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毎日新聞2024/4/20 東京朝刊有料記事734文字
福岡の特産品「辛子明太子」=福岡市中央区で
なるほドリ 辛子明太子(からしめんたいこ)を製造している会社に最近、消費者や取引先から「安全なのか」といった問い合わせが来ているって聞いたけれど、どうして?
記者 小林製薬の「紅(べに)こうじ」のサプリメントを使用した人から、健康被害の報告が相次いでいる問題が背景にあるようです。明太子が赤い見た目をしていることから「紅こうじと関係があるのでは」という心配があるようです。
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Q 明太子の赤色と紅こうじは関係あるの?
A 小林製薬の紅こうじ原料が明太子に使用されているという事例は現在、確認されていません。明太子メーカーでつくる「全国辛子めんたいこ食品公正取引協議会」(福岡市)によると、紅こうじの色素を明太子の着色料として使用するケースは一般的ではないそうです。
Q あの赤色はどうやってつけているの?
A 同協議会によると、合成着色料を使うメーカーが多いそうです。使用される着色料は、鮮明(せんめい)な発色(はっしょく)で光や熱を受けても脱色(だっしょく)しにくい特長があるようです。これまでは鮮(あざ)やかな赤色に食欲がそそられることもあって使われてきましたが、最近では着色料自体を使用していない明太子も珍しくないようです。
Q それでも問い合わせが来ているんだ。
A 明太子メーカー「かば田(た)食品」(北九州市)には問題発覚以降、「着色料として紅こうじを使っていないか」などと問い合わせが寄せられているとのことです。
Q 赤いから危なそう、という先入観もありそうだね。
A 同協議会の担当者は「国の基準を守った安全な製法で作られているので、安心して食べてほしい」と話しています。我々も正確な情報を基にした、冷静な判断が求められています。(社会部西部グループ)