|
益田赤十字病院ロビーで開かれたがん薬物療法についての勉強会=益田赤十字病院で2009年12月、上村里花撮影
医師主導ウェブサイト「Lumedia(ルメディア)」のスーパーバイザーを務める勝俣範之・日本医科大武蔵小杉病院教授が執筆する「がんによくある誤解と迷信」。近年、進歩が著しいがんの薬物療法について解説します(この記事は渡邊清高・帝京大医学部病院教授がレビューしました)。
3種類に分けられる薬物療法
がんに対する薬物治療は、一般的に抗がん剤治療と呼ばれます。先日も、乳がん手術後の患者さんに抗がん剤の話をしようとしたら、「抗がん剤の効果をすごく疑問に思っています。本当に効果があるのですか? 体がボロボロになるだけじゃないんですか?」と聞かれました。
確かに、抗がん剤は副作用もあり、がんを完全に治せるような完璧な治療ではありません。ただ、以前よりずっと副作用も楽になり、仕事をしながらでも抗がん剤治療ができるようになりました。また、何と言っても、治療効果が非常に高くなり、がんとうまく長く共存できる方が増えているのは事実です。ここでは、抗がん剤の最近の進歩も含めて解説します。少しでも、抗がん剤に対する誤解が減ってくれることを願っています。
抗がん剤治療とは、薬物を使ってがん細胞をやっつけようとする治療です。図1に抗がん剤の種類を示します。抗がん剤は、大きく化学療法薬、分子標的薬、ホルモン療法薬の3種類に分けられます(注1)。
図1
化学療法薬は、殺細胞性薬剤などとも呼ばれます。一般的に抗がん剤というと、この化学療法薬を指し、がん治療に使う薬物の中では最も副作用が強いです。約60種類あります。
分子標的薬は、がん細胞特有の浸潤、増殖、転移に関わるたんぱく質分子に作用します。副作用は化学療法薬に比べて比較的少ないですが、皮膚障害や間質性肺炎など、重症になる副作用もあるので注意が必要です。分子標的薬は80種類を超え、現代のがん薬物療法の主流となっています。
ホルモン療法薬は、女性ホルモンや男性ホルモンを抑制することで、抗がん効果を発揮するもので、抗がん剤の中では最も副作用が少ないです。ただし、適応は乳がん、子宮体がん、前立腺がんなどに限られます。約20種類あります。
このように、今では160種類以上(注2)の数があります。それぞれのがんの種類、ステージなどにより、使い方は異なります。また、抗がん剤が効きやすいがんもあれば、効きにくいがんもあります。単純に「抗がん剤は効かない」とは言い切れません。
天然物からも作られている抗がん剤
抗がん剤には、飲み薬や点滴などいろんな服用方法がありますが、いずれも血流に乗って全身に行き渡ります。がんは小さくても転移する性質があるので、全身治療である薬物治療でがんをやっつけられれば理想的です。ただ、抗がん剤は万能ではありません。抗がん剤だけで治癒まで期待できるがんはまだまだ少なく、一部のがんに限られています。それに加えて、副作用がとても多い点が最大のデメリットです。
世界で最初の抗がん剤は、第二次世界大戦中に開発された毒ガス、マスタードガスからつくられたナイトロジェンマスタードです(注3)(図2)。戦後、悪性リンパ腫の治療に効果が証明され、製品化されました。悪性リンパ腫や白血病は血液のがんであり、局所治療である手術や放射線治療では治せません(悪性リンパ腫の早期のものを除く)。副作用が強いとはいえ、抗がん剤の開発は画期的だったといえます。
関連記事
図2
がんの標準治療の中で、最も新しい抗がん剤治療ですが、いまや160種類以上が全世界で標準治療となり、日本で保険適用になっています。最初の抗がん剤が毒ガスから作られたこともあり、悪いイメージが先行していますが、以後の抗がん剤は、植物由来(イチイの木から生成された、タキサン系抗がん剤や中国産の喜樹から生成されたイリノテカンなど(注4))や海産物由来(ホヤから生成されたトラベクテジン、クロイソカイメンから生成されたエリブリンなど(注5))のように、天然物からも多くつくられています。
また、21世紀になると、がんの原因となるたんぱく質分子に対する抗体や小分子化合物を作成する技術が発展し、これらを標的とした分子標的薬という、これまでの化学療法薬とは作用の仕組みが違った薬剤が登場しました。
現在の主流は分子標的薬
分子標的薬として世界で初めて承認された薬剤は、乳がんに対するトラスツズマブ(注6)です。トラスツズマブは乳がん細胞の表面に過剰発現したHER2(ハーツー)というたんぱく質分子に作用することで、がん細胞の増殖を抑えます。ランダム化比較試験(注7)の結果、転移のある乳がんの生存期間を改善することが証明され(注8)、1998年に米国で承認されました。以後、分子標的薬の開発が加速し、現在では、抗がん剤の主流となっています。
ただ化学療法薬がまったく使われなくなったわけではありません。がんの種類によっては、化学療法薬がまだ中心のがんもあります。また化学療法薬と分子標的薬の併用もあります。依然として化学療法薬も主役の一つなのです。
効果と副作用の調節が難しい抗がん剤
抗がん剤は、医師が処方する薬の中で最も難しい治療薬の一つです。治療効果が得られる投与量の範囲が狭いので、治療効果を得ようとすると、副作用が強くなり、また副作用が強いからといって、投与量を減らすと、副作用と同時に治療効果も減ってしまうというジレンマがあります。
抗がん剤のうち、化学療法薬の副作用についてお話します。化学療法薬での副作用の代表は、吐き気や脱毛、白血球減少などです。吐き気は、患者さんが自覚する最もつらい副作用です。昔の抗がん剤は吐き気が強く、1カ月以上も寝たきり状態となり、ほとんど食事ができないこともありました。最近では、吐き気を抑える制吐薬が開発され、90%以上の方で、吐き気が起こらないようにすることができるようになっています。(注9)。
脱毛に関しては、なかなか予防が困難でしたが、最近は頭皮冷却装置で、約半分の患者さんが脱毛を抑えることができるようになっています(注10)。日本でも頭皮冷却装置が医療機器として承認されました。残念ながら、公的医療保険の適用にはなっていませんので、使用している施設は一部のみになります。
白血球減少は、自覚症状は乏しいですが、重度の状態が続くと、重症感染症を引き起こすため、最も注意が必要です。抗がん剤の副作用死で最も多いのは、この白血球減少時の感染症によるものです。報告によると、1~10%までの報告があります。合併症のある患者さんだと、死亡率が21%とも報告されています(注11)。抗がん剤を使用する医師は、がん治療に加えて感染症の管理もきちんとできないといけないのですが、必ずしもきちんとできているとは言えません。
先進国の中で日本に少ない腫瘍内科医
抗がん剤治療の専門家を腫瘍内科医と呼びます。日本は先進諸国の中でも「腫瘍内科医」が最も少なく、多くの抗がん剤治療は、腫瘍内科医ではなく外科医によって行われています。(注12)。米国の腫瘍内科医師数は1万9371人(22年5月現在)であるのに対し、日本では、1620人(23年4月現在)で、米国の12分の1しかいません。人口比を考慮しても圧倒的に少ないことがわかると思います。
米国や欧州各国では、1970年代から腫瘍内科の専門医制度が確立しており、専門医が抗がん剤が投与しています。海外では、一般市民でも、がんの専門医といえば「腫瘍内科医(オンコロジスト)」、と認識していますが、日本ではがんの専門病院でも腫瘍内科医がいないという現状があり、市民への周知も十分ではありません。
抗がん剤の副作用には、この他にも腎障害や肝障害、末梢(まっしょう)神経障害などがあり、頻度の低い副作用もあげると、数十種類に上ります。大切なのは副作用を恐れてむやみに抗がん剤を減量しないことです。副作用を恐れて、投与量を減量すると効果も弱ってしまうからです。残念なことに、日本では専門医でない医師が抗がん剤を扱っているために、安易に減量投与されたり、逆に副作用管理がうまくできずにいたりする現状があります。抗がん剤で体がボロボロになってしまったという話を耳にしますが、これも専門医不足が原因と言ってよいと思います。
抗がん剤の副作用に対する対応策は相当進歩しています。支持療法といって、抗がん剤の吐き気を抑えるために制吐剤(注9)を使ったり、抗がん剤による白血球減少に対応するために抗生物質(注13)や白血球を増やす薬剤(注14)を使ったりするようになりました。
そのおかげで、現在では血液がん以外のほぼすべての固形がんの抗がん剤治療は、通院治療で行えます。欧米では、固形がんの抗がん剤を入院で行うケースはほとんど見かけませんが、日本では、残念なことに通院治療が可能な抗がん剤も、いまだに多くが入院で行われている状況です。厚生労働省の中央社会保険医療協議会の入院・外来医療等の調査・評価分科会(23年度)によると、化学療法を1サイクル(抗がん剤の投与と投与後の休薬を含む一連の期間)も外来で行われず、すべて入院で実施された患者の割合は、施設によって大きくばらついています。がん患者全体の20%を入院で実施したのが475施設中271施設(57.1%)。60%を入院で実施したのが41施設(8.6%)、80%を入院で実施したのが24施設(5.1%)ありました。(図3)(注15)。
図3「入院・外来医療等の調査・評価分科会」資料より
本来通院でできる抗がん剤治療で入院すると、患者さんのQOL(クオリティー・オブ・ライフ)が低下し、社会復帰の阻害要因になるというデメリットがあります。これもやはり、専門医不足により起きている現象と思われます。また直接患者さんには関係ありませんが、入院には多大なコストがかかるので、医療費の無駄遣いにもなります。
飛躍的に治療成績を改善した免疫チェックポイント阻害剤
分子標的薬の歴史の中で最も大きな功績は、免疫チェックポイント阻害剤の開発(注16)です。「自由診療のがん免疫療法は受けたほうがいいのでしょうか?」の記事でも紹介しましたが、免疫チェックポイント阻害剤はがん治療を大きく変革しました。
免疫チェックポイント阻害剤とは、「免疫チェックポイント」と呼ばれるたんぱく質分子を標的とする分子標的薬の一つです。免疫細胞の一種であるリンパ球(T細胞)は本来、体の内部の異物を攻撃して排除する働きを持っています。このT細胞の表面にはPD-1というたんぱく質分子があり、一方のがん細胞の表面にはPD―L1というたんぱく質分子があります。これらがそれぞれ免疫チェックポイントです。がん細胞のPD-L1がPD-1と結合すると、T細胞にブレーキが働いて、がん細胞を攻撃しなくなります。このPD-1やPL-L1に働きかけてブレーキが働かないよう開発されたのが免疫チェックポイント阻害剤です。世界初の抗PD-1抗体ニボルマブは、2014年に悪性黒色腫の治療のために承認されました。PD-1を発見した本庶佑・京都大名誉教授は、18年にノーベル賞を受賞しました。
免疫チェックポイント阻害剤は、23年11月現在で8剤が承認され(注17)、ほとんどのがんの標準治療となり、公的保険で受けられるようになっています。当初は進行がんに対しての承認でしたが、その後、手術の前後に使用してがんの再発を抑えられるかどうかの臨床試験が行われ、手術との併用で再発率を抑制する効果が証明されました。現在、ニボルマブは食道がん(注18)、尿路上皮がん(注19)の術後治療に、ペムブロリズマブは悪性黒色腫(注20)、腎臓がん(注21)の術後治療と乳がん(注22)の術前後治療に、アテゾリズマブは肺がん(注23)の術後治療にそれぞれ承認され、いずれも公的保険適用になりました。
乳がんの臨床試験では、化学療法薬とペムブロリズマブの併用治療を手術前に実施したところ、手術時には、64%もの患者が病理学的(顕微鏡での検査)にがん細胞が消えていたことがわかりました。
このように、免疫チェックポイント阻害剤は進行がんの患者さんだけでなく、早期のがんで手術適応のある患者さんの手術と組み合わせることで再発を抑え治療効果を高める効果があることがわかってきました。今後は、手術前後の免疫チェックポイント阻害剤投与が主流になると思われます。将来的には、手術前に投与することでがんを消せるようになり、手術不要の時代が来るかもしれません。それくらいの期待が持てる治療であると言ってよいでしょう。
専門医、専門施設にかかることが重要
ただし、免疫チェックポイント阻害剤にも副作用があります。免疫能を高めすぎてしまうため、甲状腺機能低下症や皮膚障害、潰瘍性大腸炎やギランバレー症候群、重症筋無力症など免疫関連有害事象と呼ばれる、自己免疫様の副作用を起こします。重症になるケースは10%程度と報告(注24)され、死亡例の報告もあるので、専門医の医師が管理して投与すべきでしょう。
免疫チェックポイント阻害剤を巡っては、自由診療のクリニックが、ニボルマブを効果が証明されていない免疫細胞療法と併用して投与した結果、患者さんが重症筋無力症を併発し、死亡した事例が報告されています。このため、日本臨床腫瘍学会は免疫チェックポイント阻害剤は専門医のいる専門施設での投与を受けるように、との声明を出しました(注26)。
おわりに
免疫チェックポイント阻害剤の登場によって、がん薬物療法は直近10年間で飛躍的に進歩しました。しかしがん薬物療法に伴う副作用は依然として重症になるケースもあるため、専門施設、専門医によって行われることが望ましいでしょう。がん薬物療法が今後も適切に使用されることを願っています。
参考文献
1.がん情報サービス. 薬物療法.
2.勝俣範之編., 菅野かおり編. がん治療薬まるわかりBOOK 第2版. 照林社. 2022.
3.前田英紀, 黒川達夫. 日本における抗癌剤開発とガイドラインの歴史. 薬史学雑誌. 2014;49(2
):196-204.
4.鶴藤真. 抗がん薬創製技術の系統化調査. 技術の系統化調査報告. 2019
5.日本皮膚科学会ガイドライン. 新規治療薬. 日皮会誌. 2021;131(2):262.
6.HERCEPTIN (trastuzumab) Label FDA.
7.ランダム化比較試験 (RCT: randomized controlled trial).
8.Slamon DJ, Leyland-Jones B, Shak S, Fuchs H, Paton V, Bajamonde A, et al. Use of chemotherapy plus a monoclonal antibody against HER2 for metastatic breast cancer that overexpresses HER2. N Engl J Med. 2001;344(11):783-92.
9.Hesketh PJ, Kris MG, Basch E, Bohlke K, Barbour SY, Clark-Snow RA, et al. Antiemetics: ASCO Guideline Update. J Clin Oncol. 2020;38(24):2782-97.
10.Nangia J, Wang T, Osborne C, Niravath P, Otte K, Papish S, et al. Effect of a Scalp Cooling Device on Alopecia in Women Undergoing Chemotherapy for Breast Cancer: The SCALP Randomized Clinical Trial. Jama. 2017;317(6):596-605.
11.Kuderer NM, Dale DC, Crawford J, Cosler LE, Lyman GH. Mortality, morbidity, and cost associated with febrile neutropenia in adult cancer patients. Cancer. 2006;106(10):2258-66.
12.勝俣範之. 「抗がん剤はなぜ嫌われるのか」. 「抗がん剤は効かない」の罪 毎日新聞社. 2014:27ページ.
13.Taplitz RA, Kennedy EB, Bow EJ, Crews J, Gleason C, Hawley DK, et al. Antimicrobial Prophylaxis for Adult Patients With Cancer-Related Immunosuppression: ASCO and IDSA Clinical Practice Guideline Update. J Clin Oncol. 2018;36(30):3043-54.
14.Smith TJ, Bohlke K, Lyman GH, Carson KR, Crawford J, Cross SJ, et al. Recommendations for the Use of WBC Growth Factors: American Society of Clinical Oncology Clinical Practice Guideline Update. J Clin Oncol. 2015;33(28):3199-212.
15.厚生労働省. 外来化学療法及び入院での化学療法の実施状況. 令和5年度 第10回 入院・外来医療等の調査・評価分科会. 2023:.
16.Ribas A, Wolchok JD. Cancer immunotherapy using checkpoint blockade. Science. 2018;359(6382):1350-5.
17.免疫チェックポイント阻害薬. KEGG DRUG Database..
18.Kelly RJ, Ajani JA, Kuzdzal J, Zander T, Van Cutsem E, Piessen G, et al. Adjuvant Nivolumab in Resected Esophageal or Gastroesophageal Junction Cancer. N Engl J Med. 2021;384(13):1191-203.
19.Weber J, Mandala M, Del Vecchio M, Gogas HJ, Arance AM, Cowey CL, et al. Adjuvant Nivolumab versus Ipilimumab in Resected Stage III or IV Melanoma. N Engl J Med. 2017;377(19):1824-35.
20.Eggermont AMM, Blank CU, Mandala M, Long GV, Atkinson V, Dalle S, et al. Adjuvant Pembrolizumab versus Placebo in Resected Stage III Melanoma. N Engl J Med. 2018;378(19):1789-801.
21.Choueiri TK, Tomczak P, Park SH, Venugopal B, Ferguson T, Chang YH, et al. Adjuvant Pembrolizumab after Nephrectomy in Renal-Cell Carcinoma. N Engl J Med. 2021;385(8):683-94.
22.Schmid P, Cortes J, Dent R, Pusztai L, McArthur H, Kümmel S, et al. Event-free Survival with Pembrolizumab in Early Triple-Negative Breast Cancer. N Engl J Med. 2022;386(6):556-67.
23.Felip E, Altorki N, Zhou C, Vallières E, Martínez-Martí A, Rittmeyer A, et al. Overall survival with adjuvant atezolizumab after chemotherapy in resected stage II-IIIA non-small-cell lung cancer (IMpower010): a randomised, multicentre, open-label, phase III trial. Ann Oncol. 2023;34(10):907-19.
24.Champiat S, Lambotte O, Barreau E, Belkhir R, Berdelou A, Carbonnel F, et al. Management of immune checkpoint blockade dysimmune toxicities: a collaborative position paper. Ann Oncol. 2016;27(4):559-74.
25.日本臨床腫瘍学会. 免疫チェックポイント阻害薬 (ニボルマブ(オプジーボ®)、イピリムマブ(ヤーボイ®))などの 治療を受ける患者さんへ 2016年7月13日
関連記事
※投稿は利用規約に同意したものとみなします。
勝俣範之
日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科教授
1963年生まれ。88年富山医科薬科大学医学部卒業。92年から国立がんセンター中央病院内科レジデント。2004年1月米ハーバード大生物統計学教室に短期留学。ダナファーバーがん研究所、ECOGデータセンターで研修後、国立がんセンター医長を経て、11年10月から現職。専門は内科腫瘍学、抗がん剤の支持療法、乳がん・婦人科がんの化学療法など。22年、医師主導ウェブメディア「Lumedia(ルメディア)」を設立、スーパーバイザーを務める。