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ステーブルコイン、トークン化預金、CBDC……お金の形はどう変わるのか。“こじらせた高校生” が見つけた価値交換の面白さ【2026年 創刊特集】/ 1/6(火) / CoinDesk JAPAN
ステーブルコイン、トークン化預金、CBDC……お金の形はどう変わるのか。“こじらせた高校生” が見つけた価値交換の面白さ【2026年 創刊特集】
財務省理財局国庫課は、中央銀行デジタル通貨を含む通貨制度の企画・立案を担っている。鳩貝淳一郎氏は2025年7月、日本銀行から財務省へ出向。FinTech副センター長という役職から、同課のデジタル通貨企画官となった。
日本銀行で中央銀行デジタル通貨(CBDC)の実証実験に携わり、民間事業者とCBDC推進のための議論を進めていた鳩貝氏はまた、日本のビットコイン開発者、さらには暗号資産/ブロックチェーン開発者のバイブルと言える『マスタリング・ビットコイン』の翻訳者として知られている。
早くからビットコイン、ブロックチェーンに注目してきた鳩貝氏に、お金・金融のトークン化、オンチェーン化について聞いた。話は「価値交換」の意味、面白さにまで広がった。
日本銀行と財務省での仕事の違いは?
──日本銀行から財務省への出向は、関係者の間では驚きでもあり、納得の人事として捉えられた。今、どのようなことに取り組んでいるのか。日本銀行と財務省での仕事の大きな違いはあるか。
鳩貝氏:日本銀行の決済機構局で、中央銀行デジタル通貨(CBDC)を担当してきた。今は、一緒にプロジェクトを進めてきた財務省に出向した形になる。日本銀行では技術面について民間事業者と検討しており、財務省では制度面について政府の各部署や日本銀行と議論している。
立場や仕事内容が変わったことになるが、マインドセットの変化が大きい。日本銀行にいた時、制度はある程度は所与のものであり、その中でオペレーションや技術面を深く検討することが多かった。政府の一員になって、制度自体をどうデザインするかという発想が強くなった。日本銀行と財務省の役割の違いもあるのだと思うが、いずれにせよ、組織の境界をまたいだ結果としてマインドセットが変わり、得難い体験をさせてもらっていると感じる。
──今、日本の中央銀行デジタル通貨(CBDC)はどういう段階にあるのか。
鳩貝氏:これまで公表してきたことと同様、CBDCに対する社会的ニーズが高まる状況に備えて準備している。発行は、国民的な議論の中で検討され、決まっていくものと認識している。具体的には、関係府省庁・日本銀行連絡会議を開催し、財務省はその事務局を担っている。日本銀行は実証実験を続けており、密にコミュニケーションを取っている。
国の通貨制度は、国民一人ひとりの生活に直結するものであり、さまざまな関係者のコンセンサスを大事にしていかなければ成り立たず、丁寧な検討プロセスが求められる。
ステーブルコインとCBDCの関係
──昨年、国内でもステーブルコインが登場した。特に円建てステーブルコインの存在は、CBDCの検討に影響を与えているのか。
鳩貝氏:ステーブルコインに限らず、社会に受け入れられる形で新しいマネーの試みが生まれることは、歓迎すべきことだと捉えている。新しい技術は既存の仕組みの外から生まれてくるケースが多いので、次にそれを社会とどうハーモナイズさせていくかというプロセスがあり、ステーブルコインはそういう経路をたどっているのだと思う。ステーブルコインなどの民間マネーはそれぞれ得意分野があり、多様なユーザーニーズに応えていくだろう。一方でその外側に、どうしても民間マネーでカバーされない領域が存在すると考えている。
そういう領域、たとえば人口が少ない地域などでは、現在、現金が重要なツールとなって支払いに関するユニバーサルアクセス性が担保されている。つまり、民間マネーを主役にしながらも、カバーされない領域を公的なマネーが補完しており、この構図を今後も維持していくことが大事だと考えている。その意味で、デジタルな決済手段を公的な主体が発行することは、有力な選択肢のひとつと言えるだろう。
いずれにせよ、ステーブルコインを含めた民間マネーとCBDCとの関係は、競争ではなく共存であり、代替ではなく補完だと考える。共存し補完した結果として、民間マネーのイノベーションをさらに促進するような、ある種のカタリスト(触媒)のような役割を果たすイメージを持っている。
──一方で、デジタルマネーを使おうとした時には、デジタルデバイスが必要になってくる。民間マネーを補完する存在と考えたとき、どのようなデバイスを考えるのかは大きな問題ではないか。
鳩貝氏:デジタル化を考えれば考えるほど、現金の“UXのすごさ”を感じる。手渡しすることで二重支払いが不可能になることはもちろん、ハンディキャップのある方も手で触れれば券種がわかるようになっていたり、物理的なモノとしての紙幣や硬貨に偽造対策を施したりすることで、特別なデバイスがない状態で支払いができる状態を維持している。
デジタルなお金ではデバイスがUXの点で大変重要になっており、その認識のもとで検討が進められている。将来を見通せば、これはCBDCに限らない議論になるが、顔認証による支払いも一般化する可能性がある。価値を保存したデータベースがあり、そこへのアクセス権を証明できれば、個人がデータベース内に持つ残高を減らして、お店の残高を増やすことはできるだろう。デバイスを使うのか、それ以外の方法なのか、いろいろなパターンがあり得るだろう。
──3メガが共同でステーブルコインを発行すれば、ホールセールが効率化され、いわゆる「ホールセール型CBDC」が担うと言われてきた役割も変わってくるのだろうか。
鳩貝氏:用語を整理すると、まず、個人や企業が用いることを想定した「一般利用型CBDC」がある。小口の個人間送金や、店頭決済などが典型的なユースケースだ。「ホールセール型CBDC」は、金融機関などの限られたユーザーが、主として大口取引のために用いることを想定したものだ。クロスボーダー決済が典型的なユースケースとなる。
後者については、日銀や国内の複数の銀行がBIS(国際決済銀行)が主導するプロジェクト「アゴラ」に参加している。ここでは、共通の台帳を使うことで、現状のクロスボーダー決済の非効率性などを改善できないかという問題意識のもと、検討が進められている。なお、最近ではホールセール型CBDCは、分散型台帳基盤を利用した「トークン化された中央銀行預金」と表現されることが多い。
このプロジェクトに限らないが、台帳間のインターオペラビリティ(相互運用性)、たとえばトークン化された価値の交換容易性については、強く意識されている。今回の3メガバンクのステーブルコインについても、企業間取引やクロスボーダー取引も念頭に置いて、他の台帳と連携していく将来像をイメージしているのではないか。そういう連携の中で、すでに話をしたように、さまざまなマネーが得意分野を活かして流通していく姿になるのではないかと考えている。
トークン化・オンチェーン化に対する目線
──今、伝統的金融の分野では、資産をブロックチェーンに乗せる、いわゆる「資産のトークン化」「金融のオンチェーン化」がひとつの動きとなっている。早くからブロックチェーンの可能性に注目していたお一人として、このトレンドをどのように見ているか。
鳩貝氏:Asset Tokenization(アセット・トークナイゼーション)と呼ばれる動きは、国債や株式など伝統的な金融商品だけでなく、さまざまなRWA(現実資産)をトークン化しようとしており、興味深いものと受け止めている。
既存のパブリックブロックチェーン上で行われている取り組み、たとえばDeFi(分散型金融)を活用した価値交換などは、これまでは暗号資産とステーブルコインがメインだったが、そのかなり近接したところに伝統的な金融資産が登場し、スムーズな交換が実現できるようになってきている。ビットコインを源流としたブロックチェーンの世界と伝統的金融がより一層関係を深めていくだろう。
全体像を整理すると、一番下にインターネットがあり、その上にパブリックブロックチェーンがあり、その上に分散型金融を実現しているスマートコントラクトがあって、スマートコントラクトが何かしらの価値をやり取りしている。つまり、一番下のレイヤーから上のレイヤーまで信頼できる特定の管理者を必要とすることなく、分散化された価値交換を実現している。
そうしたものが既存の伝統的な仕組みの外に存在し、既存の仕組みとつながり始めている。そこには当然リスクもあるわけで、新たな仕組みを手放しに良いものとして捉えるのではなく、もうすでに “そこにある現実” と認識したうえで、より良いものにするにはどうするべきかを考えることが重要になってくると感じている。
“こじらせた高校生”が考え続けるお金の形
──これまで暗号資産やブロックチェーンの世界を長く見てきたと思うが、そもそもどういったところからビットコイン、ブロックチェーンに関心を持ったのか。
鳩貝氏:極めて個人的な話になるが、高校時代から「お金の存在って不思議だな」と考えていた。そういう抽象的なことを考えてばかりいる、やや “こじらせた高校生” だったのかなと思う。お金は、非常にしっかりした基盤であって、その上に社会が構築されているイメージがあったが、その基盤が実はそこまで安定的ではないらしいことに徐々に気づいていった。
日本銀行券も過去においては金と交換しますと券面に書いてあった。その後、金との交換はできなくなったが、それでも人々は1万円札は1万円としての価値を持っていると認識し、経済活動が成り立っている。
だが、金と切り離された時点で、いつでも糸の切れた凧のようになる可能性はあるわけで、それが顕現したのがハイパーインフレーションであり、その時、紙幣は文字通り紙切れになってしまう。世界の歴史を見れば、そうした事例であふれている。
そうは言っても、どうも基本的には貨幣の価値は安定しているようにみえるが、これはなぜか。どうやら価値を安定させる仕組みが社会の中に埋め込まれていて、そのひとつが中央銀行なのだ、ということに思いが至った。そういう高校生は経済学部に進むほかなく、その流れの中で日本銀行で働くことになった。
──「お金」のあり方に興味を持ち、日本銀行で仕事をする中で、さらにビットコイン、ブロックチェーンに出会った。
鳩貝氏:貨幣の価値の安定は自明のものではなく、それを安定させるための仕組みがある。金融政策という形で、物価を安定させるために金利やお金の量を調節し、1万円は明日も1万円という状態を維持することを、日本をはじめ多くの国々で行っている。
そこに、ビットコインという、まったく違うコンセプトのものが出てきた。時間当たりの発行量はマイニングに依存し、発行上限も2100万BTCと決まっている。需要の増減は、法定通貨との交換レートである価格の変動で吸収される。
法定通貨の世界とビットコイン的な世界がどう関わり、人々の生活にどう影響を与えるか、非常に興味深く感じたことを覚えている。
当時は、日本語の文献はまったくと言っていいほどなく、英語圏の文献も断片的なものばかりだったが、ビットコインの技術について包括的に説明する『Mastering Bitcoin』が出版され、ボランティアとして翻訳することになった。この本は「古典」として版を重ねており、第3版の邦訳が昨年末に出たところだ。
価値の「交換」は「交歓」につながる
──お金のあり方に興味を持ち、ビットコインやブロックチェーンに注目する中で、金融の未来像、あるいは理想形をどのように描いているか。
鳩貝氏:先ほど説明した新しい仕組みが、伝統的な仕組みに刺激を与えている側面があると思う。先ほどのレイヤー構造における、イノベーション支える「パーミッションレス」という性質が非常に大事になっている。
つまり、一定のルールは守る前提で、特定の主体の許可を必要としない環境で、イノベーションが生まれている。プログラマビリティも、パーミッションレスなイノベーションと分かち難く結びついている概念だと理解している。パブリックチェーン上に存在する機能を自由に組み合わせてることができ、コンポーザビリティと表現される。これにより、すでにデプロイされている機能を前提に新たなサービスをスピーディに提供できるという意味で、「巨人の肩に乗る」ことを可能にしている。
インターネットを作った人たちは、今のパブリックブロックチェーンのようなものがインターネットの上に生まれるとは想定していなかったはずで、同じように、私たちにはパブリックブロックチェーンの上に何が生まれるかはわからない。何が生まれるわからない状況が、イノベーションの源泉のひとつと言えるのかもしれない。
もっとも、こうした環境は、APIなどを活用して伝統的な仕組みの中でも再現できる可能性があり、伝統的な金融機関なども刺激を受けている。ブロックチェーン上の世界と伝統的な世界が、パラレルに進歩しうるのではないかと考えている。
逆に伝統的な仕組みにおける取り組み、例えばトークンの裏付け資産の管理方法の進歩がブロックチェーンの経済圏に影響を与えている面がある。今後、パブリックブロックチェーン上の経済圏で動く価値を、より安全なものとして社会が受け止めていくために、こうした伝統的な金融界のプレーヤーの取組みが重要になってくるだろう。
双方向の進化、双方向での刺激が大事になる。もちろん、こうした見方は楽観的過ぎる可能性があり、影の部分というか、2つの世界の関係の深化がリスクを深めている側面をきちんと意識し、手を打っていくことは引き続き重要だ。
──「お金」にまつわる話は、広くて深く、さまざまな観点がある。
鳩貝氏:とても興味深く、奥深いと感じる。少し変わっているという自覚はあるのだが、お店で食事をした後、支払いができるとちょっとうれしい。「今日もちゃんと使えているな」と。ライフラインなどインフラを支える仕事について、やりがいの感じ方はそれぞれだろうが、私の場合は日々お金がちゃんと使えていると感じることがそれなのだと思う。自明にみえるものが実は自明ではないと気付くことは、人生を面白くしてくれる面がある。
お金を介して価値の交換がスムーズに行われることは、当たり前のようでいて当たり前ではない。そして社会にとって極めて大切なことだ。お金があるからこそ、交換が容易になり分業が実現する。自分の得意な分野で仕事をし、得たお金でご飯を食べ、レジャーを楽しみ、人と交流できる。
自分が生み出した価値を他人の価値と交換できることは、社会に参加していることを日々実感する機会になる。事情があって高齢者の方などが自分で買い物ができなくなると、生きる活力が失われやすいといったことを聞く。交換に参加していることが、人の生きる実感に直結するのだろう。「交換」は、言葉遊びではなく「交歓」につながっている。
そういったことを考えながら、デジタル通貨の政策の一端を担う者として、また日々お金を使っている生活者として、新しい時代の新しいお金のデザインに取り組んでいきたい。
鳩貝淳一郎氏財務省 理財局 国庫課 デジタル通貨企画官2002年、日本銀行に入行。2020~2024年、決済機構局フィンテックグループ長。2024~2025年、FinTech副センター長、デジタル通貨検証グループ長。2025年7月から財務省に出向し現職。2025年4月から東京大学大学院経済学研究科CARF 招聘研究員。著書に『Web3の未解決問題』(日経BP)、『Web3・暗号資産 13人の未来予測』(朝日新聞出版)。翻訳・監訳に『ビットコインとブロックチェーン』(NTT出版)、『マスタリング・イーサリアム』、『マスタリング・ライトニングネットワーク』、『マスタリング・ビットコイン(第3版)』(以上、オライリー・ジャパン)など。
|インタビュー・文:増田隆幸|撮影:多田圭佑
NADA NEWS 編集部
https://news.yahoo.co.jp/articles/df2aaff2be5e63f14383d5d347107667461c9e98
스테이블 코인, 토큰화 예금, CBDC……돈의 형태는 어떻게 변할까. "꼬인 고등학생" 이 찾은 가치 교환의 재미【2026년 창간 특집】/ 1/6(화) / CoinDesk JAPAN
재무성이재국국고과는, 중앙은행 디지털 통화를 포함한 통화 제도의 기획·입안을 담당하고 있다. 하토가이 준이치로 씨는 2025년 7월, 일본 은행으로부터 재무성에 출향. FinTech 부센터장이라는 직책에서, 같은 과의 디지털 통화 기획관이 되었다.
일본은행에서 중앙은행 디지털통화(CBDC)의 실증실험에 종사해 민간사업자와 CBDC 추진을 위한 논의를 진행하고 있던 하토가이 씨는 또, 일본의 비트코인 개발자, 나아가 암호자산/블록체인 개발자의 바이블이라고 말할 수 있는 「마스터링·비트코인」의 번역자로서 알려져 있다.
일찍부터 비트코인, 블록체인에 주목해 온 하토가이 씨에게, 돈·금융의 토큰화, 온체인화에 대해 물었다. 이야기는 가치 교환의 의미, 재미로까지 번졌다.
◇ 일본은행과 재무성에서의 업무 차이는?
―― 일본은행에서 재무성으로의 출장은, 관계자 사이에서는 놀라움이기도 해, 납득의 인사로서 포착되었다. 지금 어떤 일에 임하고 있는가. 일본은행과 재무성에서의 업무의 큰 차이는 있는가.
- 하토가이(鳩貝) 씨
일본은행의 결제기구국에서, 중앙은행 디지털 통화(CBDC)를 담당해 왔다. 지금은 함께 프로젝트를 진행해 온 재무부에 파견된 형태가 된다. 일본은행에서는 기술면에 대해 민간사업자와 검토하고 있으며, 재무성에서는 제도면에 대해 정부의 각 부처나 일본은행과 논의하고 있다.
입장이나 업무 내용이 바뀐 셈이지만 마인드셋의 변화가 크다. 일본은행에 있을 때 제도는 어느 정도는 주어진 것이었고, 그 중에서 오퍼레이션이나 기술면을 깊이 있게 검토하는 경우가 많았다. 정부의 일원이 되면서 제도 자체를 어떻게 디자인할 것인가 하는 발상이 강해졌다. 일본 은행과 재무성의 역할의 차이도 있다고 생각하지만, 어쨌든, 조직의 경계를 걸친 결과로서 마인드셋이 바뀌어, 얻기 어려운 체험을 하고 있다고 느낀다.
―― 지금 일본의 중앙은행 디지털화폐(CBDC)는 어떤 단계에 있는가.
- 하토가이(鳩貝) 씨
지금까지 공표해 온 것과 마찬가지로 CBDC에 대한 사회적 요구가 높아지는 상황에 대비해 준비하고 있다. 발행은 국민적인 논의 속에서 검토되어 결정되는 것으로 인식하고 있다. 구체적으로는, 관계 부처·일본 은행 연락 회의를 개최해, 재무성은 그 사무국을 담당하고 있다. 일본은행은 실증 실험을 계속하고 있으며, 조밀하게 커뮤니케이션을 하고 있다.
국가의 통화제도는 국민 개개인의 생활과 직결되는 것으로, 다양한 관계자의 합의를 소중히 해 나가지 않으면 성립되지 않기 때문에 신중한 검토 프로세스가 요구된다.
◇ 스테이블코인과 CBDC의 관계
―― 지난해 국내에서도 스테이블코인이 등장했다. 특히 엔화 스테이블 코인의 존재는, CBDC의 검토에 영향을 주고 있는 것인가.
- 하토가이(鳩貝) 씨
스테이블 코인에 한정하지 않고, 사회에 받아들여지는 형태로 새로운 머니의 시도가 생기는 것은, 환영할 만한 일이라고 파악하고 있다. 새로운 기술은 기존의 구조 밖에서 태어나는 경우가 많기 때문에, 다음에 그것을 사회와 어떻게 조화시켜 나갈 것인가 하는 프로세스가 있어, 스테이블 코인은 그러한 경로를 따르고 있는 것이라고 생각한다. 스테이블 코인등의 민간 머니는 각각 특기 분야가 있어, 다양한 유저 요구에 응해 갈 것이다. 한편으로 그 바깥쪽에, 아무래도 민간 머니로 커버되지 않는 영역이 존재한다고 생각하고 있다.
그러한 영역, 예를 들면 인구가 적은 지역 등에서는, 현재, 현금이 중요한 툴이 되어 지불에 관한 유니버설 액세스성이 담보되고 있다. 즉, 민간 머니를 주역으로 하면서도, 커버되지 않는 영역을 공적인 머니가 보완하고 있어, 이 구도를 향후도 유지해 가는 것이 중요하다고 생각하고 있다. 그런 의미에서 디지털 결제수단을 공적인 주체가 발행하는 것은 유력한 선택지 중 하나라고 할 수 있을 것이다.
어쨌든 스테이블코인을 포함한 민간 화폐와 CBDC와의 관계는 경쟁이 아닌 공존이며 대체가 아닌 보완이라고 생각한다. 공존하고 보완한 결과로서 민간 머니의 이노베이션을 한층 더 촉진하는 일종의 카탈리스트(촉매)와 같은 역할을 하는 이미지를 가지고 있다.
―― 한편, 디지털 머니를 사용하려고 했을 때에는, 디지털 디바이스가 필요하게 된다. 민간 자금을 보완하는 존재라고 생각했을 때, 어떠한 디바이스를 생각하는지는 큰 문제가 아닌가.
- 하토가이(鳩貝) 씨
디지털화를 생각하면 할수록, 현금의 "UX의 대단함"을 느낀다. 전달하는 것으로 이중 지불이 불가능하게 되는 것은 물론, 핸디캡이 있는 분도 손으로 만지면 권종을 알 수 있게 되어 있거나, 물리적인 물건으로서의 지폐나 동전에 위조 대책을 실시하거나 하는 것으로, 특별한 디바이스가 없는 상태로 지불이 가능한 상태를 유지하고 있다.
디지털 돈으로는 디바이스가 UX의 점에서 매우 중요해지고 있으며, 그 인식 하에서 검토가 진행되고 있다. 장래를 전망하면, 이것은 CBDC에 한정되지 않는 논의가 되지만, 얼굴 인증에 의한 지불도 일반화할 가능성이 있다. 가치를 저장한 데이터베이스가 있고 거기에 대한 접근권을 증명할 수 있다면 개인이 데이터베이스 내에 가진 잔액을 줄이고 가게의 잔액을 늘릴 수 있을 것이다. 디바이스를 사용하는지, 그 이외의 방법인지, 여러가지 패턴이 있을 수 있을 것이다.
―― 3메가가 공동으로 스테이블코인을 발행하면 홀세일이 효율화돼 이른바 '홀세일형 CBDC'가 맡는다던 역할도 달라질까.
- 하토가이(鳩貝) 씨
용어를 정리하면, 우선, 개인이나 기업이 이용하는 것을 상정한 「일반 이용형 CBDC」가 있다. 소액의 개인간 송금이나, 매장 결제 등이 전형적인 유스 케이스다. 「홀세일형 CBDC」는, 금융기관 등의 한정된 유저가, 주로 대규모 거래를 위해 이용하는 것을 상정한 것이다. 크로스 보더 결제가 전형적인 활용 사례가 된다.
후자에 대해서는, 일본은행이나 국내의 복수의 은행이 BIS(국제 결제 은행)가 주도하는 프로젝트 「아고라」에 참가하고 있다. 여기에서는, 공통의 대장을 사용하는 것으로, 현재의 크로스 보더 결제의 비효율성 등을 개선할 수 없을까 하는 문제 의식 아래, 검토가 진행되고 있다. 덧붙여 최근에는 홀세일형 CBDC는 분산형 대장 기반을 이용한 '토큰화된 중앙은행 예금'으로 표현되는 경우가 많다.
이 프로젝트에 한정되지 않지만, 대장간의 인터오페라빌리티(상호운용성), 예를 들면 토큰화된 가치의 교환 용이성에 대해서는 강하게 의식되고 있다. 이번 3 메가 뱅크의 스테이블 코인에 대해서도, 기업간 거래나 크로스 보더 거래도 염두에 두고, 다른 대장과 제휴해 가는 장래상을 이미지하고 있는 것은 아닐까. 그러한 제휴 속에서, 이미 이야기를 한 것처럼, 다양한 머니가 특기 분야를 살려서 유통해 가는 모습이 되지 않을까 생각하고 있다.
◇ 토큰화, 온체인화에 대한 눈높이
―― 지금 전통적 금융 분야에서는 자산을 블록체인에 올리는 이른바 '자산의 토큰화' '금융의 온체인화'가 하나의 움직임이 되고 있다. 일찍부터 블록체인의 가능성에 주목했던 한 사람으로서 이 트렌드를 어떻게 보고 있는가.
- 하토가이(鳩貝) 씨
Asset Tokenization(에셋·토크나이제이션)이라고 불리는 움직임은, 국채나 주식 등 전통적인 금융 상품 뿐만이 아니라, 다양한 RWA(현실 자산)를 토큰화하려고 하고 있어, 흥미로운 것으로 받아들이고 있다.
기존의 퍼블릭 블록체인 상에서 행해지고 있는 대처, 예를 들면 DeFi(분산형 금융)를 활용한 가치교환 등은 지금까지는 암호자산과 스테이블 코인이 메인이었지만, 그 상당히 근접한 곳에 전통적인 금융자산이 등장해, 원활한 교환을 실현할 수 있게 되고 있다. 비트코인을 원류로 한 블록체인 세계와 전통적 금융이 더욱 관계를 돈독히 해나갈 것이다.
전체상을 정리하면 맨 밑에 인터넷이 있고 그 위에 퍼블릭 블록체인이 있고 그 위에 분산형 금융을 실현하고 있는 스마트 컨트랙트가 있어 스마트 컨트랙트가 어떤 가치를 주고받고 있다. 즉, 맨 아래 레이어부터 위 레이어까지 신뢰할 수 있는 특정 관리자를 필요로 하지 않고, 분산화된 가치교환을 실현하고 있다.
그러한 것이 기존의 전통적인 구조 밖에 존재해, 기존의 구조와 연결되기 시작하고 있다. 거기에는 당연히 리스크도 있는 것으로, 새로운 구조를 손 놓고 좋은 것으로서 파악하는 것이 아니라, 이미 "거기에 있는 현실" 라고 인식한 후에, 보다 좋은 것으로 하기 위해서는 어떻게 해야 할 것인가를 생각하는 것이 중요해진다고 느끼고 있다.
◇ "꼬인 고등학생"이 계속 생각하는 돈의 형태
―― 그동안 암호자산이나 블록체인 세계를 오래 봐왔다고 생각하는데, 애초에 어떤 부분에서 비트코인, 블록체인에 관심을 가졌을까.
- 하토가이(鳩貝) 씨
지극히 개인적인 이야기가 되지만, 고교시절부터 「돈의 존재란 불가사의하다」라고 생각하고 있었다. 그런 추상적인 생각만 하는, 약간 "꼬인 고등학생" 아니었나 싶다. 돈은 매우 탄탄한 기반이고, 그 위에 사회가 구축되어 있는 이미지가 있었지만, 그 기반이 사실은 그렇게까지 안정적이지 않은 것 같다는 것을 서서히 깨달아 갔다.
일본은행권도 과거에는 금과 교환한다고 권면에 써 있었다. 그 후 금으로 교환할 수 없게 되었지만, 그래도 사람들은 1만엔권은 1만엔로서의 가치를 가지고 있다고 인식해 경제활동이 성립되고 있다.
하지만 금과 분리된 시점에서 언제든 실이 끊어진 연처럼 될 가능성은 있는 것이고, 그것이 현현한 것이 초인플레이션이며, 그때 지폐는 말 그대로 휴지조각이 되고 만다. 세계의 역사를 보면 그런 사례들로 넘쳐난다.
그렇다고 해도, 아무래도 기본적으로는 화폐의 가치는 안정되어 있는 것처럼 보이지만, 이것은 왜인가. 아무래도 가치를 안정시키는 구조가 사회 속에 박혀 있어, 그 중 하나가 중앙은행이다, 라고 생각하게 되었다. 그런 고교생은 경제학부로 갈 수밖에 없어 그 흐름 속에서 일본은행에서 일하게 됐다.
――「돈」의 본연의 자세에 흥미를 가져, 일본 은행에서 일을 하는 가운데, 한층 더 비트코인, 블록체인을 만났다.
- 하토가이(鳩貝) 씨
화폐 가치의 안정은 자명한 것이 아니라 그것을 안정시키기 위한 구조가 있다. 통화정책의 형태로 물가를 안정시키기 위해 금리와 돈의 양을 조절하고 1만엔은 내일도 1만엔의 상태를 유지하는 것을 일본을 비롯한 여러 나라에서 시행하고 있다.
거기에, 비트코인이라고 하는, 전혀 다른 컨셉의 것이 나왔다. 시간당의 발행량은 마이닝에 의존해, 발행 상한도 2100만 BTC로 정해져 있다. 수요의 증감은 법정 통화와의 교환 환율인 가격의 변동으로 흡수된다.
법정화폐의 세계와 비트코인적 세계가 어떻게 관련돼 사람들의 삶에 어떻게 영향을 줄지 매우 흥미롭게 느꼈던 기억이 난다.
당시에는 일본어 문헌은 전혀 없고 영어권 문헌도 단편적인 것들뿐이었지만 비트코인 기술에 대해 포괄적으로 설명하는 『Mastering Bitcoin』이 출판되면서 자원봉사자로서 번역하게 되었다. 이 책은 고전으로 판을 거듭하고 있으며 제3판의 국역이 지난해 말 나온 곳이다.
◇ 가치의 교환은 교환으로 이어진다
―― 돈의 본연의 자세에 흥미를 가지고, 비트코인이나 블록체인에 주목하는 가운데, 금융의 미래상, 혹은 이상형을 어떻게 그리고 있을까.
- 하토가이(鳩貝) 씨
방금 설명한 새로운 구조가 전통적인 구조에 자극을 주고 있는 측면이 있다고 생각한다. 앞의 레이어 구조에 있어서 이노베이션(innovation)을 뒷받침하는 「퍼미션리스」라고 하는 성질이 매우 중요해지고 있다.
즉, 일정한 룰은 지키는 전제로, 특정 주체의 허가를 필요로 하지 않는 환경에서 이노베이션이 생겨나고 있다. 프로그래머빌리티도, 퍼미션리스한 이노베이션과 나누기 어렵게 연결되어 있는 개념이라고 이해하고 있다. 퍼블릭 체인 상에 존재하는 기능을 자유롭게 조합할 수 있어 컴포저빌리티로 표현된다. 이것에 의해, 이미 디플로이 되고 있는 기능을 전제로 새로운 서비스를 스피디하게 제공할 수 있다는 의미로, 「거인의 어깨에 올라타는」 것을 가능하게 하고 있다.
인터넷을 만든 사람들은 지금의 퍼블릭 블록체인 같은 것이 인터넷 위에 태어날 것이라고는 가정하지 못했을 것이고, 마찬가지로 우리에게는 퍼블릭 블록체인 위에 무엇이 생겨날지는 알 수 없다. 무엇이 생겨나는 알 수 없는 상황이, 이노베이션의 원천의 하나라고 말할 수 있을지도 모른다.
무엇보다, 이러한 환경은, API등을 활용해 전통적인 구조 속에서도 재현할 수 있는 가능성이 있어, 전통적인 금융기관등도 자극을 받고 있다. 블록체인 상의 세계와 전통적인 세계가 평행하게 진보할 수 있지 않을까 생각한다.
반대로 전통적인 구조에 있어서의 대처, 예를 들면 토큰의 뒷받침 자산의 관리 방법의 진보가 블록체인의 경제권에 영향을 주고 있는 면이 있다. 향후 퍼블릭 블록체인 상의 경제권에서 움직이는 가치를 보다 안전한 것으로 사회가 받아들이기 위해서 이러한 전통적인 금융계 플레이어의 대응이 중요해질 것이다.
쌍방향의 진화, 쌍방향에서의 자극이 중요하다. 물론, 이러한 견해는 지나치게 낙관적일 가능성이 있어, 그림자 부분이라고 할까, 두 세계의 관계의 심화가 리스크를 깊게 하고 있는 측면을 제대로 의식해, 손을 써 가는 것은 계속 중요하다.
―― 돈에 얽힌 이야기는 넓고 깊고 다양한 관점이 있다.
- 하토가이(鳩貝) 씨
매우 흥미롭고 심오하다고 느낀다. 조금 특이하다는 자각은 있지만, 가게에서 식사를 한 후, 지불을 할 수 있으면 조금 기쁘다. '오늘도 잘 쓰고 있구나'라고. 라이프 라인 등 인프라를 지탱하는 일에 대해서, 보람의 느낌은 각각이겠지만, 나의 경우는 날마다 돈을 제대로 사용하고 있다고 느끼는 것이 그것이라고 생각한다. 자명해 보이는 것이 사실 자명하지 않다는 것을 깨닫는 것은 인생을 재미있게 해주는 면이 있다.
돈을 통해 가치의 교환이 원활하게 이루어지는 것은 당연한 듯 당연한 것은 아니다. 그리고 사회에 있어서 지극히 중요한 일이다. 돈이 있어야 교환이 쉬워지고 분업이 이뤄진다. 자신이 잘하는 분야에서 일을 하고, 얻은 돈으로 밥을 먹고, 레저를 즐기고, 사람들과 교류할 수 있다.
자신이 만들어낸 가치를 타인의 가치와 교환할 수 있다는 것은 사회에 참여하고 있음을 날마다 실감하는 기회가 된다. 사정이 있어 고령자 등이 스스로 쇼핑을 할 수 없게 되면, 살 활력이 상실되기 쉽다는 것을 듣는다. 교환에 참가하고 있는 것이, 사람이 사는 실감과 직결되는 것일 것이다. 교환은 말장난이 아니라 교환으로 이어지고 있다.
그러한 것을 생각하면서, 디지털 통화의 정책의 일단을 담당하는 사람으로서, 또 날마다 돈을 쓰고 있는 생활자로서, 새로운 시대의 새로운 돈의 디자인에 임해 가고 싶다.
하토가이 준이치로 씨 / 재무성 이재국 국고과 디지털 통화 기획관 2002년, 일본 은행에 입행. 2020~2024년 결제기구국 핀테크 그룹장. 2024~2025년 FinTech 부센터장, 디지털화폐검증그룹장. 2025년 7월부터 재무성에 파견되어 현직. 2025년 4월부터 도쿄 대학 대학원 경제학 연구과 CARF 초빙 연구원. 저서에 「Web3의 미해결 문제」(닛케이 BP), 「Web3·암호 자산 13명의 미래 예측」(아사히 신문 출판). 번역·감역에 「비트코인과 블록체인」(NTT 출판), 「마스터링·이더리움」, 「마스터링·라이트닝 네트워크」, 「마스터링·비트코인(제3판)」(이상, 오라일리·재팬) 등.
|인터뷰·글 : 마스다 타카유키 | 촬영 : 타다 케이스케
NADA NEWS 편집부
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