西武鉄道は13日、東京電力が実施する輪番停電の影響で、14日に西武有楽町線など9路線を終日運休すると発表した。西武池袋線など残る3路線は一部区間で運行する。15日以降については未定。
運休するのは、西武有楽町線、西武秩父線、西武狭山線、西武西武園線、西武国分寺線、西武多摩湖線、西武拝島線、西武多摩川線、西武山口線の9路線。
運行するのは西武池袋線(池袋-練馬高野台間)、西武豊島線(練馬-豊島園間)、西武新宿線(西武新宿-鷺ノ宮間)の3路線。始発から終電まで10分間隔程度で運行する。
小田急、輪番停電でロマンスカーを運休
小田急電鉄は13日、東京電力が実施する輪番停電の影響で、特急ロマンスカーの運転を14日の始発から当面見合わせると発表した。加えて、駅構内
の一部消灯や、エレベーター、エスカレータの停止など大幅な節電を行う。同社では、「ロマンスカー以外のほかの電車でも通常ダイヤでの列車運行に必要な電
力を確保することが難しい状況が予想され、運転本数の減少など大幅にダイヤが変更となる可能性がある」としている。
電車運行減、コンビニ24時間断念…輪番停電
14日から東京電力管内で地域ごとの交代による「輪番停電」が実施される。自治体や公共機関、企業などは対応準備を急いでいるが、生活に大きな影響が及ぶのは避けられない。想定される影響をまとめた。
■病院
東京都福祉保健局によると、都内の都立病院や大学病院など大規模な病院では大半が自家発電装置を備えており、
酸素吸入器などの医療機器の稼働は維持できる。ただ、詳細発表が13日夜と遅くなったことで、医療現場では「詳細な情報が入ってこない」(都内の病院)と
の不満が出ており、準備の遅れも懸念される。細川律夫厚生労働相は同日午前、「自家発電用の燃料確保や(他の病院への)患者搬送に計画的に取り組む必要が
ある」と述べ、万全の対策を要請した。
■鉄道
JR東日本は使用電力の56%を自社発電でまかない、44%を東京、東北、中部電力から購入しているが、輪番による短時間の停電なら運行に大きな支障は出ないとみられるが、対応は決まっておらず、運行本数の削減が必要になる可能性がある。
一方、東京メトロや京浜急行電鉄など私鉄は、ほぼ全量を東電に依存している。「停電地域にある変電所への供給が停止しても、他の変電所から融通すれば運行は継続できる」(関係者)という。ただ、変電所が停電地域にあると運行を停止せざるを得なくなる。
東日本大震災の影響で電力不足を補うため、政府は東京電力が14日から計画停電(輪番停電)を実施することを了承、国民に節電を呼び掛けた。家庭ではどのような取り組みができるのか、専門家に聞いた。