海亭のおそばを食べられてよかったね」「来年も食べられるといいね」食べ終えて百五十円を支払って出ていく三人。「ありがとうございました。どうか良いお年を」と夫婦が見送る。
その翌年の大晦日の夜、二人は口にこそ出さないが、九時半をすぎたころからそわそわと落ち着かない。
(夫婦 ふうふ. 翌年 よくねん. 大晦日 おおみそか, 섣달 그믐.
くちに だす 입 밖에 내다.)
十時を回って、そろそろ看板にしようかという時、主人は壁のメニューの札を次々に裏返した。夏に値上げをして「かけそば二百円」と書かれた札が「百五十円」に早変わりをした。二番テーブルの上には「予約席」の札が女将の手で置かれている。
(看板かんばん. 看板にしようか? 主人 しゅじん。札 ふだ.
うらをかえす 안을 뒤집다.
値上げ ねあげ 가격 인상. 女將 じょしょう. )
しばらくして、母と子の三人連れが入ってきた。注文は「かけそば二人前」になった。主人は、玉そば三個を黙ってゆでる。
母親の顔が例年になく輝いてこう話している。「交通事故で死んだお父さんが事故でけがをさせた人達への支払が今日で終わったのよ」喜ぶ二人の兄弟。
(子 こ. 注文 ちゅうもん. 個 コ, 一個 いっこ. 輝く かがやく. 兄弟 きょうだい)
母親が夜遅くまで働き、兄は朝夕の新聞配達、弟は夕飯の買い物と支度をして三人肩を寄せ合いながら生きて来たのだった。
(朝夕 あさゆう. 弟 おとうと. 買い物 장보기. 支度 したく 준비.
寄せ合う 서로 힘을 모아.)
中学生の兄が、働く母の代わりに弟の学校の参観日に行ったことを話し出した。
「淳が作文を読んだんだよ。「一杯のかけそば」という題で、三人で一人前しか頼まないのに、おじさんとおばさんは、「ありがとう、良いお年を」と言ってくれた。
僕も大きくなったらこんなおそば屋さんになりたい。淳は大きな声で読み上げたんだ。 先生が、僕にあいさつをと言うので、「あのとき……一杯のかけそばを頼んでくれた母の勇気を忘れません」ってそう言ったんだ。」
(中學生 ちゅうがくせい。學校 がっこう。參觀 さんかん. 参観日? 淳 ジュン.
題 ダイ. 賴む たのむ 주문하다. 勇氣 ゆうき。って …<이>라고.)
カウンターの中で聞き耳を立てていたはずの主人と女将の姿が見えない。カウンターの奥にしゃがみ込んだ二人は、一本の手ぬぐいの端をたがいに引っ張り合うようにしながら、こらえきれずにあふれ出る涙を拭っていた。
(はず …할 터, …일 것. 主人 しゅじん. 女將 じょしょう. 姿 すがた.
しゃがみ込む しゃがみこむ 웅크리고 앉다. 手ぬぐい てぬぐい 수건.
端 はた 가, 가장자리. 引っ張り合う? こらえきれず<← こらえる 堪える 참다. +
きる 切る 다 …해내다, 끝까지 …하다>. あふれ出る 溢れでる 넘쳐나다.
涙 なみだ. 拭く ふく 닦다.)
また一年がすきて――。北海亭では夜九時すぎから「予約席」の札を二番テーブルの上に置いて待っていたが、あの母子三人は現れなかった。
(札 ふだ. 母子 ぼし)
次の年も、さらに次の年も三人は来なかった。その後、北海亭は商売繁盛の中で店内したが、あの古い二番テーブルだけはそのまま残した。
(商売繁盛 しょうばいはんじょう 商売 しょうばい 장사. 店内 てんない.
改裝 かいそう)
不思議がる客に二人は、「一杯のかけそば」のことを話し、このテーブルを見ては、自分たちの励みにしている。
いつの日か、あの三人の客が来てくださる時は、このテーブルで迎えたいと説明をした。
(不思議 ふしぎ. がる …하다고 느끼다. 励み はげみ 자극, 격려. 迎える むかえる)
それから十年余たったある年の大晦日の夜。まさに店を閉めようとした時。二人の立派な青年と和服の婦人が現れた。
「かけそば三人前ですが、よろしいでしょうか」それを聞いた女将さんの顔色が変わった。十数年の歳月を瞬時に押しのけ、あの日の若い母親と幼い二人の姿が目の前の三人と重なる。
兄は今では医師、弟も銀行員になっていた。母の実家のある滋賀県に引っ越して行ったのだという。
(餘 よ. 大晦日 おおみそか 섣달 그믐. まさに 正に 꼭, 딱. 立派 りっぱ 훌륭함.
和服 わふく. 婦人 ふじん. 女將 じょしょう. 十數年 じゅうすうねん.
歲月 さいげつ.
瞬時 しゅんじ. おしのける 押しける 밀어내다. 幼い おさない. 姿 すがた.
重なる かさなる 포개어지다. 醫師 いし. 銀行員 ぎんこういん. 実家 じっか 친정.
滋賀県 しがけん。 引っ越す ひっこす 이사하다.)
「一杯のかけそばに励まされて、三人で生き抜くことができました。ありがとうございました」と礼を述べる兄。
兄が札幌の総合病院に転勤になり、父のお墓への報告を兼ねて三人で、「これまでの人生で最高のぜいたくをしようね」と言って北海亭を訪ねて来たのだった。
オロオロしながら聞いていた女将さんが、「……ようこそ、さあどうぞ、二番テーブルかけ三丁!」いつもの仏頂面を涙でぬらした主人が、「あいよ、かけ三丁!」
おえつでくぐもってはいたが、そば屋夫婦にとっても〝人生最高の掛け声〟が店中に響いた。
(励ます はげます 격려하다. 生き抜く いきぬく 꿋꿋이 살아가다. 札幌 サッポロ.
綜合病院 そうごうびょういん。轉勤 てんきん. 墓 はか. 報告 ほうこく.
最高 さいこう。
ぜいたく 사치, 분에 넘침. おろおろ 허둥지둥. 女將 じょしょう.
丁 ちょう 요리의 종류를 세는 말.
仏頂面 ぶっちょうづら 무뚝뚝한 얼굴. 涙 なみだ.
ぬらす 濡らす 적시다. 主人 しゅじん. 嗚咽 おえつ. くぐもる 말을 우물거리다.
夫婦 ふうふ. 掛け声 かけごえ 聲援하는 소리. 響く ひびく 울리다)
첫댓글 수고하셨어요...덕분에 일본말 공부좀 했습니다..
주석 달아 주시느라 수고가 많으셨습니다, 그런데, 제가 알기로는 女將 는じょしょう라기보다 おかみ라고 읽는 걸로 알고 있습니다만....
감사합니다. 참고하겠습니다.
佛頂面를 "ぶっちょうづら 무뚝뚝한 얼굴"로 수정했으니 참고하소서.