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GMOインターネットグループでは投資家向けクラウドサービスが不正アクセスを受け、顧客の情報が外部に持ち出され、一部で、身に覚えのない不正な取り引きが確認されたと公表しています。
不正アクセスをしたとみられるハッカー集団はインターネット上のサイトに犯行声明を掲載し、日本時間の27日正午までに100万ドル=日本円で1億5700万円余りを支払うよう会社側に要求し、応じない場合は利用者の個人情報を公開するなどと脅迫していました。

ハッカー集団は27日正午過ぎ、新たに声明を公表し、会社側が交渉に応じなかったとしてサイトに1人分の個人情報だとする情報を公開しました。

公開された情報の真偽は分かっていませんが、個人の名前などが書かれています。
ハッカー集団は、今後についてサイトの中で毎日、正午に分析が完了したものから順次、個人情報をインターネット上や知人などに対して公開していくなどと主張しています。
GMO “公開情報 内容確認中 アクセスと拡散控えて”
会社側は、27日午後0時半に、利用者に関すると見られる情報がインターネットのサイトに公開されていることを確認したと発表しました。
内容の確認を進めるとしています。
また、このサイトにアクセスした場合、攻撃者に情報を取得されるということで、アクセスしないよう呼びかけています。
さらに、情報の拡散を控えるよう呼びかけるとともに、二次被害の防止の観点から、悪質性の高い情報の拡散者に対しては、法的措置を取る準備を進めているとしています。
一方、予告を受けていた身代金要求型のコンピューターウイルス「ランサムウエア」による攻撃は午後2時の時点で確認されていないとしています。
会社は、引き続き、「攻撃者の要求には応じない」としていて、警察などの関係機関に相談し連携して対応を進めることにしています。
【セキュリティー企業やAI関連企業と協力して対応】
会社は、大手セキュリティー企業のトレンドマイクロから協力の申し出を受けたことを27日、明らかにしました。
ほかのセキュリティー企業やAI関連企業とも協力して今後の調査や対応で各社が持つ専門性を取り込む方針です。
また、会社では利用者が使っていた端末を一時的に預かり、社内のホワイトハッカーのチームが、端末にランサムウエアが仕掛けられているかどうかなどを確認し、解析をしているということです。
“フルスキャン ネットワークの遮断 電源落としてケーブルを抜くように”
一方、利用者に対しては注意の呼びかけを強めています。
会社は、ウイルス対策ソフトを使い端末を網羅的にチェックする「フルスキャン」を行うことや、必要なデータはバックアップするよう呼びかけています。
その上で、パソコンのネットワークを遮断し、電源を落としてパソコンにつながっているケーブルを抜くよう呼びかけています。
セキュリティー会社によりますと、パソコンがネットワークにつながっていたりケーブルで別の端末につながっていたりすると、ハッカーがパソコンに新たなウイルスを仕掛けたり、データを暗号化したりするほか、別の端末に感染が広がり被害が拡大するおそれがあるということです。
また、ハッカーが仕掛けたウイルスによって、所有者がパソコンを操作していなくても裏側で操作を続けることができることもあるということで、物理的にネットワークから遮断することが必要だということです。
個人情報を公開された被害者に見舞金 独自の懸賞金も
会社は、サービスの利用者全員に対する5000円の支払いに加え、公開された情報が利用者のものと確認されれば該当者に追加で見舞金を支払う方針を明らかにしました。
見舞金の金額は▽名前や連絡先などの基本情報は1万円▽取引口座のIDやパスワードなどの金融や認証に関する情報は1万5000円▽プライバシー性の高い情報は2万5000円などと区分ごとに定められ、複数の情報が公開された場合には合計額を支払います。
1回の公開についての上限は300万円とします。
また、不正アクセスの関与者の解明につながる有力な情報を募るとして、独自に懸賞金制度を設けることも明らかにしました。
懸賞金の総額は100万ドル、日本円でおよそ1億5000万円で、関与者の特定や解明に貢献した情報提供者に対し、貢献度に応じた金額を支払うとしています。
ただ、会社は情報提供を目的に独自の侵入調査や犯人への接触は行わないよう呼びかけています。
専門家の分析
“新しい攻撃 本物なら今後も同じ精度で出してくるのでは”

不正アクセスをしたとみられるハッカー集団は会社側が要求に応じない場合、インターネット上のサイトで利用者の個人情報を公開するなどと脅迫しています。
これについてサイバーセキュリティーに詳しい日本ハッカー協会の杉浦隆幸代表理事は、よくある攻撃手法だが、これまではビジネスとして機械的に行われることが多かったとした上で、「ここまで情報を小出しにするのはなかなかない事例だ。今回はユーザーの個々のパソコンに入って情報を取っていくところが新しいタイプの攻撃の1つだと思う。公開された情報は1件だが、この1件が本物であれば、今後も同じような精度で情報を出してくるのではないか」と話していました。
そして、今回の攻撃以外にも、さまざまな企業で不正アクセスによる被害が相次いでいることから、「これまでに漏えいした情報はフィッシング詐欺やニセ警官詐欺を行うグループにいくつか販売されてしまっている。フィッシングメールに対しては特に気をつけてほしい」と話していました。
“ハッカー集団公開のサイト危険 アクセス避けて”

サイバー攻撃に詳しいセキュリティー会社「S&J」の三輪信雄社長は、ハッカー集団が公開しているインターネット上のサイトには、不正なプログラムが仕掛けられるおそれがあり、アクセスすべきではないと指摘しています。
現在、ハッカー集団のサイトにはアクセスした人のインターネット上の住所にあたるIPアドレスを取得する機能などが仕込まれているということです。
三輪社長は「サイトにあるファイルなどに今は問題なくアクセスできてもコンピューターウイルスに差し替えられるおそれもある。アクセスすることは避けてほしい」と話していました。
また、個人情報とされる情報に接した場合について、三輪社長は、「SNSで個人情報を拡散する行為がみられるが、そうした行為は法律に触れるおそれがある。決して拡散に加担しないでほしい」と注意を呼びかけています。
サービス利用者「不安と恐怖」

ハッカー集団が個人情報を公開するなどと主張していることについて、利用者からは、不安の声が上がっています。
30代の女性は、10月21日から22日にかけて不正アクセスによる身に覚えのない取り引きが繰り返され、およそ180万円の損失が出たと言います。
その影響でいまも、損失は増え続けているということです。
ハッカー集団が犯行声明で利用者の個人情報の公開や、個人のパソコンまで暗号化すると脅迫していることから、女性は、自分のパソコンを初期化したり、データのバックアップを取ったりしたということです。
また、さまざまなアカウントのパスワードの変更などの対応にいまも、追われているということです。
不正アクセスの被害にあった女性
「私は素人で向こうはネットワークに精通しているハッカー集団なので、私がやった対策をいとも簡単に破ってくるんじゃないか、会社に言われた対応だけで本当に安心なのかと不安と恐怖があります。家族や友人、さらにその友人の友人など私の想像のつかないところまで被害が及ぶんじゃないかとものすごく不安です。会社にはいまどういう状況なのか、何が起きているのか、丁寧に説明してほしい」
警視庁 会社側の調査などふまえ捜査へ

警視庁は今後、会社側の調査の内容などもふまえ、ハッカー集団から送られたとみられるメールの発信元を追跡するなど捜査を進めることにしています。
捜査関係者によりますと、警視庁には今月22日、会社側から今回の不正アクセスやハッカー集団から送られたとみられる脅迫メールなどに関する相談がありました。
また、会社側に加え、複数の顧客からも今月22日以降、「口座の残高がなくなっている」などという被害の相談が寄せられているということです。
被害の具体的な件数や金額などは今も分かっていないということで、警視庁は会社の関係者や顧客から聞き取りを行うなどして事実関係の確認を進めています。
その上で、会社側の調査の内容などもふまえ、ハッカー集団から送られたとみられるメールの発信元を追跡するなど捜査を進めることにしています。
また、警視庁は今回の問題に限らず、不審なサイトを開いたり、サイト内のリンクをクリックしたりすると不正なプログラムに感染し、個人情報などを抜き取られるおそれがあるとして注意を呼びかけています。
27日正午までの経緯と会社の対応

【10月19日】
会社側が利用者からの問い合わせを受け調査を開始
【20日】
利用者のサーバーに不正なプログラム確認
【21日ごろ】
ハッカー側から利用者にメール届き始める
【22日】
会社側が警察に相談 “パスワードなどの情報 閲覧された可能性”
【24日】
会社側が政府に対して 「能動的サイバー防御」を緊急要請
【26日】
ハッカー側が会社側に27日正午期限で100万ドル要求していると判明
【27日午前】
会社側 「攻撃者の要求には応じない」とNHKの取材に対し従来からの姿勢を改めて強調
会社から利用者への呼びかけ
会社は利用者に対し
▽ウイルス対策ソフトを使い端末を網羅的にチェックする「フルスキャン」を行うこと
▽必要なデータはネットワークから切り離した上でバックアップすること
▽端末の電源を落とすことなどを促しています。
《政府の対応》
片山金融相 GMO不正アクセス関連 FX業者5社から被害報告

片山金融担当大臣は記者会見で、GMOへの不正アクセス問題に関連して、FX業者5社から被害の報告があったことを明らかにしました。
これらの業者は対象の顧客の取り引きを一時停止してパスワードを初期化するとともに、不正が疑われる海外からの発注を遮断するなどの対策を講じているということです。
また、片山大臣は先週、業界団体を通じてFX業者に対し、顧客への注意喚起や取り引きの監視の強化を要請したことも明らかにしました。
片山大臣は会見で「関係機関と連携して金融機関などに対し、適切かつ迅速な対応をとってもらうよう要請していく」と述べました。
赤澤経産相 中小企業向け サイバーセキュリティー相談窓口設置

国内で不正アクセスによる被害が相次いでいることを受けて、赤澤経済産業大臣は、各都道府県にある国の経営相談所などに、中小企業向けのサイバーセキュリティーに関する無料の相談窓口を設けることを明らかにしました。
赤澤大臣は、各地の商工団体や金融機関などを通じてこうした取り組みに関する情報提供を行っていくとしたうえで、「引き続き、全国の中小・小規模事業者の個別の相談にきめ細かく対応していく」と述べました。
古川デジタル相 「『無害化措置』含め多様な手段で未然防止を」

古川デジタル大臣は記者会見で、個別の事案について政府の対応状況を明らかにすることは差し控えるとした上で「被害を受けた組織からさまざまな情報提供を受けた上で、事情に応じて必要な支援や措置を講じている。警察当局も被害の申告を受けて必要に応じて捜査を行っている」と述べました。
その上で「政府としては、官民連携をさらに強化していくとともに、従来の注意喚起などに加え、新たに導入された『アクセス無害化措置』を含め、より多様な手段を効果的に組み合わせることで、国や重要インフラなどに対する被害を未然に防止していきたい」と述べました。
木原官房長官 「断じて許されず 被害情報拡散控えて」
木原官房長官は午後の記者会見で「このような卑劣な行為は断じて許されるものではない。引き続き、関係省庁や警察当局などが連携して状況の把握に努め、必要な対応を迅速に行っていく」と述べました。
その上で「漏えいした情報などをインターネット上で見かけた場合には、転載して被害情報を拡散するような行動は控えてほしい。事業者はサイバー攻撃の被害にあった場合、警察をはじめ関係機関に速やかに相談するようお願いする」と呼びかけました。
また、情報漏えいに関連し、企業が金銭などを要求された場合の対応について「金銭を支払ったとしても、攻撃者が約束を履行する保証はなく、犯罪活動の資金となり次の犯罪に結びつくことも懸念される。警察など関係機関とも連携しつつ、冷静かつ適切に対応することが重要だ」と述べました。
葉梨国家公安委員長 「個別事案の対応 コメント差し控える」
不正アクセスを受けたGMOインターネットグループが政府に対し「能動的サイバー防御」を緊急要請したことについて、葉梨国家公安委員長は会見で「報道があったことは承知しているが、個別事案の対応についてはコメントを差し控える」と述べました。
そのうえで、不正アクセスや情報漏えいが相次ぐ中での警察の今後の対応について、「サイバー空間をめぐる昨今の深刻な状況に対して捜査と実態解明、そして被害防止にしっかりと取り組みたい」と述べました。
GMOインターネットグループのサービスに不正アクセスがあり、身に覚えのない取り引きが確認された問題で、ハッカー集団は、会社側が交渉に応じなかったとしてインターネット上のサイトで27日正午過ぎ、個人情報の一部だとする情報を公開しました。
一方、会社は、ハッカー集団が金銭などを要求していた期限のあと、利用者に関するとみられる情報がインターネット上に公開されていることを確認したと発表しました。会社は内容の確認を進めるとしています。また、このサイトにアクセスした場合、攻撃者に情報を取得されるということで、アクセスしないよう呼びかけています。
目次
6項目
GMOインターネットグループでは投資家向けクラウドサービスが不正アクセスを受け、顧客の情報が外部に持ち出され、一部で、身に覚えのない不正な取り引きが確認されたと公表しています。
不正アクセスをしたとみられるハッカー集団はインターネット上のサイトに犯行声明を掲載し、日本時間の27日正午までに100万ドル=日本円で1億5700万円余りを支払うよう会社側に要求し、応じない場合は利用者の個人情報を公開するなどと脅迫していました。

ハッカー集団は27日正午過ぎ、新たに声明を公表し、会社側が交渉に応じなかったとしてサイトに1人分の個人情報だとする情報を公開しました。

公開された情報の真偽は分かっていませんが、個人の名前などが書かれています。
ハッカー集団は、今後についてサイトの中で毎日、正午に分析が完了したものから順次、個人情報をインターネット上や知人などに対して公開していくなどと主張しています。
GMO “公開情報 内容確認中 アクセスと拡散控えて”
会社側は、27日午後0時半に、利用者に関すると見られる情報がインターネットのサイトに公開されていることを確認したと発表しました。
内容の確認を進めるとしています。
また、このサイトにアクセスした場合、攻撃者に情報を取得されるということで、アクセスしないよう呼びかけています。
さらに、情報の拡散を控えるよう呼びかけるとともに、二次被害の防止の観点から、悪質性の高い情報の拡散者に対しては、法的措置を取る準備を進めているとしています。
一方、予告を受けていた身代金要求型のコンピューターウイルス「ランサムウエア」による攻撃は午後2時の時点で確認されていないとしています。
会社は、引き続き、「攻撃者の要求には応じない」としていて、警察などの関係機関に相談し連携して対応を進めることにしています。
【セキュリティー企業やAI関連企業と協力して対応】
会社は、大手セキュリティー企業のトレンドマイクロから協力の申し出を受けたことを27日、明らかにしました。
ほかのセキュリティー企業やAI関連企業とも協力して今後の調査や対応で各社が持つ専門性を取り込む方針です。
また、会社では利用者が使っていた端末を一時的に預かり、社内のホワイトハッカーのチームが、端末にランサムウエアが仕掛けられているかどうかなどを確認し、解析をしているということです。
“フルスキャン ネットワークの遮断 電源落としてケーブルを抜くように”
一方、利用者に対しては注意の呼びかけを強めています。
会社は、ウイルス対策ソフトを使い端末を網羅的にチェックする「フルスキャン」を行うことや、必要なデータはバックアップするよう呼びかけています。
その上で、パソコンのネットワークを遮断し、電源を落としてパソコンにつながっているケーブルを抜くよう呼びかけています。
セキュリティー会社によりますと、パソコンがネットワークにつながっていたりケーブルで別の端末につながっていたりすると、ハッカーがパソコンに新たなウイルスを仕掛けたり、データを暗号化したりするほか、別の端末に感染が広がり被害が拡大するおそれがあるということです。
また、ハッカーが仕掛けたウイルスによって、所有者がパソコンを操作していなくても裏側で操作を続けることができることもあるということで、物理的にネットワークから遮断することが必要だということです。
個人情報を公開された被害者に見舞金 独自の懸賞金も
会社は、サービスの利用者全員に対する5000円の支払いに加え、公開された情報が利用者のものと確認されれば該当者に追加で見舞金を支払う方針を明らかにしました。
見舞金の金額は▽名前や連絡先などの基本情報は1万円▽取引口座のIDやパスワードなどの金融や認証に関する情報は1万5000円▽プライバシー性の高い情報は2万5000円などと区分ごとに定められ、複数の情報が公開された場合には合計額を支払います。
1回の公開についての上限は300万円とします。
また、不正アクセスの関与者の解明につながる有力な情報を募るとして、独自に懸賞金制度を設けることも明らかにしました。
懸賞金の総額は100万ドル、日本円でおよそ1億5000万円で、関与者の特定や解明に貢献した情報提供者に対し、貢献度に応じた金額を支払うとしています。
ただ、会社は情報提供を目的に独自の侵入調査や犯人への接触は行わないよう呼びかけています。
専門家の分析
“新しい攻撃 本物なら今後も同じ精度で出してくるのでは”

不正アクセスをしたとみられるハッカー集団は会社側が要求に応じない場合、インターネット上のサイトで利用者の個人情報を公開するなどと脅迫しています。
これについてサイバーセキュリティーに詳しい日本ハッカー協会の杉浦隆幸代表理事は、よくある攻撃手法だが、これまではビジネスとして機械的に行われることが多かったとした上で、「ここまで情報を小出しにするのはなかなかない事例だ。今回はユーザーの個々のパソコンに入って情報を取っていくところが新しいタイプの攻撃の1つだと思う。公開された情報は1件だが、この1件が本物であれば、今後も同じような精度で情報を出してくるのではないか」と話していました。
そして、今回の攻撃以外にも、さまざまな企業で不正アクセスによる被害が相次いでいることから、「これまでに漏えいした情報はフィッシング詐欺やニセ警官詐欺を行うグループにいくつか販売されてしまっている。フィッシングメールに対しては特に気をつけてほしい」と話していました。
“ハッカー集団公開のサイト危険 アクセス避けて”

サイバー攻撃に詳しいセキュリティー会社「S&J」の三輪信雄社長は、ハッカー集団が公開しているインターネット上のサイトには、不正なプログラムが仕掛けられるおそれがあり、アクセスすべきではないと指摘しています。
現在、ハッカー集団のサイトにはアクセスした人のインターネット上の住所にあたるIPアドレスを取得する機能などが仕込まれているということです。
三輪社長は「サイトにあるファイルなどに今は問題なくアクセスできてもコンピューターウイルスに差し替えられるおそれもある。アクセスすることは避けてほしい」と話していました。
また、個人情報とされる情報に接した場合について、三輪社長は、「SNSで個人情報を拡散する行為がみられるが、そうした行為は法律に触れるおそれがある。決して拡散に加担しないでほしい」と注意を呼びかけています。
サービス利用者「不安と恐怖」

ハッカー集団が個人情報を公開するなどと主張していることについて、利用者からは、不安の声が上がっています。
30代の女性は、10月21日から22日にかけて不正アクセスによる身に覚えのない取り引きが繰り返され、およそ180万円の損失が出たと言います。
その影響でいまも、損失は増え続けているということです。
ハッカー集団が犯行声明で利用者の個人情報の公開や、個人のパソコンまで暗号化すると脅迫していることから、女性は、自分のパソコンを初期化したり、データのバックアップを取ったりしたということです。
また、さまざまなアカウントのパスワードの変更などの対応にいまも、追われているということです。
不正アクセスの被害にあった女性
「私は素人で向こうはネットワークに精通しているハッカー集団なので、私がやった対策をいとも簡単に破ってくるんじゃないか、会社に言われた対応だけで本当に安心なのかと不安と恐怖があります。家族や友人、さらにその友人の友人など私の想像のつかないところまで被害が及ぶんじゃないかとものすごく不安です。会社にはいまどういう状況なのか、何が起きているのか、丁寧に説明してほしい」
警視庁 会社側の調査などふまえ捜査へ

警視庁は今後、会社側の調査の内容などもふまえ、ハッカー集団から送られたとみられるメールの発信元を追跡するなど捜査を進めることにしています。
捜査関係者によりますと、警視庁には今月22日、会社側から今回の不正アクセスやハッカー集団から送られたとみられる脅迫メールなどに関する相談がありました。
また、会社側に加え、複数の顧客からも今月22日以降、「口座の残高がなくなっている」などという被害の相談が寄せられているということです。
被害の具体的な件数や金額などは今も分かっていないということで、警視庁は会社の関係者や顧客から聞き取りを行うなどして事実関係の確認を進めています。
その上で、会社側の調査の内容などもふまえ、ハッカー集団から送られたとみられるメールの発信元を追跡するなど捜査を進めることにしています。
また、警視庁は今回の問題に限らず、不審なサイトを開いたり、サイト内のリンクをクリックしたりすると不正なプログラムに感染し、個人情報などを抜き取られるおそれがあるとして注意を呼びかけています。
27日正午までの経緯と会社の対応

【10月19日】
会社側が利用者からの問い合わせを受け調査を開始
【20日】
利用者のサーバーに不正なプログラム確認
【21日ごろ】
ハッカー側から利用者にメール届き始める
【22日】
会社側が警察に相談 “パスワードなどの情報 閲覧された可能性”
【24日】
会社側が政府に対して 「能動的サイバー防御」を緊急要請
【26日】
ハッカー側が会社側に27日正午期限で100万ドル要求していると判明
【27日午前】
会社側 「攻撃者の要求には応じない」とNHKの取材に対し従来からの姿勢を改めて強調
会社から利用者への呼びかけ
会社は利用者に対し
▽ウイルス対策ソフトを使い端末を網羅的にチェックする「フルスキャン」を行うこと
▽必要なデータはネットワークから切り離した上でバックアップすること
▽端末の電源を落とすことなどを促しています。
《政府の対応》
片山金融相 GMO不正アクセス関連 FX業者5社から被害報告

片山金融担当大臣は記者会見で、GMOへの不正アクセス問題に関連して、FX業者5社から被害の報告があったことを明らかにしました。
これらの業者は対象の顧客の取り引きを一時停止してパスワードを初期化するとともに、不正が疑われる海外からの発注を遮断するなどの対策を講じているということです。
また、片山大臣は先週、業界団体を通じてFX業者に対し、顧客への注意喚起や取り引きの監視の強化を要請したことも明らかにしました。
片山大臣は会見で「関係機関と連携して金融機関などに対し、適切かつ迅速な対応をとってもらうよう要請していく」と述べました。
赤澤経産相 中小企業向け サイバーセキュリティー相談窓口設置

国内で不正アクセスによる被害が相次いでいることを受けて、赤澤経済産業大臣は、各都道府県にある国の経営相談所などに、中小企業向けのサイバーセキュリティーに関する無料の相談窓口を設けることを明らかにしました。
赤澤大臣は、各地の商工団体や金融機関などを通じてこうした取り組みに関する情報提供を行っていくとしたうえで、「引き続き、全国の中小・小規模事業者の個別の相談にきめ細かく対応していく」と述べました。
古川デジタル相 「『無害化措置』含め多様な手段で未然防止を」

古川デジタル大臣は記者会見で、個別の事案について政府の対応状況を明らかにすることは差し控えるとした上で「被害を受けた組織からさまざまな情報提供を受けた上で、事情に応じて必要な支援や措置を講じている。警察当局も被害の申告を受けて必要に応じて捜査を行っている」と述べました。
その上で「政府としては、官民連携をさらに強化していくとともに、従来の注意喚起などに加え、新たに導入された『アクセス無害化措置』を含め、より多様な手段を効果的に組み合わせることで、国や重要インフラなどに対する被害を未然に防止していきたい」と述べました。
木原官房長官 「断じて許されず 被害情報拡散控えて」
木原官房長官は午後の記者会見で「このような卑劣な行為は断じて許されるものではない。引き続き、関係省庁や警察当局などが連携して状況の把握に努め、必要な対応を迅速に行っていく」と述べました。
その上で「漏えいした情報などをインターネット上で見かけた場合には、転載して被害情報を拡散するような行動は控えてほしい。事業者はサイバー攻撃の被害にあった場合、警察をはじめ関係機関に速やかに相談するようお願いする」と呼びかけました。
また、情報漏えいに関連し、企業が金銭などを要求された場合の対応について「金銭を支払ったとしても、攻撃者が約束を履行する保証はなく、犯罪活動の資金となり次の犯罪に結びつくことも懸念される。警察など関係機関とも連携しつつ、冷静かつ適切に対応することが重要だ」と述べました。
葉梨国家公安委員長 「個別事案の対応 コメント差し控える」
不正アクセスを受けたGMOインターネットグループが政府に対し「能動的サイバー防御」を緊急要請したことについて、葉梨国家公安委員長は会見で「報道があったことは承知しているが、個別事案の対応についてはコメントを差し控える」と述べました。
そのうえで、不正アクセスや情報漏えいが相次ぐ中での警察の今後の対応について、「サイバー空間をめぐる昨今の深刻な状況に対して捜査と実態解明、そして被害防止にしっかりと取り組みたい」と述べました。
GMOインターネットグループのサービスに不正アクセスがあり、身に覚えのない取り引きが確認された問題で、ハッカー集団は、会社側が交渉に応じなかったとしてインターネット上のサイトで27日正午過ぎ、個人情報の一部だとする情報を公開しました。
一方、会社は、ハッカー集団が金銭などを要求していた期限のあと、利用者に関するとみられる情報がインターネット上に公開されていることを確認したと発表しました。会社は内容の確認を進めるとしています。また、このサイトにアクセスした場合、攻撃者に情報を取得されるということで、アクセスしないよう呼びかけています。
目次
6項目
GMOインターネットグループでは投資家向けクラウドサービスが不正アクセスを受け、顧客の情報が外部に持ち出され、一部で、身に覚えのない不正な取り引きが確認されたと公表しています。
不正アクセスをしたとみられるハッカー集団はインターネット上のサイトに犯行声明を掲載し、日本時間の27日正午までに100万ドル=日本円で1億5700万円余りを支払うよう会社側に要求し、応じない場合は利用者の個人情報を公開するなどと脅迫していました。

ハッカー集団は27日正午過ぎ、新たに声明を公表し、会社側が交渉に応じなかったとしてサイトに1人分の個人情報だとする情報を公開しました。

公開された情報の真偽は分かっていませんが、個人の名前などが書かれています。
ハッカー集団は、今後についてサイトの中で毎日、正午に分析が完了したものから順次、個人情報をインターネット上や知人などに対して公開していくなどと主張しています。
GMO “公開情報 内容確認中 アクセスと拡散控えて”
会社側は、27日午後0時半に、利用者に関すると見られる情報がインターネットのサイトに公開されていることを確認したと発表しました。
内容の確認を進めるとしています。
また、このサイトにアクセスした場合、攻撃者に情報を取得されるということで、アクセスしないよう呼びかけています。
さらに、情報の拡散を控えるよう呼びかけるとともに、二次被害の防止の観点から、悪質性の高い情報の拡散者に対しては、法的措置を取る準備を進めているとしています。
一方、予告を受けていた身代金要求型のコンピューターウイルス「ランサムウエア」による攻撃は午後2時の時点で確認されていないとしています。
会社は、引き続き、「攻撃者の要求には応じない」としていて、警察などの関係機関に相談し連携して対応を進めることにしています。
【セキュリティー企業やAI関連企業と協力して対応】
会社は、大手セキュリティー企業のトレンドマイクロから協力の申し出を受けたことを27日、明らかにしました。
ほかのセキュリティー企業やAI関連企業とも協力して今後の調査や対応で各社が持つ専門性を取り込む方針です。
また、会社では利用者が使っていた端末を一時的に預かり、社内のホワイトハッカーのチームが、端末にランサムウエアが仕掛けられているかどうかなどを確認し、解析をしているということです。
“フルスキャン ネットワークの遮断 電源落としてケーブルを抜くように”
一方、利用者に対しては注意の呼びかけを強めています。
会社は、ウイルス対策ソフトを使い端末を網羅的にチェックする「フルスキャン」を行うことや、必要なデータはバックアップするよう呼びかけています。
その上で、パソコンのネットワークを遮断し、電源を落としてパソコンにつながっているケーブルを抜くよう呼びかけています。
セキュリティー会社によりますと、パソコンがネットワークにつながっていたりケーブルで別の端末につながっていたりすると、ハッカーがパソコンに新たなウイルスを仕掛けたり、データを暗号化したりするほか、別の端末に感染が広がり被害が拡大するおそれがあるということです。
また、ハッカーが仕掛けたウイルスによって、所有者がパソコンを操作していなくても裏側で操作を続けることができることもあるということで、物理的にネットワークから遮断することが必要だということです。
個人情報を公開された被害者に見舞金 独自の懸賞金も
会社は、サービスの利用者全員に対する5000円の支払いに加え、公開された情報が利用者のものと確認されれば該当者に追加で見舞金を支払う方針を明らかにしました。
見舞金の金額は▽名前や連絡先などの基本情報は1万円▽取引口座のIDやパスワードなどの金融や認証に関する情報は1万5000円▽プライバシー性の高い情報は2万5000円などと区分ごとに定められ、複数の情報が公開された場合には合計額を支払います。
1回の公開についての上限は300万円とします。
また、不正アクセスの関与者の解明につながる有力な情報を募るとして、独自に懸賞金制度を設けることも明らかにしました。
懸賞金の総額は100万ドル、日本円でおよそ1億5000万円で、関与者の特定や解明に貢献した情報提供者に対し、貢献度に応じた金額を支払うとしています。
ただ、会社は情報提供を目的に独自の侵入調査や犯人への接触は行わないよう呼びかけています。
専門家の分析
“新しい攻撃 本物なら今後も同じ精度で出してくるのでは”

不正アクセスをしたとみられるハッカー集団は会社側が要求に応じない場合、インターネット上のサイトで利用者の個人情報を公開するなどと脅迫しています。
これについてサイバーセキュリティーに詳しい日本ハッカー協会の杉浦隆幸代表理事は、よくある攻撃手法だが、これまではビジネスとして機械的に行われることが多かったとした上で、「ここまで情報を小出しにするのはなかなかない事例だ。今回はユーザーの個々のパソコンに入って情報を取っていくところが新しいタイプの攻撃の1つだと思う。公開された情報は1件だが、この1件が本物であれば、今後も同じような精度で情報を出してくるのではないか」と話していました。
そして、今回の攻撃以外にも、さまざまな企業で不正アクセスによる被害が相次いでいることから、「これまでに漏えいした情報はフィッシング詐欺やニセ警官詐欺を行うグループにいくつか販売されてしまっている。フィッシングメールに対しては特に気をつけてほしい」と話していました。
“ハッカー集団公開のサイト危険 アクセス避けて”

サイバー攻撃に詳しいセキュリティー会社「S&J」の三輪信雄社長は、ハッカー集団が公開しているインターネット上のサイトには、不正なプログラムが仕掛けられるおそれがあり、アクセスすべきではないと指摘しています。
現在、ハッカー集団のサイトにはアクセスした人のインターネット上の住所にあたるIPアドレスを取得する機能などが仕込まれているということです。
三輪社長は「サイトにあるファイルなどに今は問題なくアクセスできてもコンピューターウイルスに差し替えられるおそれもある。アクセスすることは避けてほしい」と話していました。
また、個人情報とされる情報に接した場合について、三輪社長は、「SNSで個人情報を拡散する行為がみられるが、そうした行為は法律に触れるおそれがある。決して拡散に加担しないでほしい」と注意を呼びかけています。
サービス利用者「不安と恐怖」

ハッカー集団が個人情報を公開するなどと主張していることについて、利用者からは、不安の声が上がっています。
30代の女性は、10月21日から22日にかけて不正アクセスによる身に覚えのない取り引きが繰り返され、およそ180万円の損失が出たと言います。
その影響でいまも、損失は増え続けているということです。
ハッカー集団が犯行声明で利用者の個人情報の公開や、個人のパソコンまで暗号化すると脅迫していることから、女性は、自分のパソコンを初期化したり、データのバックアップを取ったりしたということです。
また、さまざまなアカウントのパスワードの変更などの対応にいまも、追われているということです。
不正アクセスの被害にあった女性
「私は素人で向こうはネットワークに精通しているハッカー集団なので、私がやった対策をいとも簡単に破ってくるんじゃないか、会社に言われた対応だけで本当に安心なのかと不安と恐怖があります。家族や友人、さらにその友人の友人など私の想像のつかないところまで被害が及ぶんじゃないかとものすごく不安です。会社にはいまどういう状況なのか、何が起きているのか、丁寧に説明してほしい」
警視庁 会社側の調査などふまえ捜査へ

警視庁は今後、会社側の調査の内容などもふまえ、ハッカー集団から送られたとみられるメールの発信元を追跡するなど捜査を進めることにしています。
捜査関係者によりますと、警視庁には今月22日、会社側から今回の不正アクセスやハッカー集団から送られたとみられる脅迫メールなどに関する相談がありました。
また、会社側に加え、複数の顧客からも今月22日以降、「口座の残高がなくなっている」などという被害の相談が寄せられているということです。
被害の具体的な件数や金額などは今も分かっていないということで、警視庁は会社の関係者や顧客から聞き取りを行うなどして事実関係の確認を進めています。
その上で、会社側の調査の内容などもふまえ、ハッカー集団から送られたとみられるメールの発信元を追跡するなど捜査を進めることにしています。
また、警視庁は今回の問題に限らず、不審なサイトを開いたり、サイト内のリンクをクリックしたりすると不正なプログラムに感染し、個人情報などを抜き取られるおそれがあるとして注意を呼びかけています。
27日正午までの経緯と会社の対応

【10月19日】
会社側が利用者からの問い合わせを受け調査を開始
【20日】
利用者のサーバーに不正なプログラム確認
【21日ごろ】
ハッカー側から利用者にメール届き始める
【22日】
会社側が警察に相談 “パスワードなどの情報 閲覧された可能性”
【24日】
会社側が政府に対して 「能動的サイバー防御」を緊急要請
【26日】
ハッカー側が会社側に27日正午期限で100万ドル要求していると判明
【27日午前】
会社側 「攻撃者の要求には応じない」とNHKの取材に対し従来からの姿勢を改めて強調
会社から利用者への呼びかけ
会社は利用者に対し
▽ウイルス対策ソフトを使い端末を網羅的にチェックする「フルスキャン」を行うこと
▽必要なデータはネットワークから切り離した上でバックアップすること
▽端末の電源を落とすことなどを促しています。
《政府の対応》
片山金融相 GMO不正アクセス関連 FX業者5社から被害報告

片山金融担当大臣は記者会見で、GMOへの不正アクセス問題に関連して、FX業者5社から被害の報告があったことを明らかにしました。
これらの業者は対象の顧客の取り引きを一時停止してパスワードを初期化するとともに、不正が疑われる海外からの発注を遮断するなどの対策を講じているということです。
また、片山大臣は先週、業界団体を通じてFX業者に対し、顧客への注意喚起や取り引きの監視の強化を要請したことも明らかにしました。
片山大臣は会見で「関係機関と連携して金融機関などに対し、適切かつ迅速な対応をとってもらうよう要請していく」と述べました。
赤澤経産相 中小企業向け サイバーセキュリティー相談窓口設置

国内で不正アクセスによる被害が相次いでいることを受けて、赤澤経済産業大臣は、各都道府県にある国の経営相談所などに、中小企業向けのサイバーセキュリティーに関する無料の相談窓口を設けることを明らかにしました。
赤澤大臣は、各地の商工団体や金融機関などを通じてこうした取り組みに関する情報提供を行っていくとしたうえで、「引き続き、全国の中小・小規模事業者の個別の相談にきめ細かく対応していく」と述べました。
古川デジタル相 「『無害化措置』含め多様な手段で未然防止を」

古川デジタル大臣は記者会見で、個別の事案について政府の対応状況を明らかにすることは差し控えるとした上で「被害を受けた組織からさまざまな情報提供を受けた上で、事情に応じて必要な支援や措置を講じている。警察当局も被害の申告を受けて必要に応じて捜査を行っている」と述べました。
その上で「政府としては、官民連携をさらに強化していくとともに、従来の注意喚起などに加え、新たに導入された『アクセス無害化措置』を含め、より多様な手段を効果的に組み合わせることで、国や重要インフラなどに対する被害を未然に防止していきたい」と述べました。
木原官房長官 「断じて許されず 被害情報拡散控えて」
木原官房長官は午後の記者会見で「このような卑劣な行為は断じて許されるものではない。引き続き、関係省庁や警察当局などが連携して状況の把握に努め、必要な対応を迅速に行っていく」と述べました。
その上で「漏えいした情報などをインターネット上で見かけた場合には、転載して被害情報を拡散するような行動は控えてほしい。事業者はサイバー攻撃の被害にあった場合、警察をはじめ関係機関に速やかに相談するようお願いする」と呼びかけました。
また、情報漏えいに関連し、企業が金銭などを要求された場合の対応について「金銭を支払ったとしても、攻撃者が約束を履行する保証はなく、犯罪活動の資金となり次の犯罪に結びつくことも懸念される。警察など関係機関とも連携しつつ、冷静かつ適切に対応することが重要だ」と述べました。
葉梨国家公安委員長 「個別事案の対応 コメント差し控える」
不正アクセスを受けたGMOインターネットグループが政府に対し「能動的サイバー防御」を緊急要請したことについて、葉梨国家公安委員長は会見で「報道があったことは承知しているが、個別事案の対応についてはコメントを差し控える」と述べました。
そのうえで、不正アクセスや情報漏えいが相次ぐ中での警察の今後の対応について、「サイバー空間をめぐる昨今の深刻な状況に対して捜査と実態解明、そして被害防止にしっかりと取り組みたい」と述べました。
GMOインターネットグループのサービスに不正アクセスがあり、身に覚えのない取り引きが確認された問題で、ハッカー集団は、会社側が交渉に応じなかったとしてインターネット上のサイトで27日正午過ぎ、個人情報の一部だとする情報を公開しました。
一方、会社は、ハッカー集団が金銭などを要求していた期限のあと、利用者に関するとみられる情報がインターネット上に公開されていることを確認したと発表しました。会社は内容の確認を進めるとしています。また、このサイトにアクセスした場合、攻撃者に情報を取得されるということで、アクセスしないよう呼びかけています。
目次
6項目
GMOインターネットグループでは投資家向けクラウドサービスが不正アクセスを受け、顧客の情報が外部に持ち出され、一部で、身に覚えのない不正な取り引きが確認されたと公表しています。
不正アクセスをしたとみられるハッカー集団はインターネット上のサイトに犯行声明を掲載し、日本時間の27日正午までに100万ドル=日本円で1億5700万円余りを支払うよう会社側に要求し、応じない場合は利用者の個人情報を公開するなどと脅迫していました。

ハッカー集団は27日正午過ぎ、新たに声明を公表し、会社側が交渉に応じなかったとしてサイトに1人分の個人情報だとする情報を公開しました。

公開された情報の真偽は分かっていませんが、個人の名前などが書かれています。
ハッカー集団は、今後についてサイトの中で毎日、正午に分析が完了したものから順次、個人情報をインターネット上や知人などに対して公開していくなどと主張しています。
GMO “公開情報 内容確認中 アクセスと拡散控えて”
会社側は、27日午後0時半に、利用者に関すると見られる情報がインターネットのサイトに公開されていることを確認したと発表しました。
内容の確認を進めるとしています。
また、このサイトにアクセスした場合、攻撃者に情報を取得されるということで、アクセスしないよう呼びかけています。
さらに、情報の拡散を控えるよう呼びかけるとともに、二次被害の防止の観点から、悪質性の高い情報の拡散者に対しては、法的措置を取る準備を進めているとしています。
一方、予告を受けていた身代金要求型のコンピューターウイルス「ランサムウエア」による攻撃は午後2時の時点で確認されていないとしています。
会社は、引き続き、「攻撃者の要求には応じない」としていて、警察などの関係機関に相談し連携して対応を進めることにしています。
【セキュリティー企業やAI関連企業と協力して対応】
会社は、大手セキュリティー企業のトレンドマイクロから協力の申し出を受けたことを27日、明らかにしました。
ほかのセキュリティー企業やAI関連企業とも協力して今後の調査や対応で各社が持つ専門性を取り込む方針です。
また、会社では利用者が使っていた端末を一時的に預かり、社内のホワイトハッカーのチームが、端末にランサムウエアが仕掛けられているかどうかなどを確認し、解析をしているということです。
“フルスキャン ネットワークの遮断 電源落としてケーブルを抜くように”
一方、利用者に対しては注意の呼びかけを強めています。
会社は、ウイルス対策ソフトを使い端末を網羅的にチェックする「フルスキャン」を行うことや、必要なデータはバックアップするよう呼びかけています。
その上で、パソコンのネットワークを遮断し、電源を落としてパソコンにつながっているケーブルを抜くよう呼びかけています。
セキュリティー会社によりますと、パソコンがネットワークにつながっていたりケーブルで別の端末につながっていたりすると、ハッカーがパソコンに新たなウイルスを仕掛けたり、データを暗号化したりするほか、別の端末に感染が広がり被害が拡大するおそれがあるということです。
また、ハッカーが仕掛けたウイルスによって、所有者がパソコンを操作していなくても裏側で操作を続けることができることもあるということで、物理的にネットワークから遮断することが必要だということです。
個人情報を公開された被害者に見舞金 独自の懸賞金も
会社は、サービスの利用者全員に対する5000円の支払いに加え、公開された情報が利用者のものと確認されれば該当者に追加で見舞金を支払う方針を明らかにしました。
見舞金の金額は▽名前や連絡先などの基本情報は1万円▽取引口座のIDやパスワードなどの金融や認証に関する情報は1万5000円▽プライバシー性の高い情報は2万5000円などと区分ごとに定められ、複数の情報が公開された場合には合計額を支払います。
1回の公開についての上限は300万円とします。
また、不正アクセスの関与者の解明につながる有力な情報を募るとして、独自に懸賞金制度を設けることも明らかにしました。
懸賞金の総額は100万ドル、日本円でおよそ1億5000万円で、関与者の特定や解明に貢献した情報提供者に対し、貢献度に応じた金額を支払うとしています。
ただ、会社は情報提供を目的に独自の侵入調査や犯人への接触は行わないよう呼びかけています。
専門家の分析
“新しい攻撃 本物なら今後も同じ精度で出してくるのでは”

不正アクセスをしたとみられるハッカー集団は会社側が要求に応じない場合、インターネット上のサイトで利用者の個人情報を公開するなどと脅迫しています。
これについてサイバーセキュリティーに詳しい日本ハッカー協会の杉浦隆幸代表理事は、よくある攻撃手法だが、これまではビジネスとして機械的に行われることが多かったとした上で、「ここまで情報を小出しにするのはなかなかない事例だ。今回はユーザーの個々のパソコンに入って情報を取っていくところが新しいタイプの攻撃の1つだと思う。公開された情報は1件だが、この1件が本物であれば、今後も同じような精度で情報を出してくるのではないか」と話していました。
そして、今回の攻撃以外にも、さまざまな企業で不正アクセスによる被害が相次いでいることから、「これまでに漏えいした情報はフィッシング詐欺やニセ警官詐欺を行うグループにいくつか販売されてしまっている。フィッシングメールに対しては特に気をつけてほしい」と話していました。
“ハッカー集団公開のサイト危険 アクセス避けて”

サイバー攻撃に詳しいセキュリティー会社「S&J」の三輪信雄社長は、ハッカー集団が公開しているインターネット上のサイトには、不正なプログラムが仕掛けられるおそれがあり、アクセスすべきではないと指摘しています。
現在、ハッカー集団のサイトにはアクセスした人のインターネット上の住所にあたるIPアドレスを取得する機能などが仕込まれているということです。
三輪社長は「サイトにあるファイルなどに今は問題なくアクセスできてもコンピューターウイルスに差し替えられるおそれもある。アクセスすることは避けてほしい」と話していました。
また、個人情報とされる情報に接した場合について、三輪社長は、「SNSで個人情報を拡散する行為がみられるが、そうした行為は法律に触れるおそれがある。決して拡散に加担しないでほしい」と注意を呼びかけています。
サービス利用者「不安と恐怖」

ハッカー集団が個人情報を公開するなどと主張していることについて、利用者からは、不安の声が上がっています。
30代の女性は、10月21日から22日にかけて不正アクセスによる身に覚えのない取り引きが繰り返され、およそ180万円の損失が出たと言います。
その影響でいまも、損失は増え続けているということです。
ハッカー集団が犯行声明で利用者の個人情報の公開や、個人のパソコンまで暗号化すると脅迫していることから、女性は、自分のパソコンを初期化したり、データのバックアップを取ったりしたということです。
また、さまざまなアカウントのパスワードの変更などの対応にいまも、追われているということです。
不正アクセスの被害にあった女性
「私は素人で向こうはネットワークに精通しているハッカー集団なので、私がやった対策をいとも簡単に破ってくるんじゃないか、会社に言われた対応だけで本当に安心なのかと不安と恐怖があります。家族や友人、さらにその友人の友人など私の想像のつかないところまで被害が及ぶんじゃないかとものすごく不安です。会社にはいまどういう状況なのか、何が起きているのか、丁寧に説明してほしい」
警視庁 会社側の調査などふまえ捜査へ

警視庁は今後、会社側の調査の内容などもふまえ、ハッカー集団から送られたとみられるメールの発信元を追跡するなど捜査を進めることにしています。
捜査関係者によりますと、警視庁には今月22日、会社側から今回の不正アクセスやハッカー集団から送られたとみられる脅迫メールなどに関する相談がありました。
また、会社側に加え、複数の顧客からも今月22日以降、「口座の残高がなくなっている」などという被害の相談が寄せられているということです。
被害の具体的な件数や金額などは今も分かっていないということで、警視庁は会社の関係者や顧客から聞き取りを行うなどして事実関係の確認を進めています。
その上で、会社側の調査の内容などもふまえ、ハッカー集団から送られたとみられるメールの発信元を追跡するなど捜査を進めることにしています。
また、警視庁は今回の問題に限らず、不審なサイトを開いたり、サイト内のリンクをクリックしたりすると不正なプログラムに感染し、個人情報などを抜き取られるおそれがあるとして注意を呼びかけています。
27日正午までの経緯と会社の対応

【10月19日】
会社側が利用者からの問い合わせを受け調査を開始
【20日】
利用者のサーバーに不正なプログラム確認
【21日ごろ】
ハッカー側から利用者にメール届き始める
【22日】
会社側が警察に相談 “パスワードなどの情報 閲覧された可能性”
【24日】
会社側が政府に対して 「能動的サイバー防御」を緊急要請
【26日】
ハッカー側が会社側に27日正午期限で100万ドル要求していると判明
【27日午前】
会社側 「攻撃者の要求には応じない」とNHKの取材に対し従来からの姿勢を改めて強調
会社から利用者への呼びかけ
会社は利用者に対し
▽ウイルス対策ソフトを使い端末を網羅的にチェックする「フルスキャン」を行うこと
▽必要なデータはネットワークから切り離した上でバックアップすること
▽端末の電源を落とすことなどを促しています。
《政府の対応》
片山金融相 GMO不正アクセス関連 FX業者5社から被害報告

片山金融担当大臣は記者会見で、GMOへの不正アクセス問題に関連して、FX業者5社から被害の報告があったことを明らかにしました。
これらの業者は対象の顧客の取り引きを一時停止してパスワードを初期化するとともに、不正が疑われる海外からの発注を遮断するなどの対策を講じているということです。
また、片山大臣は先週、業界団体を通じてFX業者に対し、顧客への注意喚起や取り引きの監視の強化を要請したことも明らかにしました。
片山大臣は会見で「関係機関と連携して金融機関などに対し、適切かつ迅速な対応をとってもらうよう要請していく」と述べました。
赤澤経産相 中小企業向け サイバーセキュリティー相談窓口設置

国内で不正アクセスによる被害が相次いでいることを受けて、赤澤経済産業大臣は、各都道府県にある国の経営相談所などに、中小企業向けのサイバーセキュリティーに関する無料の相談窓口を設けることを明らかにしました。
赤澤大臣は、各地の商工団体や金融機関などを通じてこうした取り組みに関する情報提供を行っていくとしたうえで、「引き続き、全国の中小・小規模事業者の個別の相談にきめ細かく対応していく」と述べました。
古川デジタル相 「『無害化措置』含め多様な手段で未然防止を」

古川デジタル大臣は記者会見で、個別の事案について政府の対応状況を明らかにすることは差し控えるとした上で「被害を受けた組織からさまざまな情報提供を受けた上で、事情に応じて必要な支援や措置を講じている。警察当局も被害の申告を受けて必要に応じて捜査を行っている」と述べました。
その上で「政府としては、官民連携をさらに強化していくとともに、従来の注意喚起などに加え、新たに導入された『アクセス無害化措置』を含め、より多様な手段を効果的に組み合わせることで、国や重要インフラなどに対する被害を未然に防止していきたい」と述べました。
木原官房長官 「断じて許されず 被害情報拡散控えて」
木原官房長官は午後の記者会見で「このような卑劣な行為は断じて許されるものではない。引き続き、関係省庁や警察当局などが連携して状況の把握に努め、必要な対応を迅速に行っていく」と述べました。
その上で「漏えいした情報などをインターネット上で見かけた場合には、転載して被害情報を拡散するような行動は控えてほしい。事業者はサイバー攻撃の被害にあった場合、警察をはじめ関係機関に速やかに相談するようお願いする」と呼びかけました。
また、情報漏えいに関連し、企業が金銭などを要求された場合の対応について「金銭を支払ったとしても、攻撃者が約束を履行する保証はなく、犯罪活動の資金となり次の犯罪に結びつくことも懸念される。警察など関係機関とも連携しつつ、冷静かつ適切に対応することが重要だ」と述べました。
葉梨国家公安委員長 「個別事案の対応 コメント差し控える」
不正アクセスを受けたGMOインターネットグループが政府に対し「能動的サイバー防御」を緊急要請したことについて、葉梨国家公安委員長は会見で「報道があったことは承知しているが、個別事案の対応についてはコメントを差し控える」と述べました。
そのうえで、不正アクセスや情報漏えいが相次ぐ中での警察の今後の対応について、「サイバー空間をめぐる昨今の深刻な状況に対して捜査と実態解明、そして被害防止にしっかりと取り組みたい」と述べました。
GMOインターネットグループのサービスに不正アクセスがあり、身に覚えのない取り引きが確認された問題で、ハッカー集団は、会社側が交渉に応じなかったとしてインターネット上のサイトで27日正午過ぎ、個人情報の一部だとする情報を公開しました。
一方、会社は、ハッカー集団が金銭などを要求していた期限のあと、利用者に関するとみられる情報がインターネット上に公開されていることを確認したと発表しました。会社は内容の確認を進めるとしています。また、このサイトにアクセスした場合、攻撃者に情報を取得されるということで、アクセスしないよう呼びかけています。
目次
6項目
GMOインターネットグループでは投資家向けクラウドサービスが不正アクセスを受け、顧客の情報が外部に持ち出され、一部で、身に覚えのない不正な取り引きが確認されたと公表しています。
不正アクセスをしたとみられるハッカー集団はインターネット上のサイトに犯行声明を掲載し、日本時間の27日正午までに100万ドル=日本円で1億5700万円余りを支払うよう会社側に要求し、応じない場合は利用者の個人情報を公開するなどと脅迫していました。

ハッカー集団は27日正午過ぎ、新たに声明を公表し、会社側が交渉に応じなかったとしてサイトに1人分の個人情報だとする情報を公開しました。

公開された情報の真偽は分かっていませんが、個人の名前などが書かれています。
ハッカー集団は、今後についてサイトの中で毎日、正午に分析が完了したものから順次、個人情報をインターネット上や知人などに対して公開していくなどと主張しています。
GMO “公開情報 内容確認中 アクセスと拡散控えて”
会社側は、27日午後0時半に、利用者に関すると見られる情報がインターネットのサイトに公開されていることを確認したと発表しました。
内容の確認を進めるとしています。
また、このサイトにアクセスした場合、攻撃者に情報を取得されるということで、アクセスしないよう呼びかけています。
さらに、情報の拡散を控えるよう呼びかけるとともに、二次被害の防止の観点から、悪質性の高い情報の拡散者に対しては、法的措置を取る準備を進めているとしています。
一方、予告を受けていた身代金要求型のコンピューターウイルス「ランサムウエア」による攻撃は午後2時の時点で確認されていないとしています。
会社は、引き続き、「攻撃者の要求には応じない」としていて、警察などの関係機関に相談し連携して対応を進めることにしています。
【セキュリティー企業やAI関連企業と協力して対応】
会社は、大手セキュリティー企業のトレンドマイクロから協力の申し出を受けたことを27日、明らかにしました。
ほかのセキュリティー企業やAI関連企業とも協力して今後の調査や対応で各社が持つ専門性を取り込む方針です。
また、会社では利用者が使っていた端末を一時的に預かり、社内のホワイトハッカーのチームが、端末にランサムウエアが仕掛けられているかどうかなどを確認し、解析をしているということです。
“フルスキャン ネットワークの遮断 電源落としてケーブルを抜くように”
一方、利用者に対しては注意の呼びかけを強めています。
会社は、ウイルス対策ソフトを使い端末を網羅的にチェックする「フルスキャン」を行うことや、必要なデータはバックアップするよう呼びかけています。
その上で、パソコンのネットワークを遮断し、電源を落としてパソコンにつながっているケーブルを抜くよう呼びかけています。
セキュリティー会社によりますと、パソコンがネットワークにつながっていたりケーブルで別の端末につながっていたりすると、ハッカーがパソコンに新たなウイルスを仕掛けたり、データを暗号化したりするほか、別の端末に感染が広がり被害が拡大するおそれがあるということです。
また、ハッカーが仕掛けたウイルスによって、所有者がパソコンを操作していなくても裏側で操作を続けることができることもあるということで、物理的にネットワークから遮断することが必要だということです。
個人情報を公開された被害者に見舞金 独自の懸賞金も
会社は、サービスの利用者全員に対する5000円の支払いに加え、公開された情報が利用者のものと確認されれば該当者に追加で見舞金を支払う方針を明らかにしました。
見舞金の金額は▽名前や連絡先などの基本情報は1万円▽取引口座のIDやパスワードなどの金融や認証に関する情報は1万5000円▽プライバシー性の高い情報は2万5000円などと区分ごとに定められ、複数の情報が公開された場合には合計額を支払います。
1回の公開についての上限は300万円とします。
また、不正アクセスの関与者の解明につながる有力な情報を募るとして、独自に懸賞金制度を設けることも明らかにしました。
懸賞金の総額は100万ドル、日本円でおよそ1億5000万円で、関与者の特定や解明に貢献した情報提供者に対し、貢献度に応じた金額を支払うとしています。
ただ、会社は情報提供を目的に独自の侵入調査や犯人への接触は行わないよう呼びかけています。
専門家の分析
“新しい攻撃 本物なら今後も同じ精度で出してくるのでは”

不正アクセスをしたとみられるハッカー集団は会社側が要求に応じない場合、インターネット上のサイトで利用者の個人情報を公開するなどと脅迫しています。
これについてサイバーセキュリティーに詳しい日本ハッカー協会の杉浦隆幸代表理事は、よくある攻撃手法だが、これまではビジネスとして機械的に行われることが多かったとした上で、「ここまで情報を小出しにするのはなかなかない事例だ。今回はユーザーの個々のパソコンに入って情報を取っていくところが新しいタイプの攻撃の1つだと思う。公開された情報は1件だが、この1件が本物であれば、今後も同じような精度で情報を出してくるのではないか」と話していました。
そして、今回の攻撃以外にも、さまざまな企業で不正アクセスによる被害が相次いでいることから、「これまでに漏えいした情報はフィッシング詐欺やニセ警官詐欺を行うグループにいくつか販売されてしまっている。フィッシングメールに対しては特に気をつけてほしい」と話していました。
“ハッカー集団公開のサイト危険 アクセス避けて”

サイバー攻撃に詳しいセキュリティー会社「S&J」の三輪信雄社長は、ハッカー集団が公開しているインターネット上のサイトには、不正なプログラムが仕掛けられるおそれがあり、アクセスすべきではないと指摘しています。
現在、ハッカー集団のサイトにはアクセスした人のインターネット上の住所にあたるIPアドレスを取得する機能などが仕込まれているということです。
三輪社長は「サイトにあるファイルなどに今は問題なくアクセスできてもコンピューターウイルスに差し替えられるおそれもある。アクセスすることは避けてほしい」と話していました。
また、個人情報とされる情報に接した場合について、三輪社長は、「SNSで個人情報を拡散する行為がみられるが、そうした行為は法律に触れるおそれがある。決して拡散に加担しないでほしい」と注意を呼びかけています。
サービス利用者「不安と恐怖」

ハッカー集団が個人情報を公開するなどと主張していることについて、利用者からは、不安の声が上がっています。
30代の女性は、10月21日から22日にかけて不正アクセスによる身に覚えのない取り引きが繰り返され、およそ180万円の損失が出たと言います。
その影響でいまも、損失は増え続けているということです。
ハッカー集団が犯行声明で利用者の個人情報の公開や、個人のパソコンまで暗号化すると脅迫していることから、女性は、自分のパソコンを初期化したり、データのバックアップを取ったりしたということです。
また、さまざまなアカウントのパスワードの変更などの対応にいまも、追われているということです。
不正アクセスの被害にあった女性
「私は素人で向こうはネットワークに精通しているハッカー集団なので、私がやった対策をいとも簡単に破ってくるんじゃないか、会社に言われた対応だけで本当に安心なのかと不安と恐怖があります。家族や友人、さらにその友人の友人など私の想像のつかないところまで被害が及ぶんじゃないかとものすごく不安です。会社にはいまどういう状況なのか、何が起きているのか、丁寧に説明してほしい」
警視庁 会社側の調査などふまえ捜査へ

警視庁は今後、会社側の調査の内容などもふまえ、ハッカー集団から送られたとみられるメールの発信元を追跡するなど捜査を進めることにしています。
捜査関係者によりますと、警視庁には今月22日、会社側から今回の不正アクセスやハッカー集団から送られたとみられる脅迫メールなどに関する相談がありました。
また、会社側に加え、複数の顧客からも今月22日以降、「口座の残高がなくなっている」などという被害の相談が寄せられているということです。
被害の具体的な件数や金額などは今も分かっていないということで、警視庁は会社の関係者や顧客から聞き取りを行うなどして事実関係の確認を進めています。
その上で、会社側の調査の内容などもふまえ、ハッカー集団から送られたとみられるメールの発信元を追跡するなど捜査を進めることにしています。
また、警視庁は今回の問題に限らず、不審なサイトを開いたり、サイト内のリンクをクリックしたりすると不正なプログラムに感染し、個人情報などを抜き取られるおそれがあるとして注意を呼びかけています。
27日正午までの経緯と会社の対応

【10月19日】
会社側が利用者からの問い合わせを受け調査を開始
【20日】
利用者のサーバーに不正なプログラム確認
【21日ごろ】
ハッカー側から利用者にメール届き始める
【22日】
会社側が警察に相談 “パスワードなどの情報 閲覧された可能性”
【24日】
会社側が政府に対して 「能動的サイバー防御」を緊急要請
【26日】
ハッカー側が会社側に27日正午期限で100万ドル要求していると判明
【27日午前】
会社側 「攻撃者の要求には応じない」とNHKの取材に対し従来からの姿勢を改めて強調
会社から利用者への呼びかけ
会社は利用者に対し
▽ウイルス対策ソフトを使い端末を網羅的にチェックする「フルスキャン」を行うこと
▽必要なデータはネットワークから切り離した上でバックアップすること
▽端末の電源を落とすことなどを促しています。
《政府の対応》
片山金融相 GMO不正アクセス関連 FX業者5社から被害報告

片山金融担当大臣は記者会見で、GMOへの不正アクセス問題に関連して、FX業者5社から被害の報告があったことを明らかにしました。
これらの業者は対象の顧客の取り引きを一時停止してパスワードを初期化するとともに、不正が疑われる海外からの発注を遮断するなどの対策を講じているということです。
また、片山大臣は先週、業界団体を通じてFX業者に対し、顧客への注意喚起や取り引きの監視の強化を要請したことも明らかにしました。
片山大臣は会見で「関係機関と連携して金融機関などに対し、適切かつ迅速な対応をとってもらうよう要請していく」と述べました。
赤澤経産相 中小企業向け サイバーセキュリティー相談窓口設置

国内で不正アクセスによる被害が相次いでいることを受けて、赤澤経済産業大臣は、各都道府県にある国の経営相談所などに、中小企業向けのサイバーセキュリティーに関する無料の相談窓口を設けることを明らかにしました。
赤澤大臣は、各地の商工団体や金融機関などを通じてこうした取り組みに関する情報提供を行っていくとしたうえで、「引き続き、全国の中小・小規模事業者の個別の相談にきめ細かく対応していく」と述べました。
古川デジタル相 「『無害化措置』含め多様な手段で未然防止を」

古川デジタル大臣は記者会見で、個別の事案について政府の対応状況を明らかにすることは差し控えるとした上で「被害を受けた組織からさまざまな情報提供を受けた上で、事情に応じて必要な支援や措置を講じている。警察当局も被害の申告を受けて必要に応じて捜査を行っている」と述べました。
その上で「政府としては、官民連携をさらに強化していくとともに、従来の注意喚起などに加え、新たに導入された『アクセス無害化措置』を含め、より多様な手段を効果的に組み合わせることで、国や重要インフラなどに対する被害を未然に防止していきたい」と述べました。
木原官房長官 「断じて許されず 被害情報拡散控えて」
木原官房長官は午後の記者会見で「このような卑劣な行為は断じて許されるものではない。引き続き、関係省庁や警察当局などが連携して状況の把握に努め、必要な対応を迅速に行っていく」と述べました。
その上で「漏えいした情報などをインターネット上で見かけた場合には、転載して被害情報を拡散するような行動は控えてほしい。事業者はサイバー攻撃の被害にあった場合、警察をはじめ関係機関に速やかに相談するようお願いする」と呼びかけました。
また、情報漏えいに関連し、企業が金銭などを要求された場合の対応について「金銭を支払ったとしても、攻撃者が約束を履行する保証はなく、犯罪活動の資金となり次の犯罪に結びつくことも懸念される。警察など関係機関とも連携しつつ、冷静かつ適切に対応することが重要だ」と述べました。
葉梨国家公安委員長 「個別事案の対応 コメント差し控える」
不正アクセスを受けたGMOインターネットグループが政府に対し「能動的サイバー防御」を緊急要請したことについて、葉梨国家公安委員長は会見で「報道があったことは承知しているが、個別事案の対応についてはコメントを差し控える」と述べました。
そのうえで、不正アクセスや情報漏えいが相次ぐ中での警察の今後の対応について、「サイバー空間をめぐる昨今の深刻な状況に対して捜査と実態解明、そして被害防止にしっかりと取り組みたい」と述べました。
GMOインターネットグループのサービスに不正アクセスがあり、身に覚えのない取り引きが確認された問題で、ハッカー集団は、会社側が交渉に応じなかったとしてインターネット上のサイトで27日正午過ぎ、個人情報の一部だとする情報を公開しました。
一方、会社は、ハッカー集団が金銭などを要求していた期限のあと、利用者に関するとみられる情報がインターネット上に公開されていることを確認したと発表しました。会社は内容の確認を進めるとしています。また、このサイトにアクセスした場合、攻撃者に情報を取得されるということで、アクセスしないよう呼びかけています。
目次
6項目
GMOインターネットグループでは投資家向けクラウドサービスが不正アクセスを受け、顧客の情報が外部に持ち出され、一部で、身に覚えのない不正な取り引きが確認されたと公表しています。
不正アクセスをしたとみられるハッカー集団はインターネット上のサイトに犯行声明を掲載し、日本時間の27日正午までに100万ドル=日本円で1億5700万円余りを支払うよう会社側に要求し、応じない場合は利用者の個人情報を公開するなどと脅迫していました。

ハッカー集団は27日正午過ぎ、新たに声明を公表し、会社側が交渉に応じなかったとしてサイトに1人分の個人情報だとする情報を公開しました。

公開された情報の真偽は分かっていませんが、個人の名前などが書かれています。
ハッカー集団は、今後についてサイトの中で毎日、正午に分析が完了したものから順次、個人情報をインターネット上や知人などに対して公開していくなどと主張しています。
GMO “公開情報 内容確認中 アクセスと拡散控えて”
会社側は、27日午後0時半に、利用者に関すると見られる情報がインターネットのサイトに公開されていることを確認したと発表しました。
内容の確認を進めるとしています。
また、このサイトにアクセスした場合、攻撃者に情報を取得されるということで、アクセスしないよう呼びかけています。
さらに、情報の拡散を控えるよう呼びかけるとともに、二次被害の防止の観点から、悪質性の高い情報の拡散者に対しては、法的措置を取る準備を進めているとしています。
一方、予告を受けていた身代金要求型のコンピューターウイルス「ランサムウエア」による攻撃は午後2時の時点で確認されていないとしています。
会社は、引き続き、「攻撃者の要求には応じない」としていて、警察などの関係機関に相談し連携して対応を進めることにしています。
【セキュリティー企業やAI関連企業と協力して対応】
会社は、大手セキュリティー企業のトレンドマイクロから協力の申し出を受けたことを27日、明らかにしました。
ほかのセキュリティー企業やAI関連企業とも協力して今後の調査や対応で各社が持つ専門性を取り込む方針です。
また、会社では利用者が使っていた端末を一時的に預かり、社内のホワイトハッカーのチームが、端末にランサムウエアが仕掛けられているかどうかなどを確認し、解析をしているということです。
“フルスキャン ネットワークの遮断 電源落としてケーブルを抜くように”
一方、利用者に対しては注意の呼びかけを強めています。
会社は、ウイルス対策ソフトを使い端末を網羅的にチェックする「フルスキャン」を行うことや、必要なデータはバックアップするよう呼びかけています。
その上で、パソコンのネットワークを遮断し、電源を落としてパソコンにつながっているケーブルを抜くよう呼びかけています。
セキュリティー会社によりますと、パソコンがネットワークにつながっていたりケーブルで別の端末につながっていたりすると、ハッカーがパソコンに新たなウイルスを仕掛けたり、データを暗号化したりするほか、別の端末に感染が広がり被害が拡大するおそれがあるということです。
また、ハッカーが仕掛けたウイルスによって、所有者がパソコンを操作していなくても裏側で操作を続けることができることもあるということで、物理的にネットワークから遮断することが必要だということです。
個人情報を公開された被害者に見舞金 独自の懸賞金も
会社は、サービスの利用者全員に対する5000円の支払いに加え、公開された情報が利用者のものと確認されれば該当者に追加で見舞金を支払う方針を明らかにしました。
見舞金の金額は▽名前や連絡先などの基本情報は1万円▽取引口座のIDやパスワードなどの金融や認証に関する情報は1万5000円▽プライバシー性の高い情報は2万5000円などと区分ごとに定められ、複数の情報が公開された場合には合計額を支払います。
1回の公開についての上限は300万円とします。
また、不正アクセスの関与者の解明につながる有力な情報を募るとして、独自に懸賞金制度を設けることも明らかにしました。
懸賞金の総額は100万ドル、日本円でおよそ1億5000万円で、関与者の特定や解明に貢献した情報提供者に対し、貢献度に応じた金額を支払うとしています。
ただ、会社は情報提供を目的に独自の侵入調査や犯人への接触は行わないよう呼びかけています。
専門家の分析
“新しい攻撃 本物なら今後も同じ精度で出してくるのでは”

不正アクセスをしたとみられるハッカー集団は会社側が要求に応じない場合、インターネット上のサイトで利用者の個人情報を公開するなどと脅迫しています。
これについてサイバーセキュリティーに詳しい日本ハッカー協会の杉浦隆幸代表理事は、よくある攻撃手法だが、これまではビジネスとして機械的に行われることが多かったとした上で、「ここまで情報を小出しにするのはなかなかない事例だ。今回はユーザーの個々のパソコンに入って情報を取っていくところが新しいタイプの攻撃の1つだと思う。公開された情報は1件だが、この1件が本物であれば、今後も同じような精度で情報を出してくるのではないか」と話していました。
そして、今回の攻撃以外にも、さまざまな企業で不正アクセスによる被害が相次いでいることから、「これまでに漏えいした情報はフィッシング詐欺やニセ警官詐欺を行うグループにいくつか販売されてしまっている。フィッシングメールに対しては特に気をつけてほしい」と話していました。
“ハッカー集団公開のサイト危険 アクセス避けて”

サイバー攻撃に詳しいセキュリティー会社「S&J」の三輪信雄社長は、ハッカー集団が公開しているインターネット上のサイトには、不正なプログラムが仕掛けられるおそれがあり、アクセスすべきではないと指摘しています。
現在、ハッカー集団のサイトにはアクセスした人のインターネット上の住所にあたるIPアドレスを取得する機能などが仕込まれているということです。
三輪社長は「サイトにあるファイルなどに今は問題なくアクセスできてもコンピューターウイルスに差し替えられるおそれもある。アクセスすることは避けてほしい」と話していました。
また、個人情報とされる情報に接した場合について、三輪社長は、「SNSで個人情報を拡散する行為がみられるが、そうした行為は法律に触れるおそれがある。決して拡散に加担しないでほしい」と注意を呼びかけています。
サービス利用者「不安と恐怖」

ハッカー集団が個人情報を公開するなどと主張していることについて、利用者からは、不安の声が上がっています。
30代の女性は、10月21日から22日にかけて不正アクセスによる身に覚えのない取り引きが繰り返され、およそ180万円の損失が出たと言います。
その影響でいまも、損失は増え続けているということです。
ハッカー集団が犯行声明で利用者の個人情報の公開や、個人のパソコンまで暗号化すると脅迫していることから、女性は、自分のパソコンを初期化したり、データのバックアップを取ったりしたということです。
また、さまざまなアカウントのパスワードの変更などの対応にいまも、追われているということです。
不正アクセスの被害にあった女性
「私は素人で向こうはネットワークに精通しているハッカー集団なので、私がやった対策をいとも簡単に破ってくるんじゃないか、会社に言われた対応だけで本当に安心なのかと不安と恐怖があります。家族や友人、さらにその友人の友人など私の想像のつかないところまで被害が及ぶんじゃないかとものすごく不安です。会社にはいまどういう状況なのか、何が起きているのか、丁寧に説明してほしい」
警視庁 会社側の調査などふまえ捜査へ

警視庁は今後、会社側の調査の内容などもふまえ、ハッカー集団から送られたとみられるメールの発信元を追跡するなど捜査を進めることにしています。
捜査関係者によりますと、警視庁には今月22日、会社側から今回の不正アクセスやハッカー集団から送られたとみられる脅迫メールなどに関する相談がありました。
また、会社側に加え、複数の顧客からも今月22日以降、「口座の残高がなくなっている」などという被害の相談が寄せられているということです。
被害の具体的な件数や金額などは今も分かっていないということで、警視庁は会社の関係者や顧客から聞き取りを行うなどして事実関係の確認を進めています。
その上で、会社側の調査の内容などもふまえ、ハッカー集団から送られたとみられるメールの発信元を追跡するなど捜査を進めることにしています。
また、警視庁は今回の問題に限らず、不審なサイトを開いたり、サイト内のリンクをクリックしたりすると不正なプログラムに感染し、個人情報などを抜き取られるおそれがあるとして注意を呼びかけています。
27日正午までの経緯と会社の対応

【10月19日】
会社側が利用者からの問い合わせを受け調査を開始
【20日】
利用者のサーバーに不正なプログラム確認
【21日ごろ】
ハッカー側から利用者にメール届き始める
【22日】
会社側が警察に相談 “パスワードなどの情報 閲覧された可能性”
【24日】
会社側が政府に対して 「能動的サイバー防御」を緊急要請
【26日】
ハッカー側が会社側に27日正午期限で100万ドル要求していると判明
【27日午前】
会社側 「攻撃者の要求には応じない」とNHKの取材に対し従来からの姿勢を改めて強調
会社から利用者への呼びかけ
会社は利用者に対し
▽ウイルス対策ソフトを使い端末を網羅的にチェックする「フルスキャン」を行うこと
▽必要なデータはネットワークから切り離した上でバックアップすること
▽端末の電源を落とすことなどを促しています。
《政府の対応》
片山金融相 GMO不正アクセス関連 FX業者5社から被害報告

片山金融担当大臣は記者会見で、GMOへの不正アクセス問題に関連して、FX業者5社から被害の報告があったことを明らかにしました。
これらの業者は対象の顧客の取り引きを一時停止してパスワードを初期化するとともに、不正が疑われる海外からの発注を遮断するなどの対策を講じているということです。
また、片山大臣は先週、業界団体を通じてFX業者に対し、顧客への注意喚起や取り引きの監視の強化を要請したことも明らかにしました。
片山大臣は会見で「関係機関と連携して金融機関などに対し、適切かつ迅速な対応をとってもらうよう要請していく」と述べました。
赤澤経産相 中小企業向け サイバーセキュリティー相談窓口設置

国内で不正アクセスによる被害が相次いでいることを受けて、赤澤経済産業大臣は、各都道府県にある国の経営相談所などに、中小企業向けのサイバーセキュリティーに関する無料の相談窓口を設けることを明らかにしました。
赤澤大臣は、各地の商工団体や金融機関などを通じてこうした取り組みに関する情報提供を行っていくとしたうえで、「引き続き、全国の中小・小規模事業者の個別の相談にきめ細かく対応していく」と述べました。
古川デジタル相 「『無害化措置』含め多様な手段で未然防止を」

古川デジタル大臣は記者会見で、個別の事案について政府の対応状況を明らかにすることは差し控えるとした上で「被害を受けた組織からさまざまな情報提供を受けた上で、事情に応じて必要な支援や措置を講じている。警察当局も被害の申告を受けて必要に応じて捜査を行っている」と述べました。
その上で「政府としては、官民連携をさらに強化していくとともに、従来の注意喚起などに加え、新たに導入された『アクセス無害化措置』を含め、より多様な手段を効果的に組み合わせることで、国や重要インフラなどに対する被害を未然に防止していきたい」と述べました。
木原官房長官 「断じて許されず 被害情報拡散控えて」
木原官房長官は午後の記者会見で「このような卑劣な行為は断じて許されるものではない。引き続き、関係省庁や警察当局などが連携して状況の把握に努め、必要な対応を迅速に行っていく」と述べました。
その上で「漏えいした情報などをインターネット上で見かけた場合には、転載して被害情報を拡散するような行動は控えてほしい。事業者はサイバー攻撃の被害にあった場合、警察をはじめ関係機関に速やかに相談するようお願いする」と呼びかけました。
また、情報漏えいに関連し、企業が金銭などを要求された場合の対応について「金銭を支払ったとしても、攻撃者が約束を履行する保証はなく、犯罪活動の資金となり次の犯罪に結びつくことも懸念される。警察など関係機関とも連携しつつ、冷静かつ適切に対応することが重要だ」と述べました。
葉梨国家公安委員長 「個別事案の対応 コメント差し控える」
不正アクセスを受けたGMOインターネットグループが政府に対し「能動的サイバー防御」を緊急要請したことについて、葉梨国家公安委員長は会見で「報道があったことは承知しているが、個別事案の対応についてはコメントを差し控える」と述べました。
そのうえで、不正アクセスや情報漏えいが相次ぐ中での警察の今後の対応について、「サイバー空間をめぐる昨今の深刻な状況に対して捜査と実態解明、そして被害防止にしっかりと取り組みたい」と述べました。
GMOインターネットグループのサービスに不正アクセスがあり、身に覚えのない取り引きが確認された問題で、ハッカー集団は、会社側が交渉に応じなかったとしてインターネット上のサイトで27日正午過ぎ、個人情報の一部だとする情報を公開しました。
一方、会社は、ハッカー集団が金銭などを要求していた期限のあと、利用者に関するとみられる情報がインターネット上に公開されていることを確認したと発表しました。会社は内容の確認を進めるとしています。また、このサイトにアクセスした場合、攻撃者に情報を取得されるということで、アクセスしないよう呼びかけています。
目次
6項目
GMOインターネットグループでは投資家向けクラウドサービスが不正アクセスを受け、顧客の情報が外部に持ち出され、一部で、身に覚えのない不正な取り引きが確認されたと公表しています。
不正アクセスをしたとみられるハッカー集団はインターネット上のサイトに犯行声明を掲載し、日本時間の27日正午までに100万ドル=日本円で1億5700万円余りを支払うよう会社側に要求し、応じない場合は利用者の個人情報を公開するなどと脅迫していました。

ハッカー集団は27日正午過ぎ、新たに声明を公表し、会社側が交渉に応じなかったとしてサイトに1人分の個人情報だとする情報を公開しました。

公開された情報の真偽は分かっていませんが、個人の名前などが書かれています。
ハッカー集団は、今後についてサイトの中で毎日、正午に分析が完了したものから順次、個人情報をインターネット上や知人などに対して公開していくなどと主張しています。
GMO “公開情報 内容確認中 アクセスと拡散控えて”
会社側は、27日午後0時半に、利用者に関すると見られる情報がインターネットのサイトに公開されていることを確認したと発表しました。
内容の確認を進めるとしています。
また、このサイトにアクセスした場合、攻撃者に情報を取得されるということで、アクセスしないよう呼びかけています。
さらに、情報の拡散を控えるよう呼びかけるとともに、二次被害の防止の観点から、悪質性の高い情報の拡散者に対しては、法的措置を取る準備を進めているとしています。
一方、予告を受けていた身代金要求型のコンピューターウイルス「ランサムウエア」による攻撃は午後2時の時点で確認されていないとしています。
会社は、引き続き、「攻撃者の要求には応じない」としていて、警察などの関係機関に相談し連携して対応を進めることにしています。
【セキュリティー企業やAI関連企業と協力して対応】
会社は、大手セキュリティー企業のトレンドマイクロから協力の申し出を受けたことを27日、明らかにしました。
ほかのセキュリティー企業やAI関連企業とも協力して今後の調査や対応で各社が持つ専門性を取り込む方針です。
また、会社では利用者が使っていた端末を一時的に預かり、社内のホワイトハッカーのチームが、端末にランサムウエアが仕掛けられているかどうかなどを確認し、解析をしているということです。
“フルスキャン ネットワークの遮断 電源落としてケーブルを抜くように”
一方、利用者に対しては注意の呼びかけを強めています。
会社は、ウイルス対策ソフトを使い端末を網羅的にチェックする「フルスキャン」を行うことや、必要なデータはバックアップするよう呼びかけています。
その上で、パソコンのネットワークを遮断し、電源を落としてパソコンにつながっているケーブルを抜くよう呼びかけています。
セキュリティー会社によりますと、パソコンがネットワークにつながっていたりケーブルで別の端末につながっていたりすると、ハッカーがパソコンに新たなウイルスを仕掛けたり、データを暗号化したりするほか、別の端末に感染が広がり被害が拡大するおそれがあるということです。
また、ハッカーが仕掛けたウイルスによって、所有者がパソコンを操作していなくても裏側で操作を続けることができることもあるということで、物理的にネットワークから遮断することが必要だということです。
個人情報を公開された被害者に見舞金 独自の懸賞金も
会社は、サービスの利用者全員に対する5000円の支払いに加え、公開された情報が利用者のものと確認されれば該当者に追加で見舞金を支払う方針を明らかにしました。
見舞金の金額は▽名前や連絡先などの基本情報は1万円▽取引口座のIDやパスワードなどの金融や認証に関する情報は1万5000円▽プライバシー性の高い情報は2万5000円などと区分ごとに定められ、複数の情報が公開された場合には合計額を支払います。
1回の公開についての上限は300万円とします。
また、不正アクセスの関与者の解明につながる有力な情報を募るとして、独自に懸賞金制度を設けることも明らかにしました。
懸賞金の総額は100万ドル、日本円でおよそ1億5000万円で、関与者の特定や解明に貢献した情報提供者に対し、貢献度に応じた金額を支払うとしています。
ただ、会社は情報提供を目的に独自の侵入調査や犯人への接触は行わないよう呼びかけています。
専門家の分析
“新しい攻撃 本物なら今後も同じ精度で出してくるのでは”

不正アクセスをしたとみられるハッカー集団は会社側が要求に応じない場合、インターネット上のサイトで利用者の個人情報を公開するなどと脅迫しています。
これについてサイバーセキュリティーに詳しい日本ハッカー協会の杉浦隆幸代表理事は、よくある攻撃手法だが、これまではビジネスとして機械的に行われることが多かったとした上で、「ここまで情報を小出しにするのはなかなかない事例だ。今回はユーザーの個々のパソコンに入って情報を取っていくところが新しいタイプの攻撃の1つだと思う。公開された情報は1件だが、この1件が本物であれば、今後も同じような精度で情報を出してくるのではないか」と話していました。
そして、今回の攻撃以外にも、さまざまな企業で不正アクセスによる被害が相次いでいることから、「これまでに漏えいした情報はフィッシング詐欺やニセ警官詐欺を行うグループにいくつか販売されてしまっている。フィッシングメールに対しては特に気をつけてほしい」と話していました。
“ハッカー集団公開のサイト危険 アクセス避けて”

サイバー攻撃に詳しいセキュリティー会社「S&J」の三輪信雄社長は、ハッカー集団が公開しているインターネット上のサイトには、不正なプログラムが仕掛けられるおそれがあり、アクセスすべきではないと指摘しています。
現在、ハッカー集団のサイトにはアクセスした人のインターネット上の住所にあたるIPアドレスを取得する機能などが仕込まれているということです。
三輪社長は「サイトにあるファイルなどに今は問題なくアクセスできてもコンピューターウイルスに差し替えられるおそれもある。アクセスすることは避けてほしい」と話していました。
また、個人情報とされる情報に接した場合について、三輪社長は、「SNSで個人情報を拡散する行為がみられるが、そうした行為は法律に触れるおそれがある。決して拡散に加担しないでほしい」と注意を呼びかけています。
サービス利用者「不安と恐怖」

ハッカー集団が個人情報を公開するなどと主張していることについて、利用者からは、不安の声が上がっています。
30代の女性は、10月21日から22日にかけて不正アクセスによる身に覚えのない取り引きが繰り返され、およそ180万円の損失が出たと言います。
その影響でいまも、損失は増え続けているということです。
ハッカー集団が犯行声明で利用者の個人情報の公開や、個人のパソコンまで暗号化すると脅迫していることから、女性は、自分のパソコンを初期化したり、データのバックアップを取ったりしたということです。
また、さまざまなアカウントのパスワードの変更などの対応にいまも、追われているということです。
不正アクセスの被害にあった女性
「私は素人で向こうはネットワークに精通しているハッカー集団なので、私がやった対策をいとも簡単に破ってくるんじゃないか、会社に言われた対応だけで本当に安心なのかと不安と恐怖があります。家族や友人、さらにその友人の友人など私の想像のつかないところまで被害が及ぶんじゃないかとものすごく不安です。会社にはいまどういう状況なのか、何が起きているのか、丁寧に説明してほしい」
警視庁 会社側の調査などふまえ捜査へ

警視庁は今後、会社側の調査の内容などもふまえ、ハッカー集団から送られたとみられるメールの発信元を追跡するなど捜査を進めることにしています。
捜査関係者によりますと、警視庁には今月22日、会社側から今回の不正アクセスやハッカー集団から送られたとみられる脅迫メールなどに関する相談がありました。
また、会社側に加え、複数の顧客からも今月22日以降、「口座の残高がなくなっている」などという被害の相談が寄せられているということです。
被害の具体的な件数や金額などは今も分かっていないということで、警視庁は会社の関係者や顧客から聞き取りを行うなどして事実関係の確認を進めています。
その上で、会社側の調査の内容などもふまえ、ハッカー集団から送られたとみられるメールの発信元を追跡するなど捜査を進めることにしています。
また、警視庁は今回の問題に限らず、不審なサイトを開いたり、サイト内のリンクをクリックしたりすると不正なプログラムに感染し、個人情報などを抜き取られるおそれがあるとして注意を呼びかけています。
27日正午までの経緯と会社の対応

【10月19日】
会社側が利用者からの問い合わせを受け調査を開始
【20日】
利用者のサーバーに不正なプログラム確認
【21日ごろ】
ハッカー側から利用者にメール届き始める
【22日】
会社側が警察に相談 “パスワードなどの情報 閲覧された可能性”
【24日】
会社側が政府に対して 「能動的サイバー防御」を緊急要請
【26日】
ハッカー側が会社側に27日正午期限で100万ドル要求していると判明
【27日午前】
会社側 「攻撃者の要求には応じない」とNHKの取材に対し従来からの姿勢を改めて強調
会社から利用者への呼びかけ
会社は利用者に対し
▽ウイルス対策ソフトを使い端末を網羅的にチェックする「フルスキャン」を行うこと
▽必要なデータはネットワークから切り離した上でバックアップすること
▽端末の電源を落とすことなどを促しています。
《政府の対応》
片山金融相 GMO不正アクセス関連 FX業者5社から被害報告

片山金融担当大臣は記者会見で、GMOへの不正アクセス問題に関連して、FX業者5社から被害の報告があったことを明らかにしました。
これらの業者は対象の顧客の取り引きを一時停止してパスワードを初期化するとともに、不正が疑われる海外からの発注を遮断するなどの対策を講じているということです。
また、片山大臣は先週、業界団体を通じてFX業者に対し、顧客への注意喚起や取り引きの監視の強化を要請したことも明らかにしました。
片山大臣は会見で「関係機関と連携して金融機関などに対し、適切かつ迅速な対応をとってもらうよう要請していく」と述べました。
赤澤経産相 中小企業向け サイバーセキュリティー相談窓口設置

国内で不正アクセスによる被害が相次いでいることを受けて、赤澤経済産業大臣は、各都道府県にある国の経営相談所などに、中小企業向けのサイバーセキュリティーに関する無料の相談窓口を設けることを明らかにしました。
赤澤大臣は、各地の商工団体や金融機関などを通じてこうした取り組みに関する情報提供を行っていくとしたうえで、「引き続き、全国の中小・小規模事業者の個別の相談にきめ細かく対応していく」と述べました。
古川デジタル相 「『無害化措置』含め多様な手段で未然防止を」

古川デジタル大臣は記者会見で、個別の事案について政府の対応状況を明らかにすることは差し控えるとした上で「被害を受けた組織からさまざまな情報提供を受けた上で、事情に応じて必要な支援や措置を講じている。警察当局も被害の申告を受けて必要に応じて捜査を行っている」と述べました。
その上で「政府としては、官民連携をさらに強化していくとともに、従来の注意喚起などに加え、新たに導入された『アクセス無害化措置』を含め、より多様な手段を効果的に組み合わせることで、国や重要インフラなどに対する被害を未然に防止していきたい」と述べました。
木原官房長官 「断じて許されず 被害情報拡散控えて」
木原官房長官は午後の記者会見で「このような卑劣な行為は断じて許されるものではない。引き続き、関係省庁や警察当局などが連携して状況の把握に努め、必要な対応を迅速に行っていく」と述べました。
その上で「漏えいした情報などをインターネット上で見かけた場合には、転載して被害情報を拡散するような行動は控えてほしい。事業者はサイバー攻撃の被害にあった場合、警察をはじめ関係機関に速やかに相談するようお願いする」と呼びかけました。
また、情報漏えいに関連し、企業が金銭などを要求された場合の対応について「金銭を支払ったとしても、攻撃者が約束を履行する保証はなく、犯罪活動の資金となり次の犯罪に結びつくことも懸念される。警察など関係機関とも連携しつつ、冷静かつ適切に対応することが重要だ」と述べました。
葉梨国家公安委員長 「個別事案の対応 コメント差し控える」
不正アクセスを受けたGMOインターネットグループが政府に対し「能動的サイバー防御」を緊急要請したことについて、葉梨国家公安委員長は会見で「報道があったことは承知しているが、個別事案の対応についてはコメントを差し控える」と述べました。
そのうえで、不正アクセスや情報漏えいが相次ぐ中での警察の今後の対応について、「サイバー空間をめぐる昨今の深刻な状況に対して捜査と実態解明、そして被害防止にしっかりと取り組みたい」と述べました。
GMOインターネットグループのサービスに不正アクセスがあり、身に覚えのない取り引きが確認された問題で、ハッカー集団は、会社側が交渉に応じなかったとしてインターネット上のサイトで27日正午過ぎ、個人情報の一部だとする情報を公開しました。
一方、会社は、ハッカー集団が金銭などを要求していた期限のあと、利用者に関するとみられる情報がインターネット上に公開されていることを確認したと発表しました。会社は内容の確認を進めるとしています。また、このサイトにアクセスした場合、攻撃者に情報を取得されるということで、アクセスしないよう呼びかけています。
目次
6項目
GMOインターネットグループでは投資家向けクラウドサービスが不正アクセスを受け、顧客の情報が外部に持ち出され、一部で、身に覚えのない不正な取り引きが確認されたと公表しています。
不正アクセスをしたとみられるハッカー集団はインターネット上のサイトに犯行声明を掲載し、日本時間の27日正午までに100万ドル=日本円で1億5700万円余りを支払うよう会社側に要求し、応じない場合は利用者の個人情報を公開するなどと脅迫していました。

ハッカー集団は27日正午過ぎ、新たに声明を公表し、会社側が交渉に応じなかったとしてサイトに1人分の個人情報だとする情報を公開しました。

公開された情報の真偽は分かっていませんが、個人の名前などが書かれています。
ハッカー集団は、今後についてサイトの中で毎日、正午に分析が完了したものから順次、個人情報をインターネット上や知人などに対して公開していくなどと主張しています。
GMO “公開情報 内容確認中 アクセスと拡散控えて”
会社側は、27日午後0時半に、利用者に関すると見られる情報がインターネットのサイトに公開されていることを確認したと発表しました。
内容の確認を進めるとしています。
また、このサイトにアクセスした場合、攻撃者に情報を取得されるということで、アクセスしないよう呼びかけています。
さらに、情報の拡散を控えるよう呼びかけるとともに、二次被害の防止の観点から、悪質性の高い情報の拡散者に対しては、法的措置を取る準備を進めているとしています。
一方、予告を受けていた身代金要求型のコンピューターウイルス「ランサムウエア」による攻撃は午後2時の時点で確認されていないとしています。
会社は、引き続き、「攻撃者の要求には応じない」としていて、警察などの関係機関に相談し連携して対応を進めることにしています。
【セキュリティー企業やAI関連企業と協力して対応】
会社は、大手セキュリティー企業のトレンドマイクロから協力の申し出を受けたことを27日、明らかにしました。
ほかのセキュリティー企業やAI関連企業とも協力して今後の調査や対応で各社が持つ専門性を取り込む方針です。
また、会社では利用者が使っていた端末を一時的に預かり、社内のホワイトハッカーのチームが、端末にランサムウエアが仕掛けられているかどうかなどを確認し、解析をしているということです。
“フルスキャン ネットワークの遮断 電源落としてケーブルを抜くように”
一方、利用者に対しては注意の呼びかけを強めています。
会社は、ウイルス対策ソフトを使い端末を網羅的にチェックする「フルスキャン」を行うことや、必要なデータはバックアップするよう呼びかけています。
その上で、パソコンのネットワークを遮断し、電源を落としてパソコンにつながっているケーブルを抜くよう呼びかけています。
セキュリティー会社によりますと、パソコンがネットワークにつながっていたりケーブルで別の端末につながっていたりすると、ハッカーがパソコンに新たなウイルスを仕掛けたり、データを暗号化したりするほか、別の端末に感染が広がり被害が拡大するおそれがあるということです。
また、ハッカーが仕掛けたウイルスによって、所有者がパソコンを操作していなくても裏側で操作を続けることができることもあるということで、物理的にネットワークから遮断することが必要だということです。
個人情報を公開された被害者に見舞金 独自の懸賞金も
会社は、サービスの利用者全員に対する5000円の支払いに加え、公開された情報が利用者のものと確認されれば該当者に追加で見舞金を支払う方針を明らかにしました。
見舞金の金額は▽名前や連絡先などの基本情報は1万円▽取引口座のIDやパスワードなどの金融や認証に関する情報は1万5000円▽プライバシー性の高い情報は2万5000円などと区分ごとに定められ、複数の情報が公開された場合には合計額を支払います。
1回の公開についての上限は300万円とします。
また、不正アクセスの関与者の解明につながる有力な情報を募るとして、独自に懸賞金制度を設けることも明らかにしました。
懸賞金の総額は100万ドル、日本円でおよそ1億5000万円で、関与者の特定や解明に貢献した情報提供者に対し、貢献度に応じた金額を支払うとしています。
ただ、会社は情報提供を目的に独自の侵入調査や犯人への接触は行わないよう呼びかけています。
専門家の分析
“新しい攻撃 本物なら今後も同じ精度で出してくるのでは”

不正アクセスをしたとみられるハッカー集団は会社側が要求に応じない場合、インターネット上のサイトで利用者の個人情報を公開するなどと脅迫しています。
これについてサイバーセキュリティーに詳しい日本ハッカー協会の杉浦隆幸代表理事は、よくある攻撃手法だが、これまではビジネスとして機械的に行われることが多かったとした上で、「ここまで情報を小出しにするのはなかなかない事例だ。今回はユーザーの個々のパソコンに入って情報を取っていくところが新しいタイプの攻撃の1つだと思う。公開された情報は1件だが、この1件が本物であれば、今後も同じような精度で情報を出してくるのではないか」と話していました。
そして、今回の攻撃以外にも、さまざまな企業で不正アクセスによる被害が相次いでいることから、「これまでに漏えいした情報はフィッシング詐欺やニセ警官詐欺を行うグループにいくつか販売されてしまっている。フィッシングメールに対しては特に気をつけてほしい」と話していました。
“ハッカー集団公開のサイト危険 アクセス避けて”

サイバー攻撃に詳しいセキュリティー会社「S&J」の三輪信雄社長は、ハッカー集団が公開しているインターネット上のサイトには、不正なプログラムが仕掛けられるおそれがあり、アクセスすべきではないと指摘しています。
現在、ハッカー集団のサイトにはアクセスした人のインターネット上の住所にあたるIPアドレスを取得する機能などが仕込まれているということです。
三輪社長は「サイトにあるファイルなどに今は問題なくアクセスできてもコンピューターウイルスに差し替えられるおそれもある。アクセスすることは避けてほしい」と話していました。
また、個人情報とされる情報に接した場合について、三輪社長は、「SNSで個人情報を拡散する行為がみられるが、そうした行為は法律に触れるおそれがある。決して拡散に加担しないでほしい」と注意を呼びかけています。
サービス利用者「不安と恐怖」

ハッカー集団が個人情報を公開するなどと主張していることについて、利用者からは、不安の声が上がっています。
30代の女性は、10月21日から22日にかけて不正アクセスによる身に覚えのない取り引きが繰り返され、およそ180万円の損失が出たと言います。
その影響でいまも、損失は増え続けているということです。
ハッカー集団が犯行声明で利用者の個人情報の公開や、個人のパソコンまで暗号化すると脅迫していることから、女性は、自分のパソコンを初期化したり、データのバックアップを取ったりしたということです。
また、さまざまなアカウントのパスワードの変更などの対応にいまも、追われているということです。
不正アクセスの被害にあった女性
「私は素人で向こうはネットワークに精通しているハッカー集団なので、私がやった対策をいとも簡単に破ってくるんじゃないか、会社に言われた対応だけで本当に安心なのかと不安と恐怖があります。家族や友人、さらにその友人の友人など私の想像のつかないところまで被害が及ぶんじゃないかとものすごく不安です。会社にはいまどういう状況なのか、何が起きているのか、丁寧に説明してほしい」
警視庁 会社側の調査などふまえ捜査へ

警視庁は今後、会社側の調査の内容などもふまえ、ハッカー集団から送られたとみられるメールの発信元を追跡するなど捜査を進めることにしています。
捜査関係者によりますと、警視庁には今月22日、会社側から今回の不正アクセスやハッカー集団から送られたとみられる脅迫メールなどに関する相談がありました。
また、会社側に加え、複数の顧客からも今月22日以降、「口座の残高がなくなっている」などという被害の相談が寄せられているということです。
被害の具体的な件数や金額などは今も分かっていないということで、警視庁は会社の関係者や顧客から聞き取りを行うなどして事実関係の確認を進めています。
その上で、会社側の調査の内容などもふまえ、ハッカー集団から送られたとみられるメールの発信元を追跡するなど捜査を進めることにしています。
また、警視庁は今回の問題に限らず、不審なサイトを開いたり、サイト内のリンクをクリックしたりすると不正なプログラムに感染し、個人情報などを抜き取られるおそれがあるとして注意を呼びかけています。
27日正午までの経緯と会社の対応

【10月19日】
会社側が利用者からの問い合わせを受け調査を開始
【20日】
利用者のサーバーに不正なプログラム確認
【21日ごろ】
ハッカー側から利用者にメール届き始める
【22日】
会社側が警察に相談 “パスワードなどの情報 閲覧された可能性”
【24日】
会社側が政府に対して 「能動的サイバー防御」を緊急要請
【26日】
ハッカー側が会社側に27日正午期限で100万ドル要求していると判明
【27日午前】
会社側 「攻撃者の要求には応じない」とNHKの取材に対し従来からの姿勢を改めて強調
会社から利用者への呼びかけ
会社は利用者に対し
▽ウイルス対策ソフトを使い端末を網羅的にチェックする「フルスキャン」を行うこと
▽必要なデータはネットワークから切り離した上でバックアップすること
▽端末の電源を落とすことなどを促しています。
《政府の対応》
片山金融相 GMO不正アクセス関連 FX業者5社から被害報告

片山金融担当大臣は記者会見で、GMOへの不正アクセス問題に関連して、FX業者5社から被害の報告があったことを明らかにしました。
これらの業者は対象の顧客の取り引きを一時停止してパスワードを初期化するとともに、不正が疑われる海外からの発注を遮断するなどの対策を講じているということです。
また、片山大臣は先週、業界団体を通じてFX業者に対し、顧客への注意喚起や取り引きの監視の強化を要請したことも明らかにしました。
片山大臣は会見で「関係機関と連携して金融機関などに対し、適切かつ迅速な対応をとってもらうよう要請していく」と述べました。
赤澤経産相 中小企業向け サイバーセキュリティー相談窓口設置

国内で不正アクセスによる被害が相次いでいることを受けて、赤澤経済産業大臣は、各都道府県にある国の経営相談所などに、中小企業向けのサイバーセキュリティーに関する無料の相談窓口を設けることを明らかにしました。
赤澤大臣は、各地の商工団体や金融機関などを通じてこうした取り組みに関する情報提供を行っていくとしたうえで、「引き続き、全国の中小・小規模事業者の個別の相談にきめ細かく対応していく」と述べました。
古川デジタル相 「『無害化措置』含め多様な手段で未然防止を」

古川デジタル大臣は記者会見で、個別の事案について政府の対応状況を明らかにすることは差し控えるとした上で「被害を受けた組織からさまざまな情報提供を受けた上で、事情に応じて必要な支援や措置を講じている。警察当局も被害の申告を受けて必要に応じて捜査を行っている」と述べました。
その上で「政府としては、官民連携をさらに強化していくとともに、従来の注意喚起などに加え、新たに導入された『アクセス無害化措置』を含め、より多様な手段を効果的に組み合わせることで、国や重要インフラなどに対する被害を未然に防止していきたい」と述べました。
木原官房長官 「断じて許されず 被害情報拡散控えて」
木原官房長官は午後の記者会見で「このような卑劣な行為は断じて許されるものではない。引き続き、関係省庁や警察当局などが連携して状況の把握に努め、必要な対応を迅速に行っていく」と述べました。
その上で「漏えいした情報などをインターネット上で見かけた場合には、転載して被害情報を拡散するような行動は控えてほしい。事業者はサイバー攻撃の被害にあった場合、警察をはじめ関係機関に速やかに相談するようお願いする」と呼びかけました。
また、情報漏えいに関連し、企業が金銭などを要求された場合の対応について「金銭を支払ったとしても、攻撃者が約束を履行する保証はなく、犯罪活動の資金となり次の犯罪に結びつくことも懸念される。警察など関係機関とも連携しつつ、冷静かつ適切に対応することが重要だ」と述べました。
葉梨国家公安委員長 「個別事案の対応 コメント差し控える」
不正アクセスを受けたGMOインターネットグループが政府に対し「能動的サイバー防御」を緊急要請したことについて、葉梨国家公安委員長は会見で「報道があったことは承知しているが、個別事案の対応についてはコメントを差し控える」と述べました。
そのうえで、不正アクセスや情報漏えいが相次ぐ中での警察の今後の対応について、「サイバー空間をめぐる昨今の深刻な状況に対して捜査と実態解明、そして被害防止にしっかりと取り組みたい」と述べました。
GMOインターネットグループのサービスに不正アクセスがあり、身に覚えのない取り引きが確認された問題で、ハッカー集団は、会社側が交渉に応じなかったとしてインターネット上のサイトで27日正午過ぎ、個人情報の一部だとする情報を公開しました。
一方、会社は、ハッカー集団が金銭などを要求していた期限のあと、利用者に関するとみられる情報がインターネット上に公開されていることを確認したと発表しました。会社は内容の確認を進めるとしています。また、このサイトにアクセスした場合、攻撃者に情報を取得されるということで、アクセスしないよう呼びかけています。
目次
6項目
GMOインターネットグループでは投資家向けクラウドサービスが不正アクセスを受け、顧客の情報が外部に持ち出され、一部で、身に覚えのない不正な取り引きが確認されたと公表しています。
不正アクセスをしたとみられるハッカー集団はインターネット上のサイトに犯行声明を掲載し、日本時間の27日正午までに100万ドル=日本円で1億5700万円余りを支払うよう会社側に要求し、応じない場合は利用者の個人情報を公開するなどと脅迫していました。

ハッカー集団は27日正午過ぎ、新たに声明を公表し、会社側が交渉に応じなかったとしてサイトに1人分の個人情報だとする情報を公開しました。

公開された情報の真偽は分かっていませんが、個人の名前などが書かれています。
ハッカー集団は、今後についてサイトの中で毎日、正午に分析が完了したものから順次、個人情報をインターネット上や知人などに対して公開していくなどと主張しています。
GMO “公開情報 内容確認中 アクセスと拡散控えて”
会社側は、27日午後0時半に、利用者に関すると見られる情報がインターネットのサイトに公開されていることを確認したと発表しました。
内容の確認を進めるとしています。
また、このサイトにアクセスした場合、攻撃者に情報を取得されるということで、アクセスしないよう呼びかけています。
さらに、情報の拡散を控えるよう呼びかけるとともに、二次被害の防止の観点から、悪質性の高い情報の拡散者に対しては、法的措置を取る準備を進めているとしています。
一方、予告を受けていた身代金要求型のコンピューターウイルス「ランサムウエア」による攻撃は午後2時の時点で確認されていないとしています。
会社は、引き続き、「攻撃者の要求には応じない」としていて、警察などの関係機関に相談し連携して対応を進めることにしています。
【セキュリティー企業やAI関連企業と協力して対応】
会社は、大手セキュリティー企業のトレンドマイクロから協力の申し出を受けたことを27日、明らかにしました。
ほかのセキュリティー企業やAI関連企業とも協力して今後の調査や対応で各社が持つ専門性を取り込む方針です。
また、会社では利用者が使っていた端末を一時的に預かり、社内のホワイトハッカーのチームが、端末にランサムウエアが仕掛けられているかどうかなどを確認し、解析をしているということです。
“フルスキャン ネットワークの遮断 電源落としてケーブルを抜くように”
一方、利用者に対しては注意の呼びかけを強めています。
会社は、ウイルス対策ソフトを使い端末を網羅的にチェックする「フルスキャン」を行うことや、必要なデータはバックアップするよう呼びかけています。
その上で、パソコンのネットワークを遮断し、電源を落としてパソコンにつながっているケーブルを抜くよう呼びかけています。
セキュリティー会社によりますと、パソコンがネットワークにつながっていたりケーブルで別の端末につながっていたりすると、ハッカーがパソコンに新たなウイルスを仕掛けたり、データを暗号化したりするほか、別の端末に感染が広がり被害が拡大するおそれがあるということです。
また、ハッカーが仕掛けたウイルスによって、所有者がパソコンを操作していなくても裏側で操作を続けることができることもあるということで、物理的にネットワークから遮断することが必要だということです。
個人情報を公開された被害者に見舞金 独自の懸賞金も
会社は、サービスの利用者全員に対する5000円の支払いに加え、公開された情報が利用者のものと確認されれば該当者に追加で見舞金を支払う方針を明らかにしました。
見舞金の金額は▽名前や連絡先などの基本情報は1万円▽取引口座のIDやパスワードなどの金融や認証に関する情報は1万5000円▽プライバシー性の高い情報は2万5000円などと区分ごとに定められ、複数の情報が公開された場合には合計額を支払います。
1回の公開についての上限は300万円とします。
また、不正アクセスの関与者の解明につながる有力な情報を募るとして、独自に懸賞金制度を設けることも明らかにしました。
懸賞金の総額は100万ドル、日本円でおよそ1億5000万円で、関与者の特定や解明に貢献した情報提供者に対し、貢献度に応じた金額を支払うとしています。
ただ、会社は情報提供を目的に独自の侵入調査や犯人への接触は行わないよう呼びかけています。
専門家の分析
“新しい攻撃 本物なら今後も同じ精度で出してくるのでは”

不正アクセスをしたとみられるハッカー集団は会社側が要求に応じない場合、インターネット上のサイトで利用者の個人情報を公開するなどと脅迫しています。
これについてサイバーセキュリティーに詳しい日本ハッカー協会の杉浦隆幸代表理事は、よくある攻撃手法だが、これまではビジネスとして機械的に行われることが多かったとした上で、「ここまで情報を小出しにするのはなかなかない事例だ。今回はユーザーの個々のパソコンに入って情報を取っていくところが新しいタイプの攻撃の1つだと思う。公開された情報は1件だが、この1件が本物であれば、今後も同じような精度で情報を出してくるのではないか」と話していました。
そして、今回の攻撃以外にも、さまざまな企業で不正アクセスによる被害が相次いでいることから、「これまでに漏えいした情報はフィッシング詐欺やニセ警官詐欺を行うグループにいくつか販売されてしまっている。フィッシングメールに対しては特に気をつけてほしい」と話していました。
“ハッカー集団公開のサイト危険 アクセス避けて”

サイバー攻撃に詳しいセキュリティー会社「S&J」の三輪信雄社長は、ハッカー集団が公開しているインターネット上のサイトには、不正なプログラムが仕掛けられるおそれがあり、アクセスすべきではないと指摘しています。
現在、ハッカー集団のサイトにはアクセスした人のインターネット上の住所にあたるIPアドレスを取得する機能などが仕込まれているということです。
三輪社長は「サイトにあるファイルなどに今は問題なくアクセスできてもコンピューターウイルスに差し替えられるおそれもある。アクセスすることは避けてほしい」と話していました。
また、個人情報とされる情報に接した場合について、三輪社長は、「SNSで個人情報を拡散する行為がみられるが、そうした行為は法律に触れるおそれがある。決して拡散に加担しないでほしい」と注意を呼びかけています。
サービス利用者「不安と恐怖」

ハッカー集団が個人情報を公開するなどと主張していることについて、利用者からは、不安の声が上がっています。
30代の女性は、10月21日から22日にかけて不正アクセスによる身に覚えのない取り引きが繰り返され、およそ180万円の損失が出たと言います。
その影響でいまも、損失は増え続けているということです。
ハッカー集団が犯行声明で利用者の個人情報の公開や、個人のパソコンまで暗号化すると脅迫していることから、女性は、自分のパソコンを初期化したり、データのバックアップを取ったりしたということです。
また、さまざまなアカウントのパスワードの変更などの対応にいまも、追われているということです。
不正アクセスの被害にあった女性
「私は素人で向こうはネットワークに精通しているハッカー集団なので、私がやった対策をいとも簡単に破ってくるんじゃないか、会社に言われた対応だけで本当に安心なのかと不安と恐怖があります。家族や友人、さらにその友人の友人など私の想像のつかないところまで被害が及ぶんじゃないかとものすごく不安です。会社にはいまどういう状況なのか、何が起きているのか、丁寧に説明してほしい」
警視庁 会社側の調査などふまえ捜査へ

警視庁は今後、会社側の調査の内容などもふまえ、ハッカー集団から送られたとみられるメールの発信元を追跡するなど捜査を進めることにしています。
捜査関係者によりますと、警視庁には今月22日、会社側から今回の不正アクセスやハッカー集団から送られたとみられる脅迫メールなどに関する相談がありました。
また、会社側に加え、複数の顧客からも今月22日以降、「口座の残高がなくなっている」などという被害の相談が寄せられているということです。
被害の具体的な件数や金額などは今も分かっていないということで、警視庁は会社の関係者や顧客から聞き取りを行うなどして事実関係の確認を進めています。
その上で、会社側の調査の内容などもふまえ、ハッカー集団から送られたとみられるメールの発信元を追跡するなど捜査を進めることにしています。
また、警視庁は今回の問題に限らず、不審なサイトを開いたり、サイト内のリンクをクリックしたりすると不正なプログラムに感染し、個人情報などを抜き取られるおそれがあるとして注意を呼びかけています。
27日正午までの経緯と会社の対応

【10月19日】
会社側が利用者からの問い合わせを受け調査を開始
【20日】
利用者のサーバーに不正なプログラム確認
【21日ごろ】
ハッカー側から利用者にメール届き始める
【22日】
会社側が警察に相談 “パスワードなどの情報 閲覧された可能性”
【24日】
会社側が政府に対して 「能動的サイバー防御」を緊急要請
【26日】
ハッカー側が会社側に27日正午期限で100万ドル要求していると判明
【27日午前】
会社側 「攻撃者の要求には応じない」とNHKの取材に対し従来からの姿勢を改めて強調
会社から利用者への呼びかけ
会社は利用者に対し
▽ウイルス対策ソフトを使い端末を網羅的にチェックする「フルスキャン」を行うこと
▽必要なデータはネットワークから切り離した上でバックアップすること
▽端末の電源を落とすことなどを促しています。
《政府の対応》
片山金融相 GMO不正アクセス関連 FX業者5社から被害報告

片山金融担当大臣は記者会見で、GMOへの不正アクセス問題に関連して、FX業者5社から被害の報告があったことを明らかにしました。
これらの業者は対象の顧客の取り引きを一時停止してパスワードを初期化するとともに、不正が疑われる海外からの発注を遮断するなどの対策を講じているということです。
また、片山大臣は先週、業界団体を通じてFX業者に対し、顧客への注意喚起や取り引きの監視の強化を要請したことも明らかにしました。
片山大臣は会見で「関係機関と連携して金融機関などに対し、適切かつ迅速な対応をとってもらうよう要請していく」と述べました。
赤澤経産相 中小企業向け サイバーセキュリティー相談窓口設置

国内で不正アクセスによる被害が相次いでいることを受けて、赤澤経済産業大臣は、各都道府県にある国の経営相談所などに、中小企業向けのサイバーセキュリティーに関する無料の相談窓口を設けることを明らかにしました。
赤澤大臣は、各地の商工団体や金融機関などを通じてこうした取り組みに関する情報提供を行っていくとしたうえで、「引き続き、全国の中小・小規模事業者の個別の相談にきめ細かく対応していく」と述べました。
古川デジタル相 「『無害化措置』含め多様な手段で未然防止を」

古川デジタル大臣は記者会見で、個別の事案について政府の対応状況を明らかにすることは差し控えるとした上で「被害を受けた組織からさまざまな情報提供を受けた上で、事情に応じて必要な支援や措置を講じている。警察当局も被害の申告を受けて必要に応じて捜査を行っている」と述べました。
その上で「政府としては、官民連携をさらに強化していくとともに、従来の注意喚起などに加え、新たに導入された『アクセス無害化措置』を含め、より多様な手段を効果的に組み合わせることで、国や重要インフラなどに対する被害を未然に防止していきたい」と述べました。
木原官房長官 「断じて許されず 被害情報拡散控えて」
木原官房長官は午後の記者会見で「このような卑劣な行為は断じて許されるものではない。引き続き、関係省庁や警察当局などが連携して状況の把握に努め、必要な対応を迅速に行っていく」と述べました。
その上で「漏えいした情報などをインターネット上で見かけた場合には、転載して被害情報を拡散するような行動は控えてほしい。事業者はサイバー攻撃の被害にあった場合、警察をはじめ関係機関に速やかに相談するようお願いする」と呼びかけました。
また、情報漏えいに関連し、企業が金銭などを要求された場合の対応について「金銭を支払ったとしても、攻撃者が約束を履行する保証はなく、犯罪活動の資金となり次の犯罪に結びつくことも懸念される。警察など関係機関とも連携しつつ、冷静かつ適切に対応することが重要だ」と述べました。
葉梨国家公安委員長 「個別事案の対応 コメント差し控える」
不正アクセスを受けたGMOインターネットグループが政府に対し「能動的サイバー防御」を緊急要請したことについて、葉梨国家公安委員長は会見で「報道があったことは承知しているが、個別事案の対応についてはコメントを差し控える」と述べました。
そのうえで、不正アクセスや情報漏えいが相次ぐ中での警察の今後の対応について、「サイバー空間をめぐる昨今の深刻な状況に対して捜査と実態解明、そして被害防止にしっかりと取り組みたい」と述べました。
GMOインターネットグループのサービスに不正アクセスがあり、身に覚えのない取り引きが確認された問題で、ハッカー集団は、会社側が交渉に応じなかったとしてインターネット上のサイトで27日正午過ぎ、個人情報の一部だとする情報を公開しました。
一方、会社は、ハッカー集団が金銭などを要求していた期限のあと、利用者に関するとみられる情報がインターネット上に公開されていることを確認したと発表しました。会社は内容の確認を進めるとしています。また、このサイトにアクセスした場合、攻撃者に情報を取得されるということで、アクセスしないよう呼びかけています。
目次
6項目
GMOインターネットグループでは投資家向けクラウドサービスが不正アクセスを受け、顧客の情報が外部に持ち出され、一部で、身に覚えのない不正な取り引きが確認されたと公表しています。
不正アクセスをしたとみられるハッカー集団はインターネット上のサイトに犯行声明を掲載し、日本時間の27日正午までに100万ドル=日本円で1億5700万円余りを支払うよう会社側に要求し、応じない場合は利用者の個人情報を公開するなどと脅迫していました。

ハッカー集団は27日正午過ぎ、新たに声明を公表し、会社側が交渉に応じなかったとしてサイトに1人分の個人情報だとする情報を公開しました。

公開された情報の真偽は分かっていませんが、個人の名前などが書かれています。
ハッカー集団は、今後についてサイトの中で毎日、正午に分析が完了したものから順次、個人情報をインターネット上や知人などに対して公開していくなどと主張しています。
GMO “公開情報 内容確認中 アクセスと拡散控えて”
会社側は、27日午後0時半に、利用者に関すると見られる情報がインターネットのサイトに公開されていることを確認したと発表しました。
内容の確認を進めるとしています。
また、このサイトにアクセスした場合、攻撃者に情報を取得されるということで、アクセスしないよう呼びかけています。
さらに、情報の拡散を控えるよう呼びかけるとともに、二次被害の防止の観点から、悪質性の高い情報の拡散者に対しては、法的措置を取る準備を進めているとしています。
一方、予告を受けていた身代金要求型のコンピューターウイルス「ランサムウエア」による攻撃は午後2時の時点で確認されていないとしています。
会社は、引き続き、「攻撃者の要求には応じない」としていて、警察などの関係機関に相談し連携して対応を進めることにしています。
【セキュリティー企業やAI関連企業と協力して対応】
会社は、大手セキュリティー企業のトレンドマイクロから協力の申し出を受けたことを27日、明らかにしました。
ほかのセキュリティー企業やAI関連企業とも協力して今後の調査や対応で各社が持つ専門性を取り込む方針です。
また、会社では利用者が使っていた端末を一時的に預かり、社内のホワイトハッカーのチームが、端末にランサムウエアが仕掛けられているかどうかなどを確認し、解析をしているということです。
“フルスキャン ネットワークの遮断 電源落としてケーブルを抜くように”
一方、利用者に対しては注意の呼びかけを強めています。
会社は、ウイルス対策ソフトを使い端末を網羅的にチェックする「フルスキャン」を行うことや、必要なデータはバックアップするよう呼びかけています。
その上で、パソコンのネットワークを遮断し、電源を落としてパソコンにつながっているケーブルを抜くよう呼びかけています。
セキュリティー会社によりますと、パソコンがネットワークにつながっていたりケーブルで別の端末につながっていたりすると、ハッカーがパソコンに新たなウイルスを仕掛けたり、データを暗号化したりするほか、別の端末に感染が広がり被害が拡大するおそれがあるということです。
また、ハッカーが仕掛けたウイルスによって、所有者がパソコンを操作していなくても裏側で操作を続けることができることもあるということで、物理的にネットワークから遮断することが必要だということです。
個人情報を公開された被害者に見舞金 独自の懸賞金も
会社は、サービスの利用者全員に対する5000円の支払いに加え、公開された情報が利用者のものと確認されれば該当者に追加で見舞金を支払う方針を明らかにしました。
見舞金の金額は▽名前や連絡先などの基本情報は1万円▽取引口座のIDやパスワードなどの金融や認証に関する情報は1万5000円▽プライバシー性の高い情報は2万5000円などと区分ごとに定められ、複数の情報が公開された場合には合計額を支払います。
1回の公開についての上限は300万円とします。
また、不正アクセスの関与者の解明につながる有力な情報を募るとして、独自に懸賞金制度を設けることも明らかにしました。
懸賞金の総額は100万ドル、日本円でおよそ1億5000万円で、関与者の特定や解明に貢献した情報提供者に対し、貢献度に応じた金額を支払うとしています。
ただ、会社は情報提供を目的に独自の侵入調査や犯人への接触は行わないよう呼びかけています。
専門家の分析
“新しい攻撃 本物なら今後も同じ精度で出してくるのでは”

不正アクセスをしたとみられるハッカー集団は会社側が要求に応じない場合、インターネット上のサイトで利用者の個人情報を公開するなどと脅迫しています。
これについてサイバーセキュリティーに詳しい日本ハッカー協会の杉浦隆幸代表理事は、よくある攻撃手法だが、これまではビジネスとして機械的に行われることが多かったとした上で、「ここまで情報を小出しにするのはなかなかない事例だ。今回はユーザーの個々のパソコンに入って情報を取っていくところが新しいタイプの攻撃の1つだと思う。公開された情報は1件だが、この1件が本物であれば、今後も同じような精度で情報を出してくるのではないか」と話していました。
そして、今回の攻撃以外にも、さまざまな企業で不正アクセスによる被害が相次いでいることから、「これまでに漏えいした情報はフィッシング詐欺やニセ警官詐欺を行うグループにいくつか販売されてしまっている。フィッシングメールに対しては特に気をつけてほしい」と話していました。
“ハッカー集団公開のサイト危険 アクセス避けて”

サイバー攻撃に詳しいセキュリティー会社「S&J」の三輪信雄社長は、ハッカー集団が公開しているインターネット上のサイトには、不正なプログラムが仕掛けられるおそれがあり、アクセスすべきではないと指摘しています。
現在、ハッカー集団のサイトにはアクセスした人のインターネット上の住所にあたるIPアドレスを取得する機能などが仕込まれているということです。
三輪社長は「サイトにあるファイルなどに今は問題なくアクセスできてもコンピューターウイルスに差し替えられるおそれもある。アクセスすることは避けてほしい」と話していました。
また、個人情報とされる情報に接した場合について、三輪社長は、「SNSで個人情報を拡散する行為がみられるが、そうした行為は法律に触れるおそれがある。決して拡散に加担しないでほしい」と注意を呼びかけています。
サービス利用者「不安と恐怖」

ハッカー集団が個人情報を公開するなどと主張していることについて、利用者からは、不安の声が上がっています。
30代の女性は、10月21日から22日にかけて不正アクセスによる身に覚えのない取り引きが繰り返され、およそ180万円の損失が出たと言います。
その影響でいまも、損失は増え続けているということです。
ハッカー集団が犯行声明で利用者の個人情報の公開や、個人のパソコンまで暗号化すると脅迫していることから、女性は、自分のパソコンを初期化したり、データのバックアップを取ったりしたということです。
また、さまざまなアカウントのパスワードの変更などの対応にいまも、追われているということです。
不正アクセスの被害にあった女性
「私は素人で向こうはネットワークに精通しているハッカー集団なので、私がやった対策をいとも簡単に破ってくるんじゃないか、会社に言われた対応だけで本当に安心なのかと不安と恐怖があります。家族や友人、さらにその友人の友人など私の想像のつかないところまで被害が及ぶんじゃないかとものすごく不安です。会社にはいまどういう状況なのか、何が起きているのか、丁寧に説明してほしい」
警視庁 会社側の調査などふまえ捜査へ

警視庁は今後、会社側の調査の内容などもふまえ、ハッカー集団から送られたとみられるメールの発信元を追跡するなど捜査を進めることにしています。
捜査関係者によりますと、警視庁には今月22日、会社側から今回の不正アクセスやハッカー集団から送られたとみられる脅迫メールなどに関する相談がありました。
また、会社側に加え、複数の顧客からも今月22日以降、「口座の残高がなくなっている」などという被害の相談が寄せられているということです。
被害の具体的な件数や金額などは今も分かっていないということで、警視庁は会社の関係者や顧客から聞き取りを行うなどして事実関係の確認を進めています。
その上で、会社側の調査の内容などもふまえ、ハッカー集団から送られたとみられるメールの発信元を追跡するなど捜査を進めることにしています。
また、警視庁は今回の問題に限らず、不審なサイトを開いたり、サイト内のリンクをクリックしたりすると不正なプログラムに感染し、個人情報などを抜き取られるおそれがあるとして注意を呼びかけています。
27日正午までの経緯と会社の対応

【10月19日】
会社側が利用者からの問い合わせを受け調査を開始
【20日】
利用者のサーバーに不正なプログラム確認
【21日ごろ】
ハッカー側から利用者にメール届き始める
【22日】
会社側が警察に相談 “パスワードなどの情報 閲覧された可能性”
【24日】
会社側が政府に対して 「能動的サイバー防御」を緊急要請
【26日】
ハッカー側が会社側に27日正午期限で100万ドル要求していると判明
【27日午前】
会社側 「攻撃者の要求には応じない」とNHKの取材に対し従来からの姿勢を改めて強調
会社から利用者への呼びかけ
会社は利用者に対し
▽ウイルス対策ソフトを使い端末を網羅的にチェックする「フルスキャン」を行うこと
▽必要なデータはネットワークから切り離した上でバックアップすること
▽端末の電源を落とすことなどを促しています。
《政府の対応》
片山金融相 GMO不正アクセス関連 FX業者5社から被害報告

片山金融担当大臣は記者会見で、GMOへの不正アクセス問題に関連して、FX業者5社から被害の報告があったことを明らかにしました。
これらの業者は対象の顧客の取り引きを一時停止してパスワードを初期化するとともに、不正が疑われる海外からの発注を遮断するなどの対策を講じているということです。
また、片山大臣は先週、業界団体を通じてFX業者に対し、顧客への注意喚起や取り引きの監視の強化を要請したことも明らかにしました。
片山大臣は会見で「関係機関と連携して金融機関などに対し、適切かつ迅速な対応をとってもらうよう要請していく」と述べました。
赤澤経産相 中小企業向け サイバーセキュリティー相談窓口設置

国内で不正アクセスによる被害が相次いでいることを受けて、赤澤経済産業大臣は、各都道府県にある国の経営相談所などに、中小企業向けのサイバーセキュリティーに関する無料の相談窓口を設けることを明らかにしました。
赤澤大臣は、各地の商工団体や金融機関などを通じてこうした取り組みに関する情報提供を行っていくとしたうえで、「引き続き、全国の中小・小規模事業者の個別の相談にきめ細かく対応していく」と述べました。
古川デジタル相 「『無害化措置』含め多様な手段で未然防止を」

古川デジタル大臣は記者会見で、個別の事案について政府の対応状況を明らかにすることは差し控えるとした上で「被害を受けた組織からさまざまな情報提供を受けた上で、事情に応じて必要な支援や措置を講じている。警察当局も被害の申告を受けて必要に応じて捜査を行っている」と述べました。
その上で「政府としては、官民連携をさらに強化していくとともに、従来の注意喚起などに加え、新たに導入された『アクセス無害化措置』を含め、より多様な手段を効果的に組み合わせることで、国や重要インフラなどに対する被害を未然に防止していきたい」と述べました。
木原官房長官 「断じて許されず 被害情報拡散控えて」
木原官房長官は午後の記者会見で「このような卑劣な行為は断じて許されるものではない。引き続き、関係省庁や警察当局などが連携して状況の把握に努め、必要な対応を迅速に行っていく」と述べました。
その上で「漏えいした情報などをインターネット上で見かけた場合には、転載して被害情報を拡散するような行動は控えてほしい。事業者はサイバー攻撃の被害にあった場合、警察をはじめ関係機関に速やかに相談するようお願いする」と呼びかけました。
また、情報漏えいに関連し、企業が金銭などを要求された場合の対応について「金銭を支払ったとしても、攻撃者が約束を履行する保証はなく、犯罪活動の資金となり次の犯罪に結びつくことも懸念される。警察など関係機関とも連携しつつ、冷静かつ適切に対応することが重要だ」と述べました。
葉梨国家公安委員長 「個別事案の対応 コメント差し控える」
不正アクセスを受けたGMOインターネットグループが政府に対し「能動的サイバー防御」を緊急要請したことについて、葉梨国家公安委員長は会見で「報道があったことは承知しているが、個別事案の対応についてはコメントを差し控える」と述べました。
そのうえで、不正アクセスや情報漏えいが相次ぐ中での警察の今後の対応について、「サイバー空間をめぐる昨今の深刻な状況に対して捜査と実態解明、そして被害防止にしっかりと取り組みたい」と述べました。