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毎日新聞 2023/3/6 地方版 有料記事 894文字
なるほドリ プロ野球・北海道日本ハムの新球場「エスコンフィールド北海道」ができたね。球場につながる道道「きたひろしま総合運動公園線」に信号機のない交差点もつくられたと聞いたよ。
記者 「ラウンドアバウト」(円形交差点)のことですね。2014年に道路交通法で「環状交差点」として規定されました。道路標識が設置され、車両は時計回りで通行することが求められています。
Q なぜグルグルと回るのかな。
A 道路が環状のため、交差点への進入速度が低下するとみられています。なので、重大事故の抑制や信号機がないため、車両の滞留解消などが期待されているのです。
Q へえ。通行するときの注意点は?
A 環状の交差点内は時計回りの一方通行で、交差点内を通行する車両が優先されます。割り込んだり妨害したりしてはいけません。交差点内から進みたい方向に出るときは左折のウインカーを出して、横断歩道を渡る歩行者を優先してください。自動車教習所でも教えていますが、運転練習で走行する機会はほとんどありません。びっくりしないように標識は覚えておいたほうがよいですね。
Q そもそも、ラウンドアバウトっていつできたの?
A イギリスで1960年代から調査や研究が行われ、90年代から各国で導入が始まりました。日本は2022年3月末時点で140カ所にあります。道内だと、19年に上ノ国町の国道228号と道道江差木古内線、町道上ノ国駅前線が交わる交差点に初めて導入されました。20年に道の駅「北オホーツクはまとんべつ」の開業に伴って交通量が増加した浜頓別町にも導入されました。
Q ラウンドアバウトで事故は減ったの?
A 道開発局によると、木古内、浜頓別両町でラウンドアバウトの導入後、大きな事故の発生はありません。木古内町の担当者によると、「交差点を通る時のルールが浸透するまで戸惑いもあったが、事故の抑制につながっています」と話していました。北広島市にできたラウンドアバウトが安全運転につながり、野球観戦を楽しめたらよいですね。(北海道報道部)
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