花より男子 第2話
『最悪のファーストキス!!』
「ここは、日本のセレブが通う、英徳学園。
この学園を牛耳っているのは、超金持ちの御曹司4人組、Flower4、通称、F4。
彼らに歯向かったものは、赤札を貼られて、徹底的なイジメにあう。
私は、平穏無事に過ごすことだけを、望んでいたのに。
でも、踏まれても蹴られても、絶対に負けない。
私は、雑草のつくしだから。」
英徳学園を牛耳るF4のリーダー、道明寺司(松本潤)に遂に宣戦布告をして
しまった牧野つくし(井上真央)は登校中に、黒づくめの男たちに口を塞がれ、
車で連れさられてしまう。影から冷笑を浮かべる道明寺と、一瞬目が合うつくし…。
意識がもうろうとするつくしの体に伸びる手・手・手!
司は薄ら笑いを浮かべながら、ソファーでくつろいでいた。
目覚めたつくしは、美しく着飾った姿でイスに腰掛けていた。
目の前に置かれた大きな鏡に自分の姿を映すつくし。
するとその鏡に、微笑む道明寺が映っていた。
「何なのよ、あんた!
私をどうするつもり?」
「取り消せ!」
「は?」
「宣戦布告したろ。取り消せ!」
「冗談じゃないわよ!」
「一億だ。」
「は?」
「お前にかけてやった金額だよ。」
「一億!?」
「トータルエステとヘアメイクに1千万。
ドレスに2千万。
ネックレス、指輪、その他装飾品もろもろ合わせて、
ざっと一億だ。」
「まさか・・・これを貸しにして、私を、借金苦に突き落とすつもり?」
「舐めるな。
そんなもん欲しけりゃいくらでもくれてやるよ。」
「はぁ!?じゃあ何でこんなことすんのよ。
何笑ってんのよ。私が、こんなもの欲しいとでも思ってんの!?
何よこんなの!」アクセサリーを外そうとするつくし。
「じゃあ何で見とれてたんだよ。
見とれてたよな?」
「それはその・・・。」
「人の心なんてもんは、金の力で簡単に動かせるんだ。
お前も所詮その程度なんだよ。ド庶民が。
笑えよ。嬉しいだろ、こんな格好出来て。
笑え!笑えよ!」
「ばっかじゃないの!?笑えるわけないじゃない!
あんたなんかにこんなことされても、ちっとも嬉しくない!
世の中にはね、お金でどうにも出来ないものだってあんのよ。
私は絶対に負けない!
その辺の女と一緒にしないで!」
つくしの言葉に固まる道明寺。
つくしは部屋を飛び出していく。
「何なのよ、あいつ!お前の前で笑えるかっつーの!
てか私の制服、どこよー。」
ある部屋に入ってみると、美しい女性の写真に気付く。
ウエディングドレス姿、黒のドレス姿、ドーベルマンとの2ショット。
「綺麗な人・・・。!見とれてる場合じゃないっつーの。」
松嶋菜々子さん、第2話は写真で登場です!
別の部屋の戸を開けると、そこはプールバー。3台ものビリヤードの台に
「何これ!?一家に一台で充分だし。
てか普通ないし。」
別の部屋の戸をあけてみると、そこは広い広間だった。
長いテーブルが3列並んでいる。
「何これ。ハリーポッターかよ!
あり得ねーっつーの!」
BGMもどこかハリーポッター風ですね。(笑)
「どこなの、私の制服ー。」
大きな屋敷の中、制服探しでヘトヘトになるつくし。
すると、玄関の扉が開き、ある女性が男性を従え入ってきた。
すれ違いざま、つくしを鋭い視線で見据える女性。司の母・楓(加賀 まりこ)だ。
つくしが声をかけようとすると、男の合図で外人SP二名に両脇を抱えられ・・・
「何すんの!ノーノーノーノー!ストップ!」
制服姿のつくしは両脇を抱えられ、屋敷の中から連れ出される。
その様子を廊下の窓から司が見つめていた。
宣戦布告された時のこと、ある女性にパンチされたことを思い出しながら。
そこへ楓が秘書達とスケジュールの確認をしながらやって来た。
司の姿に足を止める楓。男たちが席を外す。
楓は暫く司と見つめ合ったあと、声をかけずに背を向けた。
玄関から門までの長い距離を歩きながら、つくしは屋敷を振り返って呟いた。
「何なのよ。世界遺産か、この家は!
っていうか私ってば、とんでもない奴を敵に回しちゃったかも!」
この素晴らしい建物は、ブリティッシュヒルズだそうです。
つくしが学校に着くと、クラスメートたちがつくしの噂をしていた。
「東京湾に沈められたんじゃ?」
「当然よ。身の程も考えずにあの道明寺さんに宣戦布告したんだから。」
「今頃秒殺されてんじゃん?」
「私なら!ぴんぴんしてるんだけど文句ある!?」つくしが睨みつける。
生徒達は一瞬つくしを見た後、また会話を続ける。
「でもさー、ほんと、すぐに学校辞めとけば良かったんじゃないー?」
「人間、辞めさせられる前に!」
生徒達はそう言い笑いながら教室を出ていく。
桜子(佐藤めぐみ)もみんなと一緒に行ってしまった。
お弁当を手に元気なく校舎を歩くつくし。
ふと見上げると、カフェテリアの窓ガラスに『中絶5回』『淫乱』など
つくしを中傷する言葉が赤いペンキで書かれていた。
浅井百合子(瀬戸早妃)、鮎原えりか(深田あき)、山野美奈子(松岡恵望子)が、
「こんなこと書かれたら例え嘘でも生きていけない」と騒ぎ立てる。
つくしはこぶしをギュっと握り締め、非常階段へとかけていく。
「何なのよあいつら!あったま来た!
つーか私は処女だっつーのぉぉぉっ!」
大声で叫び、冷静さ取り戻したつくし。
慌てて花沢類(小栗旬)の指定席を振り返る。
類がいないことにほっと胸を撫で下ろすつくし。
「ふーん。処女なんだ。」突然類が声をかけてきた。
つくしは恥ずかしさから俯いて言う。
「わ、笑わないで、下さい。」
「フランスとの時差ってわかる?」
「え?」
「時差。」
「し、知りません。」
「そ。」
類は雑誌を見ながら返事した。
女性モデルを見つめながら微笑む類。
つくしはそんな類の横顔を見つめ、微笑む。
類とつくしの2ショットを、別の棟から見つけた浅井グループ。
つくしが言い寄ったに違いないと、敵意に満ちた視線を送っていた。
=和菓子 千石=
休憩中のつくしは大福を頬張りながら、フランスのガイドブックを広げ、
時差を調べていた。
「あったー!8時間だって。明日教えてあげようっと!」
「何か嬉しそう!」中学時代からの親友、松岡優紀(西原亜希)が言う。
「何?」
「だってその人もF4の一員なんでしょ?赤札貼るような酷いひとじゃん。」
「赤札貼るのは、多分、道明寺が元凶なのよ!
花沢類は、そういうの好きじゃないと思う。」つくしが微笑む。
「でも止めさせないならそれって同罪じゃない?」
「同罪ってことはないと思う。」
「何で庇うの?」優紀が冷やかすように言う。
「別に。」
「どんな人なわけ?」
「それがさ、何考えてるんだかさっぱりだし、
ちょっと冷たい感じがするっていうか。
でもたまに笑うと子供みたいで、足もモデルみたいに長くて、
目だってビー玉みたいに綺麗だし。
穢れを知らないっていうか。
あ、でもやっぱり冷たいのかも・・・。」
「つまり好きなんだ!」
「・・・優紀だって、どうなのよ。この間ナンパされた人!」
「ああ・・・。」
「何よ、その顔。まさか・・・」
「・・・しちゃった。」
「えーーーっ!」
いつから二人の話しを聞いていたのか、女将の千石幸代(加藤貴子)が
首を突っ込む。
「残念だよ。うちのバイトは生娘って決めてたのに。」
「女将さん!私がしたのは、キスです。ファーストキス!」
「なーんだ。キスかー。でも羨ましい・・・。」とつくし。
「二人とも!
高校生にもなって、キスの一つも済ませていないような男だけには
気をつけるのよ。」幸代は二人にそうアドバイスする。
「どういうことですか?」
「いたんだよ。かつて愛した男に、そういう男がさ。
お金持ちのボンボンでいい男だったんだけどねー。
そういう男が、思いつめると何するかわかんないんだよ。
結局、人を殺めて今も刑務所に入ったまんま。
罪よねー。私って。」
和菓子屋に、桜子が訪ねてきた。
道明寺家。
マージャンをする司、西門総二郎(松田翔太)、美作あきら(阿部 力)。
イライラする司に
「牧野つくしが又何かやらかしたのか?」
「あの子今までにないタイプだよね。」
「今日も派手にいたぶられてたけど全然動じないもんな。」
「貧しくもたくましい感じが、イジメ心を煽るっていうか。」
「たくましいって言えばさ、あの腕っ節の良さ、ちょっと司の姉ちゃんに
似てね?」
益々イライラする司。
「しかし、わかりやすいよ、司は。」
マージャンは司の一人負け。
「やってられっかよ。」席を立つ司。
「どこ行くんだよ。」
「カモ連れてくるんだよ。」
「類のこと?」
「だろうな。」
「類ってカモだっけ?」
「いや、むしろ天然に強い。」
「だよな!でも来ないだろうな。類のやつ、静の帰国で頭いっぱいみたいだし。」
「待ち遠しくて、いてもたってもいられないっていうか。」
街中を桜子と歩くつくし。
「ごめんなさい。つくしちゃん、この間助けてくれたのに。私・・・」
「いいよ、気にしないで。
それより、こんな所あいつらに見られたらヤバいって。」
「でも・・・」
「学校でもさ、無理して私に近づかなくていいからね。
話がしたいときは電話して。
あいつらもさすがに盗聴まではしてないと思うし。ね!」
「ほんとに、ごめんね。」
「ううん。」
二人が笑いあう。
つくしは、ライトアップされた藤堂静(佐田真由美)のビルボード写真に
気付き、桜子に説明する。
「藤堂静香さん。
藤堂商事、社長令嬢にして、海外でも注目の人気モデル。
将来の夢はね、国際弁護士になることなんだって。」
「詳しいんですね。」桜子が微笑む。
「私、この人がいたから、英徳に行こうって決めたんだよねー。」
『自分らしく、生きて下さい。』
入学式にそう語った静の言葉、その微笑に、つくしは憧れていた。
「あ・・F4の。」桜子が見つめる先に、類が静の写真を見つめていた。
「花沢類・・・。
ちょっと待ってて。」つくしは桜子に言い、類の元へと向かった。
「・・・何してるんですか?こんな所で。」
「またあんた。」
「わかりましたよ、時差。8時間でした!
あ、誰かフランスに知り合いでもいるんですか?
それとも、旅行?」
「8時間かぁ・・・。」類はそう呟き、またポスターを見つめる。
「ああ、そういえば、このポスターの人、私たちの先輩なんですよね。
実物見たことありますか?
私、この人にすっごい憧れてて。」
ポスターを見ながらそう言ったあと、つくしは類の方を見る。
すると類がつくしの顔をじーーーっと見つめている。
「え?」
類の顔がどんどん近づいてくる。桜子もその展開に息を呑む。
おでことおでこがぶつかる距離で、類はつくしの口元に指をやる。
「なんかついてる。白い・・粉みたい。」
「は!それ、多分、大福の・・・」
「大福!?」
「な、な、なんでもありません。じゃあ!」
つくしは慌てて類に背を向ける。そして桜子の手を取り走り出した。
その様子を、黒塗りの車の後部座席から、道明寺が見ていた。
翌日。
学校のロッカーの前にたたずむつくし。
赤札のあとの嫌がらせ。ヘビが入っていたこともあった。
覚悟を決めてロッカーの戸を開ける。異常なし。
ほっとして、歩き出す。
そこで、桜子とすれ違う。二人は言葉は交わさずに微笑みあった。
桜子がロッカーの戸を開ける。
「赤札だー。また赤札が貼られたぞー!
今度は、2年C組、三条桜子だー。」
そのニュースは教室にいるつくしにも届き、桜子の元へと走り出す。
生徒達は桜子を捕らえ、カフェの専用ソファーでくつろぐF4の前に突き出す。
恐怖に怯える桜子。
道明寺が合図を送ると、生徒の1人がバケツの水を頭から浴びせる。
その場に崩れ落ちる桜子。
F4の3人も生徒達も、その様子に冷たく笑う。
「桜子!」ホウキを手につくしが駆けつける。
「つくしちゃん・・・」
「超悲惨!」「ブサイク過ぎるー。」と浅井たちが笑う。
桜子は堪えきれずに泣き出した。
「いい加減にしなさいよ!
あんたの標的は、私のはずでしょ!?」司に怒鳴るつくし。
「偉そうにしてんじゃねーよ。貧乏人のくせによ。」生徒の誰かが言う。
「ふん!金持ちがなんだっていうのよ!ばっかじゃない!?
大体、桜子は関係ないでしょ!」
「お前、何か勘違いしてないか?」司が口を開く。
「え?」
「この俺に宣戦布告したのはお前だろ。」
「テメーが学校辞めれば全て解決すんだよ。」
生徒の1人が言うと、別の生徒がケチャップを投げつけてきた。
つくしは持っていたホウキでそのケチャップを打ち返す。
司の足元に落ちたケチャップ。ブチュっと音がした。
司がゆっくりと視線を自分の足元へやる。
白い靴にケチャップが少しかかっていた。
全生徒が怯えた表情で司の靴を見つめる。
「大丈夫ですか?道明寺さん。」
「テメー、ぶっ殺す!」
生徒達がつくしに物を投げつける。(おしぼり?)
その様子をただじっと見つめる司。
「やめてよ!」つくしの叫び声。
「やめろ!」司が立ち上がった。
「もういい。」司はつくしの元へと歩み寄る。
「舐めろ。」
「は?」
「舐めろよ。それでゲームセットにしてやるよ。」
「舐めろ、舐めろ、」生徒達がはやし立てる。
桜子の泣く姿を見つめたあと、つくしは司のことを憎しみを込めて見つめる。
そしてその場にそっとひざまずいた。
この事態には美作も西門もあきれ返る。
つくしの顔が少しずつ司の靴に近づいていく。
「間違ってるよー。」なぜかエコーのかかった声。
花沢類だ!
「時差。」
「時差?」状況がよく飲み込めないつくしが聞き返す。
「性格には7時間だった。10月はサマータイムだ。」
「・・・ごめんなさい。」
突然、類に乱入され、調子の狂う道明寺。
「やめた。」と言いその場を去っていく。
「はい、解散!」「試合終了!」美作、西門が生徒達に告げる。
つくしが類を見上げると、類は微笑み、その場を去った。
つくしは桜子をいたわるようにそっと触れ、笑顔を見せた。
非常階段を訪ねていくつくし。類はいなかった。
「はぁ・・・。なーんだ。」つくしはがっかり。
その頃類は、あのポスターの前にいた。
そして微笑み、時計を確認した。
車の中で司はつくしの言葉を思い出していた。
全力でぶつかってくる、金も、地位も、何も持たない女の子。
つくしは家のベッドに横になり、類のことを考えていた。
自分を助けてくれた類。
類を思うと微笑んでしまうつくしだった。
翌日、闘志を胸に登校するつかさ。
ところが・・・
「おっす!牧野。」
「がんばれよ!」
「牧野、おはよう!」
「おはよう、牧野!」
生徒達に親しげに声をかけられ、つくしは驚く。
カフェテリアに行ってみると
「あ、ツッキーだ!」「ツッキーが来た!」と大騒ぎ。
「ツ、ツッキー!?」つくしには訳がわからない。
カフェの窓に書かれたつくしの中傷を消すように指示しているのは
浅井トリオだった。
「な、なんなの・・・。」
「あー!ツッキー!昨日はごめんねー。」3人が駆け寄る。
「正直、昨日の道明寺さんにはついていけなかったの。」と浅井百合子。
「あそこで花沢さんが入ってこなかったら、引きまくりだったよねー。」
「言えてるー。」美奈子とえりかも同調する。
「でも、ツッキーにはホントやられたって感じ!
あの道明寺さんが引きつった顔見たとき、正直、気持ち良かったもん!」
「ねー!」
「でね、ツッキー。」両手を可愛く合わせて百合子が話し続ける。
つくしは百合子たちから、静の帰国パーティーに誘われたのだ。
学校の友達からの初めての誘いにつくしも悪い気はしない。
つくしの家では、つくしがパーティーに誘われたと大騒ぎ。
山盛りにしたご飯を炊飯器に戻しながら母の千恵子(石野真子)は
「しまったわぁぁ!
食費切り詰めてでも、積み立てしておくだったわ、パーティー用に。
そしたらドレスの一つも買ってあげられたのにー。」と嘆く。
「しかし、ついに、つくしも、セレブなパーティー、デビューだな!」
父・晴男(小林すすむ)、弟・進(冨浦 智嗣)、千恵子が手を叩いて喜ぶ。
「しかし、ついに、姉ちゃんも、シンデレラの仲間入りだね!」と進。
「大げさだよ、もう!
パーティーっていっても、ジーンズでOKのカジュアルなのらしいし。
そん位でこれ以上食費削る必要ないって!」
「そうはいかないわよ。
いつどこで王子様に見初められるかわからないのが英徳のいい所なんだから、
塩舐めてでも着飾っていかなきゃ。」
「そうだつくし!肉を切らして骨を絶つ作戦だ!」
「それを言うなら負けるが勝ちでしょ?」
「いやいや、だったら逃げるが勝ちだろう?」
「逃げちゃダメでしょう。これから王子様ゲットしに行こうっていうのに。」
両親の会話につくしも笑い出す。
「でも良かったね、姉ちゃん。」
「何が!ちらっと顔出して、帰ってくるだけだよ。」
家族はそう言うつくしを冷やかした。
髪と爪の手入れをしてもらいながら、ソファーに置かれた黒いドレスを見つめる司。
そのドレスを着たつくしを思い出す。
持っている服を並べ、コーディネートするつくし。
鏡を見ながら嬉しそうに微笑んだ。
=成田空港=
「男と女は一期一会だから、今日の出会いを大切にしよう。」
外国のフライトアテンダントを英語で口説く西門。
綺麗な英語~!そして、口説き上手!
「ホントに奇遇だね。2年前のアマンダリでの熱い日々を思い出すよ。」
中国語で昔の彼女と親しげに会話する美作。
さすがの中国語!こちらは、人妻キラーでしたっけ!?
少し距離を開けて座る類と司。
西門と美作は類にもっと嬉しそうに笑えよ、と冷やかす。
類の視線が静を捕らえる。
「ただいま。」静が微笑みながら類と抱き合う。
「静ー!」そして頬にキスの挨拶。
「暫く見ないうちに、ずいぶん素敵になっちゃって。」
「ずっとずっと、会いたかったよ。」
「私もよ。」
類はもう一度静を抱きしめようとするが、静は西門、美作とも
同じように挨拶。少し寂しそうな類の笑顔。
「久しぶり。」司が静に言う。
「元気だった?」
「当たり前だろ。」キスの挨拶。
「何かちょっと雰囲気が変わったんじゃない?
何かあったのかしら。」
「何もねーよ。」
「それにしても静はますますいい女になったよな。」と美作。
「フランス男が放っておかなかったんじゃない?」と西門。
「それなりにね。
それで類は?彼女は出来た?」
「出来ないよ。」
「ダメじゃないー。
いい恋をして、輝いてないとね。」
「確かに、静は輝いてるよな。あんな格好して雑誌出まくってさ。」
「類、静が人気者になりすぎて、妬いてるんじゃないのか?」と西門。
「そんなんじゃないよ。
ただ・・・あんな裸みたいな格好して出なくてもいいんじゃないかって。
静はそこら辺の安いモデルとは違うんだからさ。」
「類はいっつもそうやって私のことを心配してくれる。
そんな類が大好きよ。ありがとう!」
静が類を抱きしめた。
Shizuka Todo's welcome home party
on Sunday, October30, 2005 at 7:00 pm
会場の門から入り口まで、ライトアップされた木々の美しさに
見とれながら、つくしは会場の戸を開ける。
見ると、参加者達はみなドレスアップしている。
百合子たちも美しいドレスに身を包んでいた。
「牧野さーん!遅かったじゃないー。」
「どうしたの?その格好。」
「ドレスコードは守らないと!」
「だって、ジーパンOKって。」
「いやっだ!冗談に決まってるじゃない。本気にしないでよ。」
「コサージュなんかつけちゃって。ホホホホホ」
「ま、いいじゃない。服なんて気にしなくても。楽しみましょ。」
「F4よ!」誰かが歓声を上げる。
人々は通路を作り、道明寺、美作、西門が歩く姿をうっとりと見つめる。
道明寺は人々の中に埋もれるつくしに気付き、一瞬視線を送った。
つくしはプールサイドで一人、料理を黙々と食べていた。
「君・・・静さんの大学の子?」男が声をかけてきた。
「いえ、私は。」
「いいね。すごく可愛い。とても個性的で。」
「そうですか?」ちょっと嬉しそうなつくし。
「確かに個性的ですよね、彼女。」
「うちの学校でも、とーーっても有名なんですのよ。淫乱だって。」
「しかも、中絶5回もしているらしいんですよ。」
浅井たちの言葉に恐れをなして男性が去っていく。
「あんたたちだったのね、あれ書いたの!」
「何の話?」
「ひっどーい。友達疑うつもり?」
「最低ー!」
「最低なのはどっちよ!
私が、あんたたちに何したっていうのよ!」
「目障りなんだよっ。
花沢さんに色目使ったりずーずーしい!
私たちはね、F4に見合うようないい女になるために、
時間もお金も、たっぷり使ってきたの。
あんたとはレベルが違うんだよっ!」
「大体、何であんたなんかがうちの学校にいるのよ!
お金ないんなら、さっさとやめれば!?」
「大きなお世話よ。」
「帰りなさいよ。
大好きな花沢さんに、笑われたくないでしょ?」
「ま、花沢さんはあんたなんか眼中にないに決まってるけど。」
「だって、花沢さんには、ねー。」
その時、会場にいた人々から歓声が沸く。
類のエスコートで、静が登場したのだ。
見つめあい、微笑む二人の姿に、つくしは悲しくなる。
「わかった?
花沢さんにはね、藤堂静さんという、れっきとした恋人がいるの。
わかったんなら、とっとと帰りなさいよねー。」
百合子がグラスの飲み物をつくしの頭からかけた。
「ごめんなさーい。手が滑っちゃった。」
続いて、えりかと美奈子が同じように。
「キレたりしないでよね。静さんのパーティーなんだから。」
「大体場違いなのがわかってないのよねー。」
「早く帰らないと風邪ひいちゃうわよ。」
「さっさと帰りなさいよ!」
「水も滴る、貧乏人!」
その様子を見ていた道明寺、イスからすくっと立ち上がり、つくしの元へ。
だがそれより少し早く、類がつくしを覗き込む。
「なんか濡れてる。ハンカチないの?」
「・・・ないです。」
「やだー。牧野さんったらハンカチ買うお金もないの?」
類は自分のハンカチを差し出し、冷ややかな目で3人を睨んだ。
「・・・ありがとう。」かすれた声でつくしがそう言い、ハンカチを受け取った。
見詰め合う類とつくしを、背後から司が見ていた。
「ずいぶん素敵な歓迎が流行っているのね。」静がやって来た。
「静さん、お久しぶりです!お帰りなさい!」3人が駆け寄る。
「今日は来てくださってありがとう。
心から歓迎するわ。」
ニコっと笑ったあと、静はホースを3人に向ける。
大量の水が噴出し、3人はずぶぬれに。そのままプールに落ちてしまう。
静はつくしに微笑んだ。
バスローブに身を包んだつくしに、服を選ぶ静。
「あの・・・どうして、私のことを。」
「類がね、面白い女の子がいるって言ってたの。
一目であなたのことだってわかったわ。」
「どうしてですか?」
「でも驚いたわ。他人には興味を示さなかったあの子が、
自分からあんなことをするなんて。
もしかしたら、類はあなたのことが好きなのかもしれないわ」
「まさか!絶対無いと思います。だって・・・」
「ね、靴はこれがいいんじゃないかしら。」
「高そうな靴・・・い、いいです、私。」
「パリではね、女の子はとびっきりいい靴を履きなさいって言われてるの。
そうすれば、靴が自然と素敵なところへ連れて行ってくれるんですって。
素敵だと思わない?」静が微笑みながらつくしに言う。
「素敵・・・ですね。」
白いドレスにシルバーの靴。
つくしの姿に、会場からため息が漏れる。
「可愛いじゃん。」類がつくしに微笑んだ。
つくしの微笑みに、司は・・・。
「おい!お前誰に断ってこの女に声かけてんだよ。
俺が赤札貼った女だぞ。」司が類を睨む。
「素直じゃないわね、相変わらず。
司だって、可愛いって思ったでしょ。」静が言う。
「・・・たとえ静でも、俺にそんな口を利くのは許さない。」
「なら俺は、静にそんな口を利くお前を許さない。」
類が静の前に立ちはだかる。
司のパンチが類に飛んだ。
倒れずに踏みとどまった類に、司が又向かおうとする。
「ちょっ、やめて!」つくしが司を阻止しようとし・・・
みんながつくしと司を驚きの目で見つめる。
「まじ・・・!?」美作が呟く。
「結構なお手前で。」と西門。
フロアの上に仰向けに倒れるつくし。
その上に覆いかぶさる司。
なんと二人は転んだ拍子にキスしてしまっていた!
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일본드라마/영화대본
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지연이ㅋㅋ
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