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毎日新聞2024/3/18 19:10(最終更新 3/18 20:25)444文字
福島第1原発1号機のペデスタル内部。制御棒を動かす装置の上部に、塊状の付着物がある。画面は霧で白く濁り、放射線による白い点(ノイズ)がみられる=東京電力提供
東京電力は18日、福島第1原発1号機の溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)の取り出しに向けて実施した格納容器の内部調査で、圧力容器の底部に塊状やつらら状のものを確認したと発表した。炉心溶融した1号機は核燃料の大部分が圧力容器を突き破って落下したと考えられており、燃料デブリの可能性がある。
東電は、1号機の圧力容器を支える土台「ペデスタル」内に初めてドローンを飛ばして撮影した。圧力容器底部にあるはずの制御棒を動かす装置の一部が落下していた。
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装置の上部には塊状の物体が付着し、中にはつらら状の構造も確認できた。東電は「上から移行してきたと推定できる」としている。一方、圧力容器底部自体の撮影はできなかったとみられる。
福島第1原発1号機のペデスタル内部調査で撮影された制御棒を動かす装置の一部。ペデスタル内部の入り口付近に落下している=東京電力提供
1号機は、格納容器底部に水中ロボットを投入した過去の調査でも、燃料デブリとみられる堆積(たいせき)物が広範囲で確認されている。
調査は当初、2月28日から2日間で実施予定だった。しかし、2日目に中継用のヘビ型ロボットが不具合を起こして中断し、14日に再開した。【高橋由衣】