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毎日新聞2024/3/20 12:00(最終更新 3/20 12:25)846文字
春分の日、なぜ変わる
きょう3月20日は春分の日です。春分の日と秋分の日だけは、普通の祝日とは違う、ある「特徴」があるといいます。どんな特徴で、それはなぜなのでしょうか。Q&Aで解説します。
――今年の春分の日は、昨年とは違うんだって?
◆今年と来年の春分の日は3月20日ですが、昨年までの2年間は21日でした。春分の日と秋分の日は、普通の祝日とは違い、日にちが法律で決まっているわけではありません。
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――どうやって決めるの?
◆地球と太陽の関係をもとに、国立天文台(こくりつてんもんだい)が計算して決めています。地球は太陽の周りを1年かけて公転(こうてん)しています。一方、地球は公転軸から23・4度傾(かたむ)いて自転(じてん)しています。このため、地球から見ると、太陽が天で動く軌道「黄道(こうどう)」は、地球の赤道を天に延ばした「天の赤道」から23・4度傾いています。黄道と天の赤道が交わる2点をそれぞれ春分点、秋分点と呼び、そこを太陽が通過する日を春分、秋分の日としているのです。
――なぜその日が変わるの?
春分、秋分の日を決める「暦要項」=国立天文台提供
◆地球の公転がぴったり365日にならないためです。実際は6時間ほど長いので、春分と秋分は毎年約6時間ずつ遅くなっていきます。4年に1度、うるう年で1日を挿入(そうにゅう)して遅れを修正していますが、それでも完全に元には戻らず、日にちにずれが生じるのです。
――どのくらいずれるのかな。
A 国立天文台によると、今年からの春分の日は、うるう年を含む3年間が3月20日、残る1年が21日、という4年周期がしばらく続くといいます。一方、1980年から32年間、9月23日の秋分の日が続いたケースもありました。
――日にちがバラバラだと困るね。
◆2月1日付の官報(かんぽう)に掲載される「暦要項(れきようこう)」で、翌年の春分の日、秋分の日が決まります。国立天文台は2050年までの日にちを予測していますが、地球の動きは変化しており、必ずしもこの通りになるとは限らないとしています。【回答・酒造唯】