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様々なモノ、機械、人間の行動や自然現象は膨大な情報を生成しています。これらの情報を収集して可視化することができれば様々な問題が解決できます。見ることや聞くこと触ることができる情報はもちろんですが、それらができない情報もセンサーにより数値化され収集可能になります。
従来のように人間がパソコン類を使用して入力したデータ以外にモノに取り付けられたセンサーが人手を介さずにデーターを入力し、インターネット経由で利用されるものです。
モノのインターネット(Internet of Things : IoT)により、センサーと通信機能を持ったモノ達、例えば、ドアが「今、開いているよ。」猫が「今寝ているよ。」植物が「喉が渇いたよ。」等とつぶやき始めるのです。これらの情報をインターネットを介し様々な場所で活用することができます。
このパソコン類以外のモノをインターネットに接続することをモノのインターネット(Internet of Things : IoT)と呼んでいます。ちなみに、機械同士の通信をM2M(Machine to Machine)と言います。
"モノ"をインターネットにつなぐことにより。以下を実現します。
モノのインターネット(Internet of Things : IoT)では"モノ"に対し各種センサーを付けてその状態をインターネットを介しモニターしたり、インターネットを介し"モノ"をコントロールしたりすることにより安全で快適な生活を実現しようとしています。
"モノ"をインターネットに接続して計測データ、センサーデータ、制御データの通信をすることでモノのインターネット(Internet of Things : IoT)が実現されます。
猫ツイッター(猫用IoT首輪)
猫の行動(”モノ”)をインターネットにつなぐシステム
照明機器やエアコン、ヘルスケア機器やその他の家電をインターネットに接続したり、給湯器、風呂釜などの家電以外の機器の状態モニターやリモコン制御等をすることも可能です。更に工場内、ビル内、店舗内、病院内、学校内や屋外等あらゆる場所に設置された様々なセンサーの情報を取得することも可能です。
モノのインターネット(Internet of Things : IoT)は特殊な場所や限られた場所で使われる技術ではありません。離れた場所に状態を知りたいモノがある時や、離れた場所に状態を変えたいモノがある場合には全てが適用場所になります。
"モノ"とインターネットを物理的に接続する手段として有線と無線があります。モノのインターネット(Internet of Things : IoT)では無線による接続が便利な場合や、無線でなくては実現が困難な場合が多数あります。
無線にも様々な方式があります。現在もWiFi(無線LAN)やLTE、3G、WiMAXといった無線方式で様々な機器がインターネットに接続されており利便性を向上させています。
駅までの交通手段が様々あるようにインターネットへ接続するための通信手段も様々必要です。これらは料金が無料か有料か、速度が速いか遅いか、消費電力が大きいか小さいか、アクセスポイントが必要か不要か等、必要に応じて使い分けたり連携させたりします。
パソコン類は映像や音声等の大容量のデータを扱う必要があります。よって、データ伝送には高速の通信網(ブロードバンド)が必要です。WiFi(無線LAN)や携帯通信網を使用した3G、4G LTE等が無線通信インフラとしてすでに確立されています。しかし、高速の通信網(ブロードバンド)は大きな電力が必要なため電池で年単位の使用には向いていません。
一方、モノのインターネット(Internet of Things : IoT)により新たにネットに接続される機械やモノが扱うデータは一部を除き小さなデータがほとんどですので低速(ナローバンド)な通信で充分です。更に電源を持っていないモノに通信機能を持たせる場合は電池の交換が頻繁に必要だと非実用的ですので低消費電力な通信手段で接続することがIoTでは必要です。
インターネットは、IP(Internet Protocol)という標準規格で通信しています。通信にはIPパケットというデータ形式を使用します。様々な通信手段で使用されているデータ形式をIPパケットに変換することにより、インターネットに接続することができます。通信方式またはデータ形式を変換する装置をゲートウェイまたはアクセスポイントと呼びます。これらによりナローバンド無線をブロードバンド無線(WiFiや3G/LTE)に変換したり、イーサーネットに変換したりしてインターネットに接続し、モノのインターネット(Internet of Things : IoT)を実現します。
データ形式がIP(Internet Protocol)に変換された後は、ブロードバンド無線(WiFiや3G/LTE)を介して、場所を選ばずに遠隔地の携帯電話やパソコン等との通信も可能になります。
モノのインターネット(Internet of Things : IoT)の場合、接続される"モノ"の数が非常に多くなるため、同一のエリア内にある多数のノード接続に対応できる無線技術が必要です。多数の”モノ”が無線通信をするためには「ナローバンド(狭帯域)」の無線を使用し、使用帯域を小さくして輻輳を起きにくくする必要があります。
そして、"モノ"へ対してAC電源からの供給が容易でない場合がほとんどです。電池交換やバッテリの充電が頻繁に出来ない"モノ"もあります。よって、モノのインターネット(Internet of Things : IoT)を実現する場合、「低消費電力」でバッテリーやエナジーハーベスト(環境発電)電源で長期間駆動し続ける無線技術が必要です。
モノのインターネット(Internet of Things : IoT)では主に"モノ"にワイヤレスセンサー、例えば小型のコイン型電池を使用した「ワイヤレスタグ」を装着することによりネットワークに接続します。タグに搭載されたセンサーにより"モノ"の状態を知ることができます。
加速度センサー付 IoT無線タグ TWE-LITE-2525A(トワイライトニコニコ)
モノのインターネット(Internet of Things : IoT)の実現に適した無線方式として従来の無線方式(WiFi、Bluetooth)を補うためにIEEEで策定されたナローバンド(狭帯域)で低消費電力なIEEE802.15.4があります。
IEEE802.15.4はセンサーからの情報やコントロールのための制御信号を送受信するための無線規格で、低消費電力で動作し、ナローバンド(狭帯域)で端末に割り当て可能なIDも32ビット(約40億個)と十分で、ワイヤレスセンサーネットワークに適した無線方式です。強力な暗号化機能(AES-128)も装備しています。
モノのインターネット(Internet of Things : IoT)を実現するためには、インターネットを介して"モノ"をモニターしたりコントロールする必要があります。その際には接続されているそれぞれの個体を識別するIDが必要です。このIDを振る場合にローカルなアドレスを振る方法とグローバルなアドレスを振る方法があります。
インターネットの場合はIPアドレスと呼ばれる識別子が使用されています。IPv4(Internet Protocol Version 4)で割当可能なIPアドレスは32ビットで約40億個ですが、グローバルにアドレスを振った場合、インターネットに接続される"モノ"が増えてくるとアドレスは枯渇します。モノのインターネット(Internet of Things : IoT)に対応するためIPアドレスが128ビットのIPv6(Internet Protocol Version 6)を用いて割当可能なIPアドレスは約340澗という非常に大きな数で世の中にある全ての"モノ"にアドレスを割り当てることも可能です。
IEEE802.15.4ネットワークにIPv6のデータパケットを通す為に6LoWPAN(IPv6 over Low power Wireless Personal Area Networks)というIETFにより策定されている通信プロトコルがあります。6LoWPANはシックスロウパンと読みます。6LoWPANによりIEEE802.15.4を搭載した機器をIP(Internet Protocol)網に接続することができます。よって、6LoWPANによりIEEE802.15.4を搭載した機器をインターネットを経由して有線通信(イーサーネット)やWiFi、Bluetooth、3G等を搭載した機器と通信可能にし、モノのインターネット(Internet of Things : IoT)を実現します。
IPネットワークとIEEE802.15.4との間にゲートウェイ装置を配置してIEEE802.15.4のネットワークアドレスに変換します。これにより、IEEE802.15.4ネットワークに接続された機器がIPネットワークと通信可能になり、モノのインターネット(Internet of Things : IoT)を実現します。
ゲートウエイにより、IEEE802.15.4をイーサーネットやWiFi、3G携帯網等に接続し、インターネットを介して様々なセンサーや機器が通信できます。
スマートフォンやタブレットPC、または遠隔地のパソコンでIEEE802.15.4機器からの情報を受けたり、IEEE802.15.4機器の制御をしたりでき、モノのインターネット(Internet of Things : IoT)を実現します。
モノのインターネット(Internet of Things : IoT)は複数の通信方式が連携しながらインターネット網を通じて通信します。
IEEE802.15.4無線により接続された各種センサーや機器をインターネットに接続するためにはゲートウエイという装置を使用します。このゲートウエイによりIEEE802.15.4無線をWiFiや3G/LTEに変換したり、イーサーネットに変換したりしてインターネットに接続し、モノのインターネット(Internet of Things : IoT)を実現します。 IEEE802.15.4無線装置がインターネットへ接続状態になればスマートフォンやタブレットPC、パソコン等から監視や制御が行えます。
弊社はモノのインターネット(Internet of Things : IoT)のキーコンポーネントとなり、ワイヤレスセンサーネットワークの構築に最適な”モノ”をつなぐ無線マイコン TWE-LITE(トワイライト)をご提供しており、お客様のモノのインターネット(Internet of Things : IoT)関連機器の通信機能開発の簡素化と早期市場投入のお手伝いをいたします。
無線を使って各種センサーの情報を無線で収集するための装置や、各種リモコンを作成したいが、ハードルが高すぎるという方に無線機能を手軽にご使用いただくことを目的としています。TWE-LITE DIP(トワイライト・ディップ)を使用して手軽に無線機能を手に入れることができます。
ホビーや学習用途から各種試作や小ロット量産まで対応し幅広いユーザーにご使用いただけます。
”モノ”をつなぐ無線マイコン TWE-LITE(トワイライト)はモノのインターネット(Internet of Things : IoT)を構築する上での無線モジュールへの要件である、超小型、低消費電力、安定通信を満たすことができます。
超簡単!無線マイコン TWE-LITE DIPを使用すれば簡単に電子工作ができ、短時間で試作やデモを作成できます。学習用にも最適です。
IoT無線タグ TWE-LITE-2525A(トワイライトニコニコ)は早期にシステムを開発するための加速度センサー内蔵の小型無線タグです。
”モノ”をつなぐ無線マイコン TWE-LITE(トワイライト)のネットワークをインターネットへ容易に接続するためのUSBドングル MONOSTICK(モノスティック)もご利用できます。パソコンやタブレット、スマートフォンに簡単に接続できます。
モノのインターネット(Internet of Things : IoT)の無線通信手段としてお役立て下さい。
エナジーハーベスト(環境発電)電源管理モジュール
TWE-EH-SOLAR
超小型ソーラーパネルで電池不要の無線センサーや無線スイッチを実現できます。
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アンテナは忘れられがちですが無線通信にとってアンテナはとても重要です。アンテナの位置と向きが通信に大きく影響します。
通常のアンテナはお互いの向きを揃えないと感度が悪くなります。これは電波の波のゆれる向き(偏波)が異なってしまうためです。しかし、センサーネットワーク向けの用途ではセンサーの設置条件によってはアンテナの向きを揃えることが困難ですし、ウエアラブル端末のように移動している無線端末の場合はアンテナの方向は不定です。
この問題を解決するためにセンサーネットワーク向けの両偏波パッチアンテナを開発しました。様々なモノが無線機能を持つ「IoT/M2M時代」に適したアンテナです。両偏波パッチアンテナは相手側のアンテナの向きが垂直でも水平でも良好な感度で通信できるため、様々なモノとの通信や移動端末との通信に最適なアンテナです。
モノのインターネット(Internet of Things : IoT)に応用可能な各種センサー情報を無線でモニターしたり、通信品質測定を行うための開発ツール類もご用意しております。