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毎日新聞2024/7/9 東京朝刊有料記事893文字
式典で整列するドイツ連邦軍の兵士たち=ベルリンで5月、ロイター
なるほドリ ドイツで徴兵制(ちょうへいせい)が復活(ふっかつ)するの?
記者 戦後、旧西ドイツでは1956年に徴兵制が始まりました。冷戦期(れいせんき)には49万5000人の兵士と80万人の予備役(よびえき)がいましたが、冷戦が終わると軍隊(ぐんたい)は縮小(しゅくしょう)しました。徴兵制はその後も続き、兵役の代わりに社会奉仕活動(しゃかいほうしかつどう)を選ぶこともできましたが、2011年に中止され、兵士は志願(しがん)兵や職業軍人だけになりました。現在のドイツ連邦(れんぽう)軍の規模(きぼ)は常備(じょうび)軍18万人、訓練(くんれん)を受けている予備役4万4000人です。
Q 今後はどうなるの?
A ピストリウス国防相が6月に発表した案では、男性は18歳になるとオンラインで調査票を受け取り、健康状態や兵役に就(つ)く意思があるかを登録(とうろく)することが義務化(ぎむか)されます。兵役に就く意思がある人の中から身体検査(しんたいけんさ)などを経て適格者(てきかくしゃ)が選ばれます。女性にも調査票は届きますが、登録は義務ではありません。兵役の期間は6~23カ月です。実際に制度を変えるには法改正が必要になります。
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Q 軍隊に行きたい人はいるのかな。
A 無料で運転免許(うんてんめんきょ)を取得(しゅとく)できたり、語学を学べたりするなど、特典を作って若者をひきつける計画です。対象年齢(たいしょうねんれい)の18歳の人口は約70万人で、国防省は、早ければ25年に5000人を採用(さいよう)したいとしています。
Q 戦争(せんそう)していないのに兵隊が足りないの?
A 22年のロシアのウクライナ侵攻(しんこう)が影響(えいきょう)しています。ピストリウス氏はロシアが他の国も攻撃(こうげき)する可能性に触(ふ)れ、ドイツも「戦争ができる状態でなければならない」と述べました。防衛(ぼうえい)のためには常備軍と予備役を合わせて46万の兵力が必要だそうです。ドイツはウクライナ侵攻後に国防費を増やしましたが、兵力増強にも踏(ふ)み出そうとしています。(ベルリン支局)