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AIブームが切り開き牽引する、新たな「原子力発電」の時代 / 11/29(土) / Forbes JAPAN
米国ミシガン州にある原子力発電所(Shutterstock .com)
人工知能(AI)革命、生成AIの最大のボトルネックは、半導体ではなく「電力」にある。データセンターが消費する膨大なエネルギーを賄うには、天候に左右される風力や太陽光だけでは不安定すぎるからだ。この物理的な制約に対し、米国では「原子力回帰」が現実解として急浮上している。
エネルギー安全保障とAI覇権、脱炭素。そしてトランプ政権による強力な優遇策、シリコンバレーの豊富な資金力がこの流れを決定づけた。すべてのピースが噛み合った今、野心的な起業家が、工場で量産可能な「小型原子炉」の開発に数十億ドル(数千億円)を投じている。かつて敬遠された原子力技術は、AI時代を支える無限の可能性を秘めた投資対象へと変貌を遂げた。
■ AI電力需要の急増と小型原子炉、Aaloを筆頭に新興企業が動き出す
米テキサス州オースティン南部にある約3700平方メートルのAalo Atomics(アーロ・アトミックス)の組み立て工場では、作業員が厚さ約16ミリの鋼板を、ゆっくりと曲げて直径約3.7メートルの円筒に加工し、高さ約7.6メートルの容器に溶接している。この工程は本来であれば、外部業者に委託したほうがコストを抑えられる。しかし、共同創業者兼CEOのマット・ロザック(35)は、最終的にこの容器が10メガワット(MW)級の核分裂炉の心臓部を収めることになるため、内製化を選択した。Aaloが開発する「Aalo-1」炉は5基を連結して稼働し、1基の50MWタービンを駆動する。ここから生まれる電力は、大型データセンター1棟、あるいは約4万5000世帯の電力をまかなえる規模だ。
● 期限は米国建国250年の2026年7月4日、トランプ大統領「先進原子炉の設計が実際に機能することを証明せよ」
「これは机上の空論ではない。実際に建設が進んでいる原子炉だ」と、カナダ出身エンジニアで、今回が3社目の起業となるロザックは語る。Aaloは2025年8月、米エネルギー省アイダホ国立研究所(INL)の敷地内で実験炉の建設を開始した。ここで同社は、2026年7月4日までに、原子炉を自立的な連鎖核分裂が続く「臨界状態」に到達させる計画だ。トランプ大統領は、米国建国250年でもあるその日までに、少なくとも3社の米企業に対し、「先進原子炉の設計が実際に機能することを証明せよ」と課している。臨界を実現するためにAaloは、商用規格の燃料棒アセンブリを容器に装填し、核分裂の連鎖反応が自立して続く状態を作る必要がある。
しかし、同社が実際に電力を生み出すまでの道のりはまだ長い。Aaloは臨界を達成した後も製造体制やサプライチェーンの構築、データセンター企業との契約、そして原子力規制委員会(NRC)の最終承認という難関を次々にクリアしなければならない。
「工場を本格的に立ち上げて、コスト曲線を下げて、究極のゴールである製品に仕上げるつもりだ」とロザックは語る。彼は現在、大規模な量産工場の用地を探しており、最近ではスペースXでFalcon 9の製造責任者を務めたブライソン・ジェンティルを採用し、量産体制構築を任せた。「イーロン(マスク)は、電気自動車とロケットで、不可能だと思われていたことを実現した。そういう瞬間が訪れると、周囲はそれが可能であることに初めて気づく」と語るロザックは、2027年には原子力による発電を開始したい考えだ。
■ AIブームが牽引する電力需要の急増、小型炉スタートアップへ巨額資金が流入
AIブームを支えるデータセンターが、膨大な電力を必要とすることを受けて電力需要は急騰している。そして、こうしたAIマネーの波に乗ろうとしているのは先述のロザックだけではない。Valar Atomics(ヴェイラー・アトミクス)、Oklo(オクロ)、Kairos Power(カイロス・パワー)、X-energy(エックス・エナジー)など十数社が、次世代原子炉の開発でしのぎを削っている。これら企業は、単体のデータセンターを動かしたり、より大規模な電力を電力網へ供給したりできる、小型でプレハブ型の原子炉の実用化を目指している。
2025年に入りベンチャーキャピタルや株式市場の投資家、ビリオネア、米エネルギー省(DOE)などから、こうした新興の米原子力企業に流れ込んだ資金は40億ドル(約6240億円。1ドル=156円換算)を突破し、2020年の5億ドル(約780億円)の約8倍にも膨らんだ。しかし、原子力が本格的に復権するには数百億ドル(数兆円)単位の資金が必要になる。
創業2年のAaloはこれまでに1億3600万ドル(約212億円)を調達しており、そのうち1億ド(約156億円)ルは2025年8月に確保した。同社の調達を主導したのは、テスラ初期の機関投資家の1つのValor Equity Partnersだ。Valorを率いるビリオネア、スペースXの取締役アントニオ・グラシアスはフォーブスに対し、Aaloの成功見込む理由について「製造と垂直統合に徹する姿勢が、テスラが電池や電気自動車(EV)、ロボティクスで貫いたアプローチに通じるからだ」と語った。
■ 電力価格の上昇、天然ガスや再エネの制約、AIデータセンター需要が原子力への回帰を後押し
これら企業すべてが成功するわけではないが、原子力が復権する条件は揃いつつある。OpenAIのサム・アルトマンは、「今後8年で250ギガワットの電力が必要になる」と述べており、これはブラジル1国の消費量に相当する。より現実的な予測でも、2030年までにデータセンターの電力消費は現在の約40GWの2倍に達する見通しだ。
● 産業用電力価格の上昇と天然ガス依存、需要の先行で電力市場に供給ギャップが生じる
現在の産業用電力価格(1キロワット時あたり約9セント)で計算すれば、40GWの年間コストは320億ドル(約5兆円)になる。だが需要の伸びが発電能力の増加を上回れば、価格は上昇する可能性が高い。アナリストは、増加する需要の6割程度を天然ガス火力が補うと見ているが、そのタービンは現在、納期が4年待ちの状態だ。
石炭は、トランプが「美しくてクリーンだ」と言い続けているにもかかわらず依然として敬遠されている。風力や太陽光は、データセンターが求める24時間365日の安定供給には向かず、トランプの攻撃対象でもある。こうした巨大な供給ギャップこそが、原子力スタートアップにとって最大のチャンスになっている。
「世界が必要とするエネルギーの量は、さらに増える。だから、この分野には巨大なチャンスが広がっている」。そう語るのは、ガス冷却型原子炉を手がけるX-energyの創業者、イラン生まれのビリオネア、カマル(カム)・ガファリアンだ。同社は、メリーランド州ロックビルを拠点とするスタートアップである
トランプ政権による優遇策の強化、投資家も原子力への回帰を強く支持
■ トランプ政権による優遇策の強化、投資家も原子力への回帰を強く支持
もちろん、自宅の近くに原子炉を建てるとなれば、今も反対する人は少なくない。それでも現在は、草の根レベルでも、政策のトップ層からも原子力への支持が広がっている。トランプは、2025年1月に大統領に返り咲いて以来、巨大な洋上風力プロジェクトを中止し、巨大ソーラーファーム計画を葬り、「ワン・ビッグ・ビューティフル・ビル」に署名して、2026年7月4日以降に着工する風力・太陽光発電プロジェクトへの税額控除を廃止した。同時に同法は、原子力関連の優遇措置を維持・拡大し、新しい原子炉設計への税額控除を投資額の最大40%まで認めている。
トランプ政権は、慎重すぎて遅いことで知られる原子力規制委員会(NRC)の制度改革にも着手しており、新型原子炉の設計承認が早まるとみられている。原子炉の許認可を取りやすくするため、スタートアップが、軍事基地や第二次世界大戦のマンハッタン計画以来、原子力関連施設を抱えるアイダホ国立研究所のような既存サイトに原子炉を設置できるようにする方針も掲げている。
この背景には、民間側による強い後押しもある。代表的なのがマイクロソフトの共同創業者ビル・ゲイツだ。ゲイツは、この20年間、地球温暖化対策として原子力を繰り返し称賛してきたが、近年はその意見を後押しする勢力が増えている。「核分裂がもし今登場した技術だったら、気候変動を解決し得る決定打として扱われていただろう。それほど強力な技術なんだ」と、X-energy、Aalo、Valarに投資するAlumni Venturesのプリンシパル、ドリュー・ワンジラクは語る。
● 創業者の原体験も原子力復権に影響
話を本稿冒頭のAaloに戻すと、ロザックと共同創業者で最高技術責任者(CTO)のヤシル・アラファト(39)には、原子力復活に取り組む個人的な動機もある。ロザックは、幼少期に患っていた喘息が、故郷オンタリオ州の石炭火力発電所が原子力発電に置き換えられたことで改善した経験を持つ。アラファトは、バングラデシュでロウソクの明かりを頼りに数学の宿題をしていた少年時代を経て、大学生として米国に渡り、ノースカロライナ州立大学で原子力工学の修士号を取得した。
その後アラファトは、大型炉からマイクロリアクターまで、原子炉の規模が大きく異なる領域で開発を経験してきた。ウェスチングハウスでは1100MWの大型炉「AP1000」に携わり、2019年にアイダホ国立研究所へ移ってからはマイクロリアクター設計の責任者を務めた。Aalo共同創業者の2人は、将来的には小型の量産炉をAI企業だけでなく、電力が不足する貧しい国々にも販売したいと考えている。Aaloという社名はベンガル語で「光」を意味する。
■ 福島とスリーマイルの事故を経て、ウクライナ侵攻とAI需要が原子力の再評価を加速
だが、これら盛り上がりとは裏腹に、原子力の未来はつい最近まで暗いものと見られていた。2011年に日本の福島第一原発が津波で事故を起こした後、日本とドイツは相次いで原発を閉鎖した。米国の原子力業界も、1979年のスリーマイル島での部分的な炉心溶融事故以来、長年低迷してきた。この事故は数カ月にわたって新聞の一面を占めたが、実際に放出された放射線量はごくわずかで、健康被害はなかったと米原子力規制委員会(NRC)は説明した。
● 規制強化とコスト超過が大型原発の新設を難しくした
それでも、スリーマイル島事故後の規制強化は、原発建設の中止と、より厳しい原子力規制を招き、大型原発の建設遅延とコスト暴騰の一因となった。2024年、ジョージア州のGeorgia Powerは建設開始から15年を経てようやくオーガスタの原発を完成させた。この原発はウェスチングハウスのAP1000炉を2基備え、170万世帯の電力をまかなえる規模だが、建設費は当初予算の2倍以上の300億ドル(約4.7兆円)に膨れ上がった。その原因としては未検証の工学設計やサプライチェーンの不備、熟練労働者の不足などが報じられた。一方、同規模の発電所を天然ガスタービンで建てた場合、費用はわずか70億ドル(約1.1兆円)で済む。米国はもはや大型原発を効率的に建設できる能力を失ったと見られている。現在、米国で稼働中のグリッド規模の原発は94基(その多くが40年以上稼働中)で、1990年の112基から減少している。
● 脱ロシアとAI需要の爆発が、EUとビッグテックの原子力シフトを決定づける
しかし、停滞していた原子力回帰の潮流を一気に再始動させたのが、2022年2月のロシアによるウクライナ侵略と、AIが引き起こした爆発的な電力需要だった。DOEやビル・ゲイツなど“原子力の信奉者”は、それ以前からすでに新型炉の開発に資金を注ぎ込んでいたが、この2つの衝撃が原子力シフトの動きを一段と加速させた。
ロシア産の石油と天然ガスから脱却したい欧州連合(EU)は、ゼロカーボンの原子力を一定の条件下で“グリーン”として扱う決定を下した。米国のメタ、アマゾン、グーグル親会社のアルファベットも、原子力発電による電力の長期購入契約を結んでいる。
スリーマイル島ですらもこの舞台に戻ってきた。2019年に閉鎖された残る1基の原子炉は、現在再稼働に向けた準備が進められている。これはマイクロソフトが今後20年間にわたり電力を全量購入する契約を結んだからだ。この発電所は新たに「Crane Clean Energy Center」と改名された。
グーグルがすでに契約、Kairos PowerはTRISO燃料を使い小型モジュール炉の実用化を目指す
■ グーグルがすでに契約、Kairos PowerはTRISO燃料を使い小型モジュール炉の実用化を目指す
Kairos PowerのCEO兼共同創業者のマイク・ラウファー(40)は、「新世代の原子力発電」のベテランといえる存在だ。彼は、ニューメキシコ州アルバカーキでデモ用の原子炉を建設し、稼働させ、廃炉プロセスまでを完了させた経験を持つ。「この9年間で、本当に膨大な知見を得た」とラウファーは語る。
Kairos Powerは現在、同社初の発電可能なデモ炉となるHermes 1と、2030年までにテネシー渓谷開発公社(TVA)の電力網に50MWを送電する予定の初の商用炉Hermes 2を建設している。グーグルは2035年までに、これらの炉から500MWの電力を購入する契約をすでに結んでいる。
Kairos Powerの本社は、カリフォルニア州アラメダにある旧海軍航空基地の航空機格納庫を改装した建物に置かれている。この拠点は、ラウファーと共同創業者の2人が博士号を取得したUCバークレーのすぐ南側に位置する。同社は、2028年にHermes 1を完成させるまでの間に、エネルギー省(DOE)から総額3億300万ドル(約473億円)の資金を受け取る見込みだ(なお、巨大ヘッジファンドのルネサンス・テクノロジーズを故ジム・サイモンズと共に築いた数学者で、ビリオネアでもあるラウファーの父ヘンリー・ラウファーが出資者かどうかについては、ラウファー本人は明言を避けた)。
● TRISOペブル燃料の多層被覆構造、メルトダウン回避と核拡散リスク低減を売りにする設計
Kairos Powerが手がけるプレハブ型モジュール炉は、溶融フッ化物塩で冷却する原子炉設計に関する数十年の技術の進歩を土台にしている。同社が採用するのは、TRISO(トライストラクチュラル・アイソトロピック)と呼ばれる新しい“ペブル型”燃料だ。複数の新型炉が採用しているTRISO燃料こそが、支持者が「新型炉は炉心溶融にもテロにも強い」と主張する最大の理由になっている。この燃料は、ケシの実ほどの二酸化ウランの粒をミリ単位の多層コーティングで包み込み、熱を遮断しつつ、有害な核分裂生成物を漏らさない構造になっている。
Kairos Powerは、このTRISOを黒鉛で包み、ゴルフボール大の“ペブル燃料”に成形する。大量のペブルが近接すると核分裂反応は生じるが、厚い多層コーティングのおかげで、暴走的な連鎖反応(メルトダウン)を起こすほど高温にはならないよう設計されている。支持者は、仮に悪意ある者がミニ原子炉から数千個のペブル燃料を盗んだとしても危険な用途に転用するのは極めて難しく、仮に炉が爆破されたとしても、作業員が現場に入り、安全にペブルを回収できるとまで主張する。
Kairos Powerは自社独自のTRISO製造ラインを開発しており、現在それをエネルギー省のロスアラモス国立研究所へ移設している。移設後は、ようやく濃縮ウランを使った“実際のTRISO燃料”をペブル状に加工できる体制が整うことになる。「製造の内製化は、われわれの戦略の要だ」とラウファーは語る。
■ Valar AtomicsとDeep Fissionが、新工法と訴訟で規制の壁に挑む
設立2年のValar Atomicsの創業者でCEOのアイゼア・テイラー(26)も、“若手組”ながらTRISO燃料の採用を計画しているが、自社での製造にはまだ着手していない。同社にシード投資を行ったロサンゼルス拠点のRiot Venturesのスティーブ・マーカスによれば、テイラーは「ランボルギーニではなく、トヨタ・カローラのような実用性を重視した原子炉の開発に全力を注いでいるため、その時間がとれない」という。
● Valar、TRISO採用高温ガス炉とゼロ出力臨界試験で技術力をアピール
カリフォルニア州エルセグンドに拠点を置くValar Atomicsは2025年9月、ユタ州で初のデモ用原子炉の建設に着工した。また、11月には1億3000万ドル(約203億円)の資金調達を発表し、ロスアラモス国立研究所で炉心を使った試験において、「ゼロ出力臨界(発電を伴わない核分裂反応)」を達成したと明らかにした。
このゼロ出力臨界が、トランプ大統領が掲げる目標を満たすものかは不透明だ。それでもテイラーは、自らが設計する高温ガス冷却炉「Ward 250」(祖父でありマンハッタン計画の科学者だったウォード・シャープにちなんだ名称)が、大統領の7月4日の期限までに実際に発電を伴う“真の臨界”を達成できると見込んでいる。
Valarはすでに、ウラン燃料こそ入っていないものの、実際の運転時と同じ温度と圧力に耐えられる熱試験用プロトタイプも製作している。「ロサンゼルスの街の16ブロック分の電力──およそ50万ワット──を炉心にぶち込むんだ」とテイラーは言う。チームはこのプロトタイプを何度も分解しては組み立て直し、その過程で漏れの発見から運用技術まで、多くの学びを得てきた。
● テイラーの発信力とMAGA支持が資金調達を加速させる
テイラーは、とにかく先を急ぐ性格だ。アイダホ州出身の彼は16歳で高校を中退し、本来なら大学に通うはずだった数年間を、独学で原子力工学の勉強に費やした。その猪突猛進ぶりは、投資家だけでなく保守派のMAGA系インフルエンサーにも響いている。「彼には、人を説得し、仲間に引き込む独特の力がある」と、投資家のスティーブ・マーカスは言う。Valar Atomicsの投資家には、パルマー・ラッキーのような顔ぶれも名を連ねる。2014年のフォーブス「30 Under 30」に選ばれたラッキーは、21歳で自らのVR企業Oculusをメタに売却し、24歳でハイテク兵器メーカーのAndurilを共同創業したビリオネアだ。
Valarは2025年、原子力規制委員会(NRC)を相手取った訴訟にも加わった。この訴訟は、NRCが新型原子炉の許認可に時間をかけすぎており、ミニ原子炉の規制権限そのものを持つかどうかも疑わしいと主張するものだ(原告には、スタートアップのLast EnergyとDeep Fission、テキサス、ユタ、ルイジアナ、フロリダの各州とアリゾナ州議会も含まれている)。現在、この訴訟は和解協議のために停止中だ。
● Deep Fission採用する独自のアプローチは、地中埋設型原子炉
「必要なのは“今の原子力”であって、3年もかかる審査の後ではない」と語るのは、Deep FissionのCEOリズ・ミュラー(47)だ。彼女は、UCバークレーの元物理学教授である父親とともにこのスタートアップを立ち上げ、2025年9月の株式公開で3000万ドル(約47億円)を調達した。
同社が採用する独自のアプローチは、直径約76センチの縦穴を地中約1.6キロまで掘削し、その底にウラン燃料を収めた容器を沈め、穴全体を水で満たすという仕組みだ。原子炉の熱で水を沸騰させて発電する一方、炉心そのものは岩盤の中に“埋め込まれた状態”で隔離されるため、安全性が高いとされる。
「これからの2年間で、本当に実際に原子炉を建てられる企業と、そうでない企業がはっきり分かれるだろう」とミュラーは語る。
OkloやTerraPowerへの巨額資金と高評価が、原子力ブームと規制の現実を映し出す
■ OkloやTerraPowerへの巨額資金と高評価が、原子力ブームと規制の現実を映し出す
試験プラントすら建設していないにもかかわらず、巨額の資金を手にしたのがOkloだ。同社は、2013年にジェイコブ・デウィットとキャロライン・デウィット夫妻が創業した。2015年から2025年4月までOpenAIのサム・アルトマンCEOが会長を務めていた同社は、2024年に特別買収目的会社(SPAC)との合併を通じて上場し、現在の時価総額は150億ドル(約2.3兆円)に達している。この上場でデウィット夫妻は揃ってビリオネアになった。
Okloはアイダホ国立研究所に隣接する用地で準備作業を進めているものの、2026年7月4日までに臨界に到達する可能性は低い。それでも同社には強力な後ろ盾がある。エネルギー長官のクリス・ライトは、かつてOkloの取締役を務めていた人物だ。Okloは、上場している6社前後の小型原子炉企業の中でも最も注目度の高い存在とされる。「Okloの株価は世の中の空気そのものを映している。今や誰もが原子力ブームに乗りたがっている」と、Riot Venturesのマーカスは語る。
とはいえ、いくら巨額の資金と卓越した知性、強大な影響力があっても、新型炉を“意志の力だけで”前倒しすることはできない。ビル・ゲイツが2008年に共同創業したTerraPower(テラパワー)は、これまでにゲイツ本人のほかDOE、エヌビディア、HDヒュンダイなどから合計40億ドル(約6240億円)近い資金を調達してきた。創業から17年近くが経過しているが、同社の350MW級の溶融塩炉設計はいまだNRCの承認を得られていないのが現状だ。
■ トランプ政権のウェスチングハウス支援パッケージ、最大10基分のAP1000新設構想が再始動
トランプが政策を頻繁に変えることを踏まえると、今後伸びるのは工場で量産する小型炉ではなく、むしろ従来型の大型原発になる可能性もある。過去10年で破産と複数回の所有者交代を経験したウェスチングハウスだが、2025年10月には、トランプ政権が最大5〜10基の1100MWの大型炉「AP1000」に相当する総額800億ドル(約12.5兆円)規模の新規原発計画について、許認可と資金調達の迅速化を後押しする方針を示したことで、再び追い風を得た格好だ。政権側はその見返りとして、ウェスチングハウスが2029年までに175億ドル(約2.7兆円)を超える利益を上げた際、その超過分の20%を取得する権利を持つことになる。
■ FermiがAP1000を複数基と巨大データセンター群で、テキサス州を「原子力拠点」に
こうした動きは、テキサス州アマリロのデータセンター運営企業Fermi America(フェルミ・アメリカ)にも大きな追い風となった。同社は10月の上場を機に、共同創業者兼CEOのトビー・ノイゲバウアー(53)を、原子力分野で新たに誕生したビリオネアへと押し上げた。元共和党議員の父を持つプライベートエクイティ投資家だったノイゲバウアーは、上場で企業価値が跳ね上がったことで、家族と合わせた純資産を60億ドル(約9360億円)に増やしたと見られている。
Fermiの計画は、テキサス州パンハンドル地帯のDOE施設Pantex(パンテックス。核弾頭のプルトニウム“コア”を製造してきた拠点)に隣接する5000エーカーの土地で、少なくとも4基のAP1000を動力源とする巨大データセンター群を建設するというものだ。
「ここで原発を建てられないようでは、どこでも建てられない」とノイゲバウアーは語る。Fermiの共同創業者には、元テキサス州知事でトランプ政権初代エネルギー長官のリック・ペリーと、その息子グリフィンが名を連ねる。政権との近さも際立っており、ノイゲバウアーは上場の主幹事に商務長官ハワード・ルトニック一族が率いるキャンター・フィッツジェラルドを選び、土地取得では同じルトニック一族が支配する不動産会社Newmarkが数百万ドル(数億円)規模の手数料を得たと報じられている。
さらに言えば、ノイゲバウアーは技術革新の旗手というより、巨大プロジェクトの開発を得意とするタイプだ。その彼が原子力建設部門トップに迎え入れたのが、メスット・ウズマンだ。トルコ出身で米国籍を持つウズマンは、中国で最初の4基のAP1000をはじめ、ブルガリアで1基、UAEで4基の建設を手がけてきた経歴を持つ。
ノイゲバウアーは「彼は“初陣”どころか、すでに13基分の経験がある」と誇らしげに語る。続けて、「小型炉を開発している企業が実用段階に入ったら、その炉もこの敷地にいくらでも受け入れて建設するつもりだ」とも言い切る。
● 中国の大型炉33基建設をにらみ、AI時代の電力覇権を意識
ノイゲバウアーはまた、原子力への賭けに失敗した場合の保険も用意している。Fermiは、すでに2.5GW分の天然ガスタービンを発注済みで、最初の原子炉が完成する前に、合計11GWのガス火力を建設する計画も進めている。それでもノイゲバウアーが長期的に目指すのは、アマリロを「原子力でAIを動かす」ための連邦政府の中核拠点にすることだ。
「われわれが原子力に取り組むのは、愛国心からだ」と彼は語る。「中国は大型炉を33基も建設しているが、それは冷房用の電力が欲しいからではない。彼らは、あらゆる用途に使える膨大な電力を確保しようとしている。だからこそ、米国には原子力で駆動するAIが必要なんだ」とノイゲバウアーは語った。
Christopher Helman
https://news.yahoo.co.jp/articles/b91969ef792b5d060e4d1225fb9f0e69102fdc7a?page=1
AI 붐이 촉발하고 견인하는 새로운 '원자력 발전' 시대 / 11/29(토) / Forbes JAPAN
미국 미시간주에 있는 원자력 발전소(Shutterstock.com)
인공지능(AI) 혁명, 생성 AI의 가장 큰 병목현상은 반도체가 아니라 전력에 있다. 데이터센터가 소비하는 막대한 에너지를 충당하기에는 날씨에 좌우되는 풍력이나 태양광만으로는 너무 불안정하기 때문이다. 이 물리적 제약에 대해 미국에서는 '원자력 회귀'가 현실해로 급부상하고 있다.
에너지 안보와 AI 패권, 탈탄소. 그리고 트럼프 행정부의 강력한 우대책, 실리콘밸리의 풍부한 자금력이 이 흐름을 결정지었다. 모든 조각이 맞물린 지금, 야심찬 기업가가, 공장에서 양산 가능한 「소형 원자로」의 개발에 수 십억 달러(수 천억엔)를 투자하고 있다. 과거 외면받았던 원자력 기술은 AI 시대를 지탱하는 무한한 가능성을 지닌 투자 대상으로 변모했다.
■ AI 전력 수요 급증과 소형 원자로, Aalo를 필두로 신흥 기업이 움직이기 시작하다
미국 텍사스 주 오스틴 남부에 있는 약 3700m의 Aalo Atomics(아로 아토믹스) 조립공장에서는 작업자가 두께 약 16mm의 강판을 천천히 구부려 지름 약 3.7m의 원통으로 가공해 높이 약 7.6m의 용기에 용접하고 있다. 이 공정은 본래라면, 외부 업자에게 위탁하는 편이 코스트를 억제할 수 있다. 그러나 공동창업자 겸 CEO 맷 로작(35)은 결국 이 용기가 10메가와트(MW)급 핵분열로의 심장부를 담을 것이기 때문에 내제화를 선택했다. 알로가 개발하는 '알로-1'로는 5기를 연결해 가동하며, 1기의 50MW 터빈을 구동한다. 여기서 나오는 전력은 대형 데이터센터 1개 동 또는 4만5000여 가구의 전력을 충당하는 규모다.
● 시한은 미국 건국 250년인 2026년 7월 4일, 트럼프 대통령 "선진 원자로 설계가 실제로 작동한다는 것을 증명하라"
"이건 탁상공론이 아니다. 실제로 건설이 진행되고 있는 원자로다" 라고, 캐나다 출신 엔지니어로, 이번이 3사째의 창업이 되는 로작은 말한다. Aalo는 2025년 8월, 미 에너지성 아이다호 국립 연구소(INL)의 부지내에서 실험로의 건설을 개시했다. 여기서 동사는, 2026년 7월 4일까지, 원자로를 자립적인 연쇄 핵분열이 계속 되는 「임계 상태」에 도달시킬 계획이다. 트럼프 대통령은 미국 건국 250년이기도 한 그날까지 최소 3개의 미국 기업에 "선진 원자로 설계가 실제로 작동한다는 것을 증명하라"고 하고 있다. 임계를 실현하기 위해 Aalo는 상용 규격의 연료봉 어셈블리를 용기에 장전해 핵분열 연쇄반응이 자립적으로 이어지는 상태를 만들어야 한다.
그러나 이 회사가 실제로 전력을 생산하기까지는 아직 갈 길이 멀다. Aalo는 임계를 달성한 후에도 제조 체제나 서플라이 체인의 구축, 데이터 센터 기업과의 계약, 그리고 원자력 규제 위원회(NRC)의 최종 승인이라고 하는 난관을 차례차례로 클리어하지 않으면 안 된다.
공장을 본격적으로 세우고 비용 곡선을 낮춰 궁극의 골인 제품으로 만들겠다고 로작은 말한다. 그는 현재 대규모 양산공장 용지를 물색하고 있으며 최근에는 스페이스X에서 팰컨9 제조책임자를 지낸 브라이슨 젠틸을 채용해 양산체제 구축을 맡겼다. 일론(머스크)은 전기차와 로켓으로 불가능하다고 생각했던 것을 실현했다. 그러한 순간이 오면, 주위는 그것이 가능한 것을 처음으로 깨닫는다」라고 말하는 로작은, 2027년에는 원자력에 의한 발전을 개시하고 싶은 생각이다.
■ AI 붐이 이끄는 전력수요 급증, 소형로 스타트업에 뭉칫돈 유입
AI 붐을 지탱하는 데이터 센터가, 방대한 전력을 필요로 함에 따라 전력 수요는 급등하고 있다. 그리고, 이러한 AI머니의 물결을 타려고 하고 있는 것은 전술의 로작 뿐만이 아니다. Valar Atomics(베일러 애트믹스), Oklo(오클로), Kairos Power(카이로스 파워), X-energy(엑스 에너지) 등 십여 개 업체가 차세대 원자로 개발로 각축전을 벌이고 있다. 이들 기업은 단체의 데이터센터를 움직이거나 보다 대규모 전력을 전력망에 공급할 수 있는 소형 조립식 원자로의 실용화를 목표로 하고 있다.
2025년에 들어가 벤처 캐피탈이나 주식시장의 투자가, 빌리어네어, 미 에너지성(DOE) 등에서, 이러한 신흥의 미 원자력 기업에 흘러 들어간 자금은 40억 달러( 약 6240억엔. 1달러=156엔 환산)을 돌파해, 2020년의 5억 달러(약 780억엔)의 약 8배나 부풀었다. 그러나 원자력이 본격적으로 복권되려면 수 백억 달러(수 조엔) 단위의 자금이 필요하다.
창업 2년의 Aalo는 지금까지 1억 3600만 달러(약 212억엔)를 조달하고 있어, 그 중 1억 달러(약 156억엔)는 2025년 8월에 확보했다. 이 회사의 조달을 주도한 것은 테슬라 초기 기관투자가 중 하나인 발로 에퀴티 파트너스다. 발로를 이끄는 빌리어네어, 스페이스X의 이사 안토니오 그라시아스는 포브스에 대해, Aalo의 성공 전망 이유에 대해 「제조와 수직 통합에 철저하는 자세가, 테슬라가 전지나 전기 자동차(EV), 로보틱스로 관철한 어프로치로 통하기 때문」이라고 말했다.
■ 전력가격 상승, 천연가스 및 신에너지 제약, AI 데이터센터 수요가 원자력으로의 회귀를 뒷받침
이들 기업 모두가 성공하는 것은 아니지만 원자력이 복권될 수 있는 여건은 조성되고 있다. OpenAI의 샘 알트만은 「향후 8년에 250기가와트의 전력이 필요하게 된다」라고 말하고 있으며, 이는 브라질 1국의 소비량에 상당한다. 보다 현실적인 예측에서도 2030년까지 데이터센터의 전력소비는 현재 약 40GW의 2배에 달할 전망이다.
● 산업용 전력가격 상승과 천연가스 의존, 수요 선행으로 전력시장에 공급 갭이 발생함
현재의 산업용 전력 가격(1킬로와트시당 약 9센트)으로 계산하면, 40 GW의 연간 코스트는 320억 달러( 약 5조엔)가 된다. 하지만 수요의 성장이 발전 능력의 증가를 웃돌면, 가격은 상승할 가능성이 높다. 애널리스트는, 증가하는 수요의 6할 정도를 천연가스 화력이 보충한다고 보고 있지만, 그 터빈은 현재, 납기가 4년 대기 상태다.
석탄은 트럼프가 "아름답고 깨끗하다"고 계속 말하고 있음에도 여전히 외면받고 있다. 풍력과 태양광은 데이터센터가 요구하는 24시간 365일 안정적 공급을 향하지 않으며 트럼프의 공격 대상이기도 하다. 이러한 거대한 공급 갭이야말로, 원자력 스타트업에 있어서 최대의 기회가 되고 있다.
"세계가 필요로 하는 에너지의 양은 더 늘어난다. 그러니까, 이 분야에는 거대한 찬스가 퍼지고 있다". 그렇게 말하는 것은, 가스 냉각형 원자로를 다루는 X-energy의 창업자, 이란 태생의 빌리어네어, 카말(캄)·가파리안이다. 이 회사는 메릴랜드주 록빌을 거점으로 하는 스타트업이다.
◇ 트럼프 행정부 특혜 강화, 투자자들도 원자력 회귀 강력 지지
■ 트럼프 행정부 특혜 강화, 투자자들도 원자력 회귀 강력 지지
물론 집 근처에 원자로를 짓는다면 지금도 반대하는 사람이 적지 않다. 그런데도 현재는 풀뿌리 수준에서도, 정책의 톱층에서도 원자력에 대한 지지가 확산되고 있다. 트럼프는, 2025년 1월에 대통령에게 돌아온 이래, 거대한 해상 풍력 프로젝트를 중지해, 거대 솔라 팜 계획을 매장해, 「원·빅·뷰티풀·빌딩」에 서명해, 2026년 7월 4일 이후에 착공하는 풍력·태양광 발전 프로젝트에의 세액 공제를 폐지했다. 동시에 동 법은 원자력 관련 우대조치를 유지 확대하고 새로운 원자로 설계에 대한 세액공제를 투자액의 최대 40%까지 인정하고 있다.
트럼프 행정부는, 너무 신중하고 느린 것으로 알려진 원자력규제위원회(NRC)의 제도 개혁에도 착수하고 있어, 신형 원자로의 설계 승인이 빨라질 것으로 보여지고 있다. 원자로 인허가를 쉽게 받기 위해 스타트업이 군사기지나 제2차 세계대전 맨해튼 계획 이후 원자력 관련 시설을 보유한 아이다호 국립연구소 같은 기존 사이트에 원자로를 설치할 수 있도록 한다는 방침도 내세우고 있다.
이 배경에는, 민간측에 의한 강한 뒷받침도 있다. 대표적인 것이 마이크로소프트 공동창업자 빌 게이츠다. 게이츠는 지난 20년간 지구온난화 대책으로서 원자력을 거듭 칭찬해 왔지만, 최근에는 그 의견을 뒷받침하는 세력이 증가하고 있다. 핵분열이 만약 지금 등장한 기술이었다면 기후변화를 해결할 수 있는 결정타로 취급됐을 것이다. 그만큼 강력한 기술이다」라고, X-energy, Aalo, Valar에 투자하는 Alumni Ventures의 프린시펄, 드류·왕지락은 말한다.
● 창업자 원체험도 원자력 복권에 영향
이야기를 본고 첫머리의 Aalo로 되돌리면, 로작과 공동 창업자이자 최고 기술 책임자(CTO)인 야시르 아라파트(39)에게는, 원자력 부활에 임하는 개인적인 동기도 있다. 로작은 어린 시절 앓던 천식이 고향 온타리오주의 석탄화력발전소가 원자력발전으로 대체되면서 개선된 경험을 갖는다. 아라파트는 방글라데시에서 촛불에 의지해 수학 숙제를 하던 소년 시절을 거쳐 대학생 신분으로 미국으로 건너가 노스캐롤라이나 주립대에서 원자력공학 석사학위를 받았다.
이후 아라파트는 대형로부터 마이크로리액터까지 원자로의 규모가 크게 다른 영역에서 개발을 경험해 왔다. 웨스팅하우스에서는 1100 MW의 대형로 「AP1000」에 종사해, 2019년에 아이다호 국립 연구소로 옮겨서는 마이크로리액터 설계의 책임자를 맡았다. 아일로 공동창업자인 두 사람은 앞으로 소형 양산로를 AI 기업뿐 아니라 전력이 부족한 가난한 나라들에도 판매하고 싶다고 생각하고 있다. Aalo라는 회사명은 벵골어로 '빛'을 의미한다.
■ 후쿠시마·쓰리마일 사고 거치면 우크라이나 침공·AI 수요가 원자력 재평가 가속
하지만, 이러한 열기와는 달리, 원자력의 미래는 얼마 전까지 어두운 것으로 보여지고 있었다. 2011년 일본 후쿠시마 제1원전이 쓰나미로 사고를 낸 뒤 일본과 독일은 잇따라 원전을 폐쇄했다. 미국의 원자력 업계도 1979년 스리마일 섬에서의 부분적인 노심용융 사고 이후 오랜 세월 침체되어 왔다. 이 사고는 수개월에 걸쳐 신문의 한 면을 차지했지만 실제로 방출된 방사선량은 극히 미미해 건강 피해는 없었다고 미 원자력규제위원회(NRC)는 설명했다.
● 규제 강화와 비용 초과로 대형 원전 신설 어려워졌다
그런데도 스리마일 섬 사고 이후 규제 강화는 원전 건설 중단과 더 엄격한 원자력 규제를 초래해 대형 원전 건설 지연과 비용 폭등의 한 원인이 됐다. 2024년, 조지아주의 Georgia Power는 건설 개시로부터 15년이 지나서야 오거스타의 원자력 발전을 완성시켰다. 이 원전은 웨스팅하우스의 AP1000로 2기를 갖추고 170만 가구의 전력을 충당하는 규모지만 건설비는 당초 예산의 2배가 넘는 300억 달러(약 4.7조엔)로 불어났다. 그 원인으로는 검증되지 않은 공학 설계와 공급망 미비, 숙련 노동자 부족 등이 보도됐다. 반면 같은 규모의 발전소를 천연가스 터빈으로 지을 경우 비용은 불과 70억달러(약 1.1조엔)면 된다. 미국은 이제 대형 원전을 효율적으로 건설할 능력을 상실한 것으로 보인다. 현재 미국에서 가동 중인 그리드 규모의 원전은 94기(대부분 40년 이상 가동 중)로 1990년의 112기에서 감소했다.
● 탈러시아와 AI 수요 폭발이 EU와 빅테크의 원자력 전환을 결정짓는다
그러나 정체돼 있던 원자력 회귀 조류를 단숨에 재시동시킨 것이 2022년 2월 러시아의 우크라이나 침략과 AI가 일으킨 폭발적 전력 수요였다. DOE나 빌 게이츠 등 "원자력의 신봉자"는, 그 이전부터 이미 신형로의 개발에 자금을 쏟아 붓고 있었지만, 이 2개의 충격이 원자력 시프트의 움직임을 한층 가속시켰다.
러시아산의 석유와 천연가스로부터 탈피하고 싶은 유럽연합(EU)은, 제로 카본의 원자력을 일정한 조건하에서 "그린"으로서 취급하는 결정을 내렸다. 미국의 메타, 아마존, 구글 모회사 알파벳도 원자력 발전에 의한 전력의 장기 구입 계약을 맺고 있다.
스리마일 섬조차 이 무대로 돌아왔다. 2019년 폐쇄된 나머지 1기의 원자로는 현재 재가동을 위한 준비가 진행되고 있다. 이는 마이크로소프트가 향후 20년간 전력을 전량 구매하는 계약을 맺었기 때문이다. 이 발전소는 새롭게 「Crane Clean Energy Center」라고 개명되었다.
◇ 구글이 이미 계약, Kairos Power는 TRISO 연료를 사용하여 소형 모듈로의 실용화를 목표로 한다
■ 구글이 이미 계약, Kairos Power는 TRISO 연료를 사용해 소형 모듈로의 실용화를 목표로
카이로스파워의 CEO 겸 공동창업자인 마이크 라우퍼(40)는 신세대 원자력 발전의 베테랑이다. 그는 뉴멕시코주 앨버커키에서 시위용 원자로를 건설해 가동하고 폐로 프로세스까지 완료한 경험을 갖고 있다. 「이 9년간에, 정말로 방대한 지견을 얻었다」라고 라우퍼는 말한다.
Kairos Power는 현재, 동사 최초의 발전 가능한 데모로가 되는 Hermes 1과 2030년까지 테네시 계곡 개발 공사(TVA)의 전력망에 50 MW를 송전할 예정인 첫 상용로 Hermes 2를 건설하고 있다. 구글은 2035년까지 이들 용광로에서 500MW의 전력을 구입하는 계약을 이미 맺었다.
Kairos Power의 본사는, 캘리포니아주 앨러미다에 있는 구 해군 항공 기지의 항공기 격납고를 개장한 건물에 놓여 있다. 이 거점은 라우퍼와 공동창업자 2명이 박사학위를 받은 UC버클리 바로 남쪽에 위치한다. 동사는, 2028년에 Hermes 1을 완성시킬 때까지의 사이에, 에너지성(DOE)으로부터 총액 3억300만 달러( 약 473억엔)의 자금을 받을 전망이다(덧붙여 거대 헤지 펀드의 르네상스·테크놀로지스를 고 짐·사이먼스와 함께 쌓아 올린 수학자로, 빌리어네어이기도 한 라우퍼의 아버지 헨리·라우퍼가 출자자인지 어떤지에 대해서는, 라우퍼 본인은 명언을 피했다).
● TRISO 페블연료의 다층 피복 구조, 멜트다운 회피와 핵확산 리스크 저감을 판매로 하는 설계
Kairos Power가 다루는 프리패브형 모듈로는, 용융 불화물염으로 냉각하는 원자로 설계에 관한 수십년의 기술의 진보를 토대로 하고 있다. 동사가 채용하는 것은, TRISO(트라이스트럭츄럴·아이소트로픽)라고 불리는 새로운"페블형"연료다. 복수의 신형로가 채용하고 있는 TRISO 연료야말로, 지지자가 「신형로는 노심 용융에도 테러에도 강하다」라고 주장하는 최대의 이유가 되고 있다. 이 연료는 양귀비 열매만 한 이산화우라늄 알갱이를 밀리 단위의 다층 코팅으로 감싸 열을 차단하면서 유해한 핵분열 생성물을 누출하지 않는 구조로 돼 있다.
Kairos Power는, 이 TRISO를 흑연으로 감싸, 골프공 크기의 "페블 연료"로 성형한다. 대량의 페블이 근접하면 핵분열 반응이 생기지만 두터운 다층 코팅 덕분에 폭주적 연쇄반응(멜트다운)을 일으킬 정도로 고온이 되지 않도록 설계됐다. 지지자들은 만일 악의적인 자가 미니 원자로에서 수천 개의 페블 연료를 훔쳤다고 해도 위험한 용도로 전용하기는 매우 어렵고, 설사 노가 폭파된다 하더라도 작업자가 현장에 들어가 안전하게 페블을 회수할 수 있다고까지 주장한다.
Kairos Power는 자사 독자적인 TRISO 제조라인을 개발하고 있으며, 현재 이를 에너지성의 로스앨러모스 국립연구소로 이전하고 있다. 이설 후에는, 드디어 농축 우라늄을 사용한 "실제의 TRISO 연료"를 페블상으로 가공할 수 있는 체제가 갖추어지게 된다. 「제조의 내제화는, 우리의 전략의 요체다」라고 라우퍼는 말한다.
■ Valar Atomics와 Deep Fission이 신공법과 소송으로 규제의 벽에 도전하다
설립 2년의 Valar Atomics의 창업자이자 CEO인 아이제아·테일러(26)도, "신진조"하면서 TRISO 연료의 채용을 계획하고 있지만, 자사에서의 제조에는 아직 착수하지 않았다. 동사에 시드 투자를 실시한 로스앤젤레스 거점의 Riot Ventures의 스티브·마커스에 의하면, 테일러는 「람보르기니가 아니고, 토요타·코롤라와 같은 실용성을 중시한 원자로의 개발에 전력을 쏟고 있기 때문에, 그 시간을 취할 수 없다」라고 한다.
● Valar, TRISO 채용 고온 가스로와 제로 출력 임계 시험으로 기술력 어필
캘리포니아주 엘 세군도에 거점을 두는 Valar Atomics는 2025년 9월, 유타주에서 첫 데모용 원자로의 건설에 착공했다. 또 11월에는 1억3000만달러(약 203억엔)의 자금 조달을 발표해 로스앨러모스 국립연구소에서 노심을 사용한 시험에서 제로출력 임계(발전을 수반하지 않는 핵분열 반응)를 달성했다고 밝혔다.
이 제로출력 임계가 트럼프 대통령이 내세우는 목표를 충족시킬지는 불투명하다. 그럼에도 테일러는 자신이 설계하는 고온가스 냉각로 'Ward 250'(할아버지이자 맨해튼 계획의 과학자였던 워드·샤프에서 따온 명칭)이 대통령의 7월 4일 시한까지 실제로 발전을 수반하는 '진정한 임계'를 달성할 수 있을 것으로 전망하고 있다.
Valar는 이미 우라늄 연료는 들어있지 않지만 실제 운전할 때와 같은 온도와 압력을 견딜 수 있는 열시험용 프로토타입도 제작하고 있다. 「로스앤젤레스의 거리의 16 블록분의 전력--대략 50만 와트--를 노심에 쏟아 붓는다」라고 테일러는 말한다. 팀은 이 프로토타입을 여러 번 분해해 다시 조립했고, 그 과정에서 누출 발견부터 운용 기술까지 많은 배움을 얻었다.
● 테일러의 발신력과 MAGA 지지가 자금 조달을 가속화시키다
테일러는 어쨌든 앞날을 서두르는 성격이다. 아이다호 주 출신인 그는 16세에 고등학교를 중퇴하고 원래대로라면 대학에 다녀야 할 몇 년을 독학으로 원자력공학 공부에 보냈다. 그 저돌 맹진은, 투자가 뿐만이 아니라 보수파의 MAGA계 인플루언서에도 영향을 주고 있다. "그에게는 사람을 설득해 동료로 끌어들이는 독특한 힘이 있다"고 투자자 스티브 마커스는 말한다. Valar Atomics의 투자가에는, 팔머·럭키와 같은 멤버도 이름을 올린다. 2014년 포브스 '30 Under 30'에 선정된 럭키는 21세에 자신의 VR 기업 오큘러스를 메타에 매각하고 24세에 하이테크 무기 제조업체인 Anduril을 공동 창업한 빌리어네어다.
Valar는 2025년, 원자력 규제 위원회(NRC)를 상대로 한 소송에도 가담했다. 이 소송은 NRC가 신형 원자로 인허가에 너무 많은 시간을 들였고 미니 원자로 규제 권한 자체를 가질지도 의심스럽다고 주장하는 것이다(원고에는 스타트업 Last Energy와 Deep Fission 텍사스 유타 루이지애나 플로리다 등 각 주와 애리조나 주 의회도 포함돼 있다). 현재 이 소송은 화해 협의를 위해 정지 중이다.
● DeepFission 채택하는 독자적인 접근법은 지중매설형 원자로
「필요한 것은"지금의 원자력"이지, 3년이나 걸리는 심사 후가 아니다」라고 말하는 것은, Deep Fission의 CEO 리즈·뮬러(47)다. 그는 UC 버클리 물리학 교수 출신인 아버지와 함께 이 스타트업을 만들어 2025년 9월 주식공개에서 3000만달러(약 47억엔)를 조달했다.
이 회사가 채택하는 독자적인 접근법은 지름 약 76cm의 세로 구멍을 땅속 약 1.6km까지 굴착하고 그 바닥에 우라늄 연료를 담은 용기를 가라앉혀 구멍 전체를 물로 채우는 방식이다. 원자로의 열로 물을 끓여서 발전하는 한편, 노심 자체는 암반 속에 "묻힌 상태"로 격리되기 때문에, 안전성이 높다고 여겨진다.
"앞으로 2년 동안 정말로 실제로 원자로를 지을 수 있는 기업과 그렇지 않은 기업이 분명히 나뉘게 될 것"이라고 뮬러는 말한다.
◇ Oklo나 Terra Power에 대한 거액 자금과 고평가가 원자력 붐과 규제 현실을 반영하다
■ Oklo와 Terra Power에 대한 거액의 자금과 고평가가 원자력 붐과 규제 현실을 반영하다
시험 플랜트조차 건설하지 않았는데도 거액의 돈을 챙긴 게 오클로다. 이 회사는 2013년 제이콥 드윗과 캐롤라인 드윗 부부가 창업했다. 2015년부터 2025년 4월까지 오픈AI의 샘 알트만 CEO가 회장으로 있던 동사는, 2024년에 특별 매수 목적 회사(SPAC)와의 합병을 통해서 상장해, 현재의 시가총액은 150억달러( 약 2.3조엔)에 이르고 있다. 이 상장으로 드윗 부부는 모두 빌리어네어가 되었다.
Oklo는 아이다호 국립연구소에 인접한 용지에서 준비 작업을 진행하고 있지만, 2026년 7월 4일까지 임계에 도달할 가능성은 낮다. 그래도 이 회사에는 강력한 뒷받침이 있다. 에너지부 장관 크리스 라이트는 과거 오클로의 이사를 맡았던 인물이다. Oklo는 상장된 6개 안팎의 소형 원자로 기업 중에서도 가장 주목도가 높은 존재로 꼽힌다. Oklo의 주가는 세상의 공기 자체를 비추고 있다. 이제 모두가 원자력 붐을 타고 싶어 한다」라고, Riot Ventures의 마커스는 말한다.
그렇다고는 해도, 아무리 거액의 자금과 탁월한 지성, 강대한 영향력이 있어도, 신형로를"의지의 힘만으로" 앞당길 수는 없다. 빌 게이츠가 2008년 공동 창업한 테라파워는 지금까지 게이츠 본인 외에 DOE, 엔비디아, HD현대 등에서 총 40억달러(약 6240억엔)에 가까운 자금을 조달해왔다. 창업으로부터 17년 가까이가 경과하고 있지만, 동사의 350 MW급의 용융염로 설계는 아직 NRC의 승인을 얻지 못하고 있는 것이 현상이다.
■ 트럼프 행정부 웨스팅하우스 지원 패키지 최대 10기분 AP1000 신설 구상 재시동
트럼프가 정책을 자주 바꾸는 것을 감안하면 앞으로 늘어날 것은 공장에서 양산하는 소형로가 아니라 오히려 기존 대형 원전이 될 가능성도 있다. 과거 10년에 파산과 여러 번의 소유자 교대를 경험한 웨스팅하우스지만, 2025년 10월에는, 트럼프 행정부가 최대 5~10기의 1100 MW의 대형로 「AP1000」에 상당하는 총액 800억 달러(약 12.5조엔) 규모의 신규 원자력 발전 계획에 대해, 인허가와 자금 조달의 신속화를 지지하는 방침을 나타내면서, 다시 순풍을 얻은 격이다. 정권 측은 그 대가로 웨스팅하우스가 2029년까지 175억 달러(약 2.7조엔)를 넘는 이익을 올렸을 때 그 초과분의 20%를 취득할 권리를 갖게 된다.
■ Fermi가 AP1000을 복수기로 거대 데이터센터군에서 텍사스주를 '원자력 거점'으로
이러한 움직임은, 텍사스주 아마릴로의 데이터 센터 운영 기업 Fermi America(페르미·아메리카)에도 큰 순풍이 되었다. 이 회사는 10월 상장을 계기로 공동창업자 겸 CEO인 토비 노이게바우어(53)를 원자력 분야에서 새로 탄생한 빌리어네어로 끌어올렸다. 공화당 의원 출신 아버지를 둔 사모펀드 투자자였던 노이게바우어는 상장으로 기업가치가 뛰면서 가족과 합친 순자산을 60억 달러(약 9360억엔)로 늘린 것으로 알려졌다.
페르미의 계획은 텍사스 주 팬핸들 지대의 DOE 시설인 팬텍스(팬텍스). 핵탄두의 플루토늄"코어"를 제조해 온 거점)에 인접한 5000 에이커의 토지에서, 적어도 4기의 AP1000을 동력원으로 하는 거대 데이터 센터군을 건설한다는 것이다.
「여기서 원자력 발전소를 지을 수 없으면, 어디에서도 지을 수 없다」라고 노이게바우어는 말한다. 페르미의 공동 창업자로는 전직 텍사스 주지사이자 트럼프 행정부 초대 에너지장관인 릭 페리와 그의 아들 그리핀이 이름을 올린다. 정권과의 근접성도 두드러져, 노이게 바우어는 상장의 주간사에 상무장관 하워드·루토닉 일족이 이끄는 캔터·피츠 제럴드를 선택해, 토지 취득에서는 같은 루토닉 일족이 지배하는 부동산 회사 Newmark가 수 백만달러(수 억엔) 규모의 수수료를 얻은 것으로 보도되고 있다.
더 말하면, 노이게바우어는 기술 혁신의 기수라기보다, 거대 프로젝트의 개발을 특기로 하는 타입이다. 그런 그가 원자력 건설 부문 1위로 영입한 것이 메수트 우즈먼이다. 터키 출신으로 미국 국적을 가진 우즈만은 중국에서 최초 4기의 AP1000을 비롯해 불가리아에서 1기, UAE에서 4기의 건설을 해 온 경력을 갖고 있다.
노이게바우어는 "그는 '초진'은커녕 이미 13기분의 경험이 있다"고 자랑스럽게 말한다. 이어 "소형로를 개발하고 있는 기업이 실용단계에 들어가면 그 용광로도 이 부지에 얼마든지 수용해 건설할 생각이다"라고도 단언한다.
● 중국 대형로 33기 건설 노려 AI시대 전력패권 의식
노이게바우어는 또한 원자력에 대한 내기에 실패했을 경우의 보험도 준비하고 있다. 페르미는 이미 2.5GW분의 천연가스 터빈을 발주했으며, 최초 원자로가 완성되기 전에 총 11GW의 가스 화력을 건설하는 계획도 진행하고 있다. 그럼에도 노이게바우어가 장기적으로 목표로 하는 것은 아마릴로를 '원자력으로 AI를 움직이기' 위한 연방정부의 핵심 거점으로 삼는 것이다.
「우리가 원자력에 임하는 것은, 애국심으로부터다」라고 그는 말한다. 중국은 대형로를 33기나 건설하고 있지만 그것은 냉방용 전력을 원해서가 아니다. 그들은, 모든 용도로 사용할 수 있는 방대한 전력을 확보하려고 하고 있다. 그렇기 때문에, 미국에는 원자력으로 구동하는 AI가 필요하다」라고 노이게바우어는 말했다.
Christopher Helman
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