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国家を超えた「クラウド帝国」の世界地図の現在、未来はどうなるのか?(前編)/ 2/3(火) / Forbes JAPAN
ヴィリ・レードンヴィルタ(ジョエル・キンメル=イラストレーション (C)MIKKO RASKINEN)
国家を超越した巨大プラットフォーム企業が台頭する世界をどう読み解くべきか。デジタル経済研究の第一人者であるヴィリ・レードンヴィルタが、経済と制度の視点から「クラウド帝国」の現在地と未来を語る。
——教授の近著『デジタルの皇帝たち』や最新研究は、デジタルプラットフォームが国家に匹敵する統治機能を担い始めているという問題意識を主題としている。そもそも「クラウド帝国」という概念を提唱するに至った背景は? それは従来の資本主義や国家主権の理解とどのように異なるか?また、ヤニス・バルファキスの「テクノ封建制」の議論と比較したとき、自身の立場をどのように位置づけているのか?
ヤニスとは、彼がまだ経済学の教授をしていた頃からの知り合いだ。私たちは大手テック企業が経済や社会に及ぼす影響力について論じているが、それぞれ視点が異なる。ヤニスの「テクノ封建制」は、テック企業が自社のプラットフォームに依存するすべての人々から超過利潤を搾取する構造に着目している。歴史的な社会秩序としての封建制は、相互の依存と義務に基づく階層的な関係によって成り立ち、人々それぞれの社会的な位置づけを規定する仕組みであった。
私の比喩はそれよりも後の時代、すなわち近世黎明期になぞらえたものだ。近世国家は単に富を収奪する存在ではなかった。司法制度の整備など、経済成長を可能にする制度へ投資することで、そもそも「収奪可能な富」が生まれる条件を整えていた。私はこの点に着目し、デジタルプラットフォームが契約の履行や詐欺の取り締まりを通じて、利用者間の水平的な関係を成立させる点を強調する。ヤニスが「搾取」に焦点を当てるのに対し、私は「成長を可能にする仕組み」に注目している。
もっとも、私の理論も搾取の側面を排除するものではない。近世国家は、現代の民主国家のように市民への説明責任を負っておらず、主権者は王権特権を用いて事業を没収したり、恣意的な課徴金を課したりすることができた。
こうした理論を構築した理由は、インターネット経済が、巨大組織を不要にし、市場が自律的に機能するようにするという当初の理想とは裏腹に、なぜ少数の企業によって支配されるに至ったのかを説明するためである。インターネットは「仲介者を排除する」技術であるはずだったが、結果として人類史上最大の仲介者を生み出した。
結局のところ、インターネット経済もこれまでの時代と同様に、成長のためには安全と秩序を提供する何らかの権威を必要としたということである。初期のアナーキーなインターネット経済は、参加者同士が互いを把握できるほど小規模であった時代にのみ機能していた。
「独占は本質的に一時的なもの」?
——教授のクラウド帝国に対する問題意識は、巨大テック企業の支配力を擁護する一部の経済学者の見解とは対照的である。たとえばタイラー・コーエンは、過去の事例を引きながら「独占は本質的に一時的なものだ」として、巨大テック企業による市場支配を擁護している。こうした議論はクラウド帝国の現実をとらえるうえでどの点に問題があると考えるか?
この議論にはいくつか問題がある。第一に、仮にコーエンの主張が正しく、独占が一時的なものであるとしても、自ら築いたビジネスから締め出されたAmazonの販売者や、収益の30%をAppleやGoogleに徴収されるアプリ開発者、貧困に苦しむギグワーカーたちにとって、それが何の救いになるのだろうか。独占企業が次々に交代していくとしても、その経済は依然として「独占経済」であり、競争市場とは言えない。独裁者が次々に交代するとしても、その社会が独裁体制であることに変わりはないのと同じである。
また、「一時的」とは一体どの程度の期間を指すのだろうかという問題もある。AppleとGoogleはモバイルアプリのエコシステムをほぼ20年にわたって支配してきた。現在活動しているアプリ開発者の多くは、そのキャリアのすべてをこの二社の寡占体制の下で過ごしている。それでもなお、この状況を「一時的な独占」と呼べるだろうか。
2008年以前は、各市場で主導的地位に立つテック企業が2、3年ごとに入れ替わっていた。しかし2008年以降、私たちの生活は特定の企業への依存を急速に深め、その地位を覆すことが極めて難しくなった。彼らは、将来の脅威をいち早く察知し、現在の支配力を使って未来そのものを取り込む術に長けている。AI分野を見ても、先頭に立っているのはGoogle DeepMind、Meta、Amazonと提携するAnthropic、Microsoftと提携するOpenAIであり、既存の巨大企業圏がそのまま次の技術潮流を支配している。
シャピロ&ヴァリアン『情報経済の鉄則』の見落とし
——ネットワーク経済はミクロ経済学で十分に説明可能だとするシャピロ&ヴァリアンの『情報経済の鉄則』における分析はどのような重要な要素を見落としているか?
『情報経済の鉄則』は名著であり、私自身も高く評価している。ネットワーク経済の理論は正しい。しかし、デジタル取引プラットフォーム間の競争を理解するうえで、ある重要な要素を見落としている。それが「制度」である。
ネットワーク経済学の観点では、プラットフォームは売り手と買い手といった利用者同士をマッチングすることで価値を生み出す。これにより正のネットワーク効果が生じ、規模が大きいプラットフォームほど、より多くの潜在的取引を可能にするため価値が高まる。プラットフォームの独占を防ぐための主要な政策提言は「相互運用性(interoperability)」を義務づけるというものだ。これは、新規参入者が既存プラットフォームのネットワークに接続できるようにすることで、さもなくば永続化しかねない規模の優位性を無効化するという考え方だ。
『デジタルの皇帝たち』では、この提言がどこで道を誤ったのかを示している。1990年代の時点で、主要なインターネットサービスはすでに相互運用的であった。たとえば当時の電子商取引市場は、数千の事業者が接続する分散型ネットワークとして存在していた。それでもこのモデルは崩壊した。その理由は、詐欺対策といった公共財的性格をもつ制度への投資がなされなかったからである。分散型ネットワークでは、全体の利益になるような制度的インフラに投資するインセンティブをもつ「中央的権威」が存在しない。そのため、市場は急速に詐欺とスパムに侵食された。
政府もまた、この役割を効率的に担うことはできない。なぜなら政府の管轄権は領土に基づくのに対し、デジタルプラットフォームはグローバルなものであり、取引は常に国境をまたぐからである。
したがって、デジタル経済が少数のプラットフォームに支配されるようになった理由は、ネットワーク効果や反競争的戦略だけではない。消費者や中小企業がプラットフォーム企業による支配を受け入れたのは、そうした企業が秩序と安全を提供したからだ。今や誰もがこの構造にロックインされ、プラットフォーム企業は強大な地位を利用して利益を得ている。もちろんこれは深刻な問題だが、すでに一度失敗し、スケールしなかったかつてのアナーキーな分散型インターネットへ回帰することは得策ではない。
米中の「クラウド帝国」が形成する二極構造
——現在、米中の「クラウド帝国」が形成する二極構造は、世界の地政学的分断と強く結びついているように見える。このデジタルな二極構造は、冷戦期のような過去の二極体制と比べて、どのような点で性質が異なるか? また、経済と安全保障を横断的にとらえる「地経学(geoeconomics)」という分析枠組みについて、どの程度問題意識や方法論を共有していると考えるか?
『デジタルの皇帝たち』の終章では、支配的なプラットフォームが国家からの相対的独立性を失い、自国政府の地政学的道具となる危険性について簡潔に論じた。
現在の研究では、この問題をさらに掘り下げ、分析対象をデジタルプラットフォームにとどめず、クラウド・データセンターや海底光ファイバーケーブルといった、デジタル経済を物理的に支えるインフラの水準にまで広げている。これらの物理インフラは、プラットフォームと垂直統合され、米中のごく少数の巨大テック企業によって所有・支配されつつある。そして、ルールに基づく国際秩序は明らかにほころびを見せつつあり、とりわけ自らを「大国」と認識する国家は、経済的・技術的な相互依存関係を、安全保障や外交目的のために利用しようとする動きを強めている。
このような国家の実践は、エドワード・ルトワックが1990年代に「商業の文法における紛争の論理」として定義した意味での「地経学(geoeconomics)」と呼ぶことができる。
実際、学術界でも地経学は、国際貿易と安全保障の交差領域を指す分析枠組みとして定着しつつある。私自身も、自分の研究グループの一部の研究を指す際にこの用語を用いている。ただし、多くの地経学研究が国家を主たる行為主体とみなすのに対し、私たちは巨大テック企業もまた、国際政治のアクターになり得る存在だと考えている。
また、リアリズム的アプローチがしばしば国家を「安全保障や権力を最大化しようとする単一の意思主体」と仮定するのに対し、私たちは政治経済学的な視点から、国家の政策が国内の多様な利害集団の力学によって形成されている点にも注目している。
中国と欧米の関係は「デカップリングと依存」が併存する矛盾した様相
——『デジタルの皇帝たち』では主に欧米のエコシステムが扱われているが、中国もまた決定的な役割を果たしている。中国のデジタル経済は活発である一方、国家統制が強いとされるが、その実態を過大評価すべきではないという見方もある。さらに、ファーウェイの排除とTikTokの浸透に象徴されるように、中国と欧米の関係は「デカップリングと依存」が併存する矛盾した様相を呈している。この状況をどのように理解すべきなのか?
最近、リジー・リウによる『中国Eコマースの政治経済学(仮)(原題:From Click to Boom: The Political Economy of E-Commerce in China)』という非常に優れた本が刊行された。内容としては、いわば中国版の『デジタルの皇帝たち』といえるものであり、オリジナリティを否定する意図はまったくないが、私の著書と驚くほど多くの共通点を見出せる。
リウは、淘宝(タオバオ)などのプラットフォームが、中国国内の制度的な空白を埋める形で登場し、省をまたぐ取引において契約を執行し、財産権を保護するという機能を担ったことを示している。これは、米国のプラットフォームが欧米諸国間の取引を可能にした過程と本質的に同じ構造である。この二冊を併せて読むことで、今日の支配的プラットフォームがいかにして成立したのかについて、かなり包括的な理解が得られるのではないだろうか。
デカップリングと依存が併存する現状について言えば、近年、とりわけ米中間では、複雑で、ときに相互に矛盾しているように見える通商・安全保障政策が相次いでいる。半導体輸出規制、レアアース、TikTokをめぐる対応など、政策は短期間で揺れ動いてきた。
ネオリアリズム的な地経学の観点からは、こうした混乱は一種の「学習過程」と解釈できるかもしれない。すなわち、最近になって安全保障を強く意識し始めた国家が、経済的な鎖を揺さぶりながら、何がどこに結びついているのか、相手がどう反応するのか、どこまで行動の余地があるのかを探っている段階だ。
しかし、政治経済学的な分析も不可欠である。米中の「テック戦争」は、少なくとも一部において、米国テック産業自身の利益によって煽られてきた。マーク・ザッカーバーグは、Facebookを分割すれば中国のプラットフォームに対して米国が脆弱(ぜいじゃく)になると議会で主張した。エリック・シュミットが率いたAI国家安全保障委員会も、規制よりも資金投入を急がなければ中国に敗れると結論づけた。ピーター・ティールのパランティアに至っては、安全保障需要そのものを前提にビジネスが成り立っている。
同様に、中国側のテック産業にも、米中間緊張が高まることで利益を得る主体が存在する。ファーウェイは欧米市場から締め出されたことで、それまで以上に政府との癒着を強めざるを得なくなった。この企業の特異な歩みについては、エヴァ・ドウの『ハウス・オブ・ファーウェイ(仮)(原題:House of Huawei)』が必読の一冊だ。また、リウの著作でも、プラットフォーム企業が政府の政策実現に不可欠なインフラとして中国政治のなかで一定の影響力をもつことが示されている。
同時に、安全保障上のリスクを承知のうえで、関係を強めることにより利益を得たいと考える企業や利害関係者が米中双方に数多く存在する。こうした多様な利害の相互作用こそが、とりわけテック分野において、一貫した国家戦略ではなく、複雑で矛盾した政策が現れる理由を説明している。
なお、私はTikTokを欧米にとって「不可欠なインフラ」とまでは見ていない。MetaのInstagramは主要機能を模倣し、規模・成長率の両面でTikTokを上回っている。かつて模倣される側だった欧米が、いまや模倣する側に回っているという点は、なんとも皮肉だ。
クラウド帝国の勢力圏を左右する決定的要因は、経済か? 安全保障要因か?
——最新の研究では、第三国が米国・中国いずれのネットワーク・ハブに結びつくかは、貿易などの経済要因と、同盟・対立といった安全保障要因の双方によって規定されることが示されている。今後10年を見据えたとき、クラウド帝国の勢力圏を左右する決定的要因は、引き続き経済なのか? それとも、米中対立の激化によって、安全保障要因がより支配的になると考えているか?
安全保障や地政学的要因がテクノロジーインフラに対して及ぼす影響は、今後さらに強まっていく。残念ながら、テクノロジー分野における「開かれた国際経済秩序」はすでに過去のものとなりつつあるように思われる。ヨーロッパでは「デジタル主権」を求める圧力が急速に高まっており、同時に米国政府も、他国のテクノロジー政策に対する介入を一段と強めている。
東南アジア諸国の例は、その変化をよく示している。マレーシアやインドネシアは、伝統的に非同盟的な外交姿勢をとってきた。特にマレーシアは、データセンター拠点として成長する過程で、米中双方からのテック投資を呼び込み、戦略的ヘッジングを図ってきた。しかし、最近締結された米国との貿易協定では、米国の輸出規制政策に従うことが求められており、これは中国のテック・サプライチェーンを脅かしかねない。
一方で、中国政府は技術輸出や海外でのインフラ整備への補助を引き続き拡大している。最近ではアリババ・クラウドがフィリピンにふたつ目となる大規模データセンターを建設すると発表した。
正直なところ、東南アジア諸国が今後も戦略的ヘッジングを維持できるのかについて、私自身確信が持てなくなっている。この点については現在進行形で研究を進めている。
——従来の「相互依存の武器化」論は、大国が一方的にネットワークを戦略的に利用する構図を前提としてきた。しかし教授の研究は、第三国もまた能動的な戦略選択を行っている点を強調している。日本やインドのような中堅国は、将来的にクラウド帝国の勢力圏に受動的に組み込まれる存在なのか?それとも、新たなデジタル秩序の形成に主体的な役割を果たすのか?
まずもって認めなければならないのは、投資規模、技術革新力、国内市場の大きさという点で、米中という二つのテクノロジー超大国と、それ以外の国々との間には非常に大きな隔たりが存在するという事実である。それでもなお、中堅国に一定の行動余地を与える要因が二つある。第一に、現在の世界が「単一覇権」ではなく「二大強国」の時代である点だ。
冷戦期には、インドのような国がこの状況を巧みに利用し、自国の立場を有利に運ぶことができた。ただし、近年のマレーシアの例が示すように、規模の小さい国ほどこのような戦略的ヘッジングは難しくなりつつある。
第二に、冷戦期にはほとんど見られなかった要素として、テック企業そのものが、自国政府とは必ずしも一致しない独自の戦略的利害をもち、一定の主体性をもって行動している点がある。たとえばパランティア・テクノロジーズのように、国家安全保障と密接に連携する「ナショナルチャンピオン」を志向する企業もあれば、Appleのように自国政府とは一定の距離を保ち、できるだけ多くの市場へのアクセスを維持しようとする「グローバル志向」の企業も存在する。このため、中堅国はテクノロジー超大国の政府と常に足並みを揃えられなくとも、個々のクラウド帝国企業とは直接的な理解や合意を築く余地をなお保持していると言える。
欧州や日本が「デジタル主権」を本格的に確立できる可能性は?
——EUのGaia-Xや日本のデジタル庁など、米中依存からの脱却を目指す試みは各国で進められている。欧州や日本が「デジタル主権」を本格的に確立できる可能性はあるか?
それとも「依存しつつ規制する」という戦略が今後も現実的な選択肢であり続けるのだろうか?
欧州や日本が、米国や中国と同じモデルを再現するのはきわめて難しい。Meta、Amazon、Google、Microsoftの四社は、AIとデータセンターに年間3000億ドル以上を投じている。一方、EUのInvestAI構想は、数年かけて2000億ユーロを動員する計画だが、資金は27の加盟国と数百の企業に分散しており、規模で太刀打ちできない。日本は欧州ほど分散の問題を抱えてはいないが、それでもビッグテックとの正面からの投資競争で勝つのは困難だろう。
「依存しつつ規制する」戦略にも限界が見え始めている。巨大テック企業に規制を受け入れさせるには、十分な市場規模が必要不可欠となるからだ。Metaはオーストラリアやカナダに対し、規制を受け入れるくらいならサービスを提供しないという脅しともとれる駆け引きをしている。OpenAIも、米国で提供しているAIエージェントサービスについて、規制の変更がない限り欧州では導入しない方針を示している。経済規模が相対的に低下するほど、依存しつつ規制する国家モデルは成立しにくくなる。さらに今年に入ってから、ホワイトハウスは「米国企業を不当に標的にしている」として他国に規制緩和を強く求める姿勢を強めている。
そこで私が提案しているのは、「弱点を埋める産業政策」から「強みを伸ばす産業政策」への転換である。この提言は欧州に向けて提案したものだが、日本ではいっそう上手く働く可能性がある。現在の欧州は、半導体や生成AI、デジタルプラットフォームなど、他国がすでに先行している分野で、少しでも自分達の弱点を埋めるために投資を行っている。発想としては、こうした分野でグローバルリーダーにはなれずとも、せめて外国への依存度を下げようというものだ。しかしそこには問題がある。たとえその戦略が成功したとしても、結局は「追随者」でしかなく、決してリーダーにはなれない。一歩遅れてついていく立場から抜け出せない。
自らの弱点を埋める投資ではなく、むしろ、自らの強みを伸ばす投資へ
そのため、自らの弱点を埋める投資ではなく、むしろ、自らの強みを伸ばす投資へと転換すべきだと私は考えている。欧州は、ASMLの露光装置、ノキアとエリクソンによる5Gや6Gのネットワーク技術、SAPの企業管理ソフトウェアなど、世界のサプライチェーンのなかで戦略的な地位を占める技術を有しており、これらの分野においてはグローバルリーダーである。ところが欧州の政策当局自身が、こうした戦略資産の存在を十分に把握していない。
ホワイトハウスがASMLに対し中国への商品販売停止を求めるまで、ASMLの名前など誰も聞いたことがなかった。ワシントンも北京も欧州の戦略資産リストを作っているが、肝心の欧州政策当局がそうしたリストを持っていない。私自身、世界の砕氷船の九割がフィンランドで設計されていることをトランプ大統領がそれを「買いたい」と言い出すまで知らなかった。
必要な政策としては、すでに欧州が世界で優位に立っている分野に投資し、その優位性を守り、強化し、「交渉カード」として活用すべきだ。現実の国際政治・通商交渉はすでにそのような段階に入っている。貿易相手国に対しては「お互いが相互依存の関係にある」という事実を突きつけるべだ。欧州のスマートフォンユーザーが米国のAppleやGoogleに依存している一方で、米国陸軍のロジスティックスはドイツのSAPに依存しているような状況が現実にある。冷戦期の核抑止を想起させるが、これはいわば「相互確証依存(mutually assured interdependence)」の戦略だ。
もっとも、27の主権国家から成るEUでこのような戦略的調整を実行するのは極めて困難だ。各国は、自国に保護すべき戦略資産があるかどうかに関係なく〔産業政策の〕補助金の配分を求め、自国の誇るテック企業がほかの加盟国のために「武器化」されることを望まないだろう。私はこの「強みを伸ばすテクノロジー戦略」は、むしろ日本にこそ適しているのではないかと考えている。日本の政治システムは〔欧州と異なり単一の主権国家であるため〕、理論上は集合行為問題を克服し、戦略的調整を行う力が欧州よりも高いと考えられる
からだ。
Vili Lehdonvirta◎経済社会学者。オックスフォード大学教授。ソフトウェア開発者を経てトゥルク大学で博士号を取得。デジタル経済を中心に研究し、デジタル労働市場の分析でとくに高い評価を受けるほか、欧州委員会の専門家グループでも活動した。2024年よりアールト大学教授も兼任。
経済学101
https://news.yahoo.co.jp/articles/b52d259bdbd84a471fd95023b82f96c6c564c0e4?page=1
국가를 초월한 ‘클라우드 제국’의 세계 지도는 현재와 미래에 어떻게 될 것인가? (전편) / 2월 3일(화) / Forbes JAPAN
비리 레드온빌타(조엘 킨멜=일러스트레이션 (C) MIKKO RASKINEN)
국가를 초월한 거대 플랫폼 기업이 부상하는 세계를 어떻게 해석해야 할가. 디지털 경제 연구의 권위자인 빌 레드온빌타가 경제와 제도의 관점에서 ‘클라우드 제국’의 현재와 미래를 이야기한다.
——교수의 최신 저서 『디지털의 황제들』과 최신 연구는 디지털 플랫폼이 국가에 버금가는 통치 기능을 맡기 시작하고 있다는 문제 의식을 주제로 하고 있다. 근본적으로 '클라우드 제국'이라는 개념을 제안하게 된 배경은 무엇인가? 그것이 기존의 자본주의와 국가 주권에 대한 이해와 어떻게 다른가? 또한, 야니스 바르파키스의 ‘테크노 봉건제’ 논의와 비교했을 때, 그는 자신의 입장을 어떻게 설정하고 있는가?
야니스와는 그가 아직 경제학 교수였을 때부터 알던 사이이다. 우리는 대형 기술 기업이 경제와 사회에 미치는 영향력을 논의하고 있지만, 시각은 각각 다르다. 야니스의 ‘테크노 봉건제’는 테크 기업이 자사 플랫폼에 의존하는 모든 사람들로부터 초과 이윤을 착취하는 구조에 주목하고 있다. 역사적 사회 질서로서의 봉건제는 상호 의존과 의무에 기반한 계층적 관계에 의해 성립되었으며, 사람 각각의 사회적 위치를 규정하는 제도였다.
내 비유는 그보다 뒤 시대, 즉 근세 초기 시기를 비유한 것이다. 근세 국가가 단순히 부를 착취하는 존재는 아니었다. 사법 제도 정비 등 경제 성장을 가능하게 하는 제도에 투자함으로써, 근본적으로 ‘수탈 가능한 부’가 생겨나는 조건을 마련하고 있었다. 나는 이 점에 주목하여, 디지털 플랫폼이 계약 이행과 사기 단속을 통해 이용자 간의 수평적 관계를 형성한다는 점을 강조한다. 야니스가 ‘착취’에 초점을 맞추는 반면, 나는 ‘성장을 가능하게 하는 메커니즘’에 주목하고 있다.
그렇지만 내 이론도 착취적인 측면을 배제하는 것은 아니야. 근세 국가들은 현대의 민주 국가처럼 시민에게 설명할 책임을 지지 않았으며, 주권자는 왕권 특권을 이용해 사업을 몰수하거나 임의적인 과징금을 부과할 수 있었다.
이러한 이론을 구축한 이유는, 인터넷 경제가 거대한 조직을 필요 없게 하고 시장이 자율적으로 기능하도록 하겠다는 초기 이상과는 달리, 왜 소수의 기업에 의해 지배되게 되었는지를 설명하기 위함이다. 인터넷은 ‘중개자를 배제하는’ 기술이어야 했지만, 결과적으로 인류 역사상 가장 큰 중개자를 만들어냈다.
결국 인터넷 경제도 이전 시대와 마찬가지로 성장하기 위해서는 안전과 질서를 제공하는 일종의 권위가 필요했다는 것이다. 초기의 무정부적 인터넷 경제는, 참가자들 간에 서로를 파악할 수 있을 정도로 소규모였던 시기에만 작동했다.
◇ ‘독점은 본질적으로 일시적인 것’인가?
——교수가 클라우드 제국에 대해 갖는 문제 의식은 거대 기술 기업의 지배력을 옹호하는 일부 경제학자들의 견해와는 대조적이다. 예를 들어 타일러 코언은 과거 사례를 인용하며 “독점은 본질적으로 일시적인 것”이라고 주장하고, 거대 기술 기업들의 시장 장악을 옹호하고 있다. 이러한 논의가 클라우드 제국의 현실을 파악하는 데 어떤 점에서 문제라고 생각하는가?
이 논의에는 몇 가지 문제가 있다. 우선, 코언의 주장이 옳고 독점이 일시적이라고 하더라도, 스스로 만든 비즈니스에서 배제된 아마존 판매자와 수익의 30%를 애플·구글에 떠맡긴 앱 개발자, 그리고 빈곤에 시달리는 기업가들에게 그것이 어떤 위안이 될 수 있을까. 독점 기업이 차례로 교체되더라도, 그 경제는 여전히 ‘독점 경제’이며 경쟁 시장이라고 할 수 없다. 독재자가 차례로 교체되더라도, 그 사회가 독재 체제라는 사실은 변하지 않는 것과 같다.
또한, ‘일시적’이 정확히 어느 정도 기간을 의미하는지에 대한 문제도 있다. Apple과 Google은 모바일 앱 생태계를 거의 20년 동안 장악해 왔다. 현재 활동 중인 앱 개발자 대부분은 이 두 회사의 독점 체제 아래에서 경력을 모두 살아왔다. 그럼에도 불구하고, 이 상황을 ‘일시적인 독점’이라고 부를 수 있을까.
2008년 이전에는 각 시장에서 주도적인 위치에 있는 기술 기업들이 2~3년마다 교체되었다. 하지만 2008년 이후, 우리의 생활은 특정 기업에 대한 의존을 급속히 심화시켜 그 지위를 뒤집기가 매우 어려워졌다. 그들은 미래의 위협을 빠르게 포착하고, 현재의 지배력을 이용해 미래 자체를 장악하는 기술에 능숙하다. AI 분야를 살펴보면, 선두에 서 있는 것은 Google DeepMind와 Meta, Amazon과 제휴한 Anthropic, Microsoft와 제휴한 OpenAI이며, 기존의 거대 기업권이 그대로 다음 기술 흐름을 장악하고 있다.
◇ 샤피로 & 바리안 『정보경제의 철칙』을 놓친 점
—— 네트워크 경제는 미시경제학으로 충분히 설명 가능하다고 보는 샤피로와 바리안의 『정보경제의 철칙』에서 분석이 어떤 중요한 요소를 놓치고 있는가?
『정보경제의 철칙』은 명저이며, 나 역시 높이 평가하고 있다. 네트워크 경제 이론은 옳다. 하지만 디지털 거래 플랫폼 간 경쟁을 이해하는 데 있어 중요한 요소를 놓치고 있다. 그것이 바로 ‘제도’이다.
네트워크 경제학 관점에서 플랫폼은 판매자와 구매자 같은 이용자 간 매칭을 통해 가치를 창출한다. 이로 인해 양의 네트워크 효과가 발생하고, 규모가 큰 플랫폼일수록 더 많은 잠재 거래를 가능하게 하여 가치가 상승한다. 플랫폼 독점을 방지하기 위한 주요 정책 제안은 ‘상호 운용성(interoperability)’을 의무화하는 것이다. 이는 신규 진입자가 기존 플랫폼 네트워크에 연결할 수 있게 함으로써, 그렇지 않으면 영구화될 위험이 있는 규모의 우위를 무효화한다는 생각이다.
『디지털의 황제들』에서는 이 제안이 어디서 길을 잘못 들었는지를 보여준다. 1990년대 시점에서 주요 인터넷 서비스는 이미 상호 운용 상태였다. 예를 들어 당시 전자상거래 시장은 수천 개의 사업자가 연결된 분산형 네트워크 형태로 존재했다. 그럼에도 이 모델은 붕괴했다. 그 이유는 사기 대책과 같은 공공재적 성격을 가진 제도에 대한 투자가 이루어지지 않았기 때문이다. 분산형 네트워크에서는 전체 이익이 되는 제도적 인프라에 투자할 인센티브를 가진 ‘중앙적 권위’가 존재하지 않는다. 그 결과 시장은 사기와 스팸에 급속히 잠식되었다.
정부 역시 이 역할을 효율적으로 수행할 수 없다. 그 이유는 정부의 관할권은 영토에 기반한 반면, 디지털 플랫폼은 전 세계적인 것이며 거래가 항상 국경을 넘기 때문이다.
따라서 디지털 경제가 소수의 플랫폼에 의해 지배되게 된 이유는 네트워크 효과나 반경쟁적 전략만이 아니다. 소비자와 중소기업이 플랫폼 기업의 지배를 받아들인 것은, 그런 기업들이 질서와 안전을 제공했기 때문이다. 이제는 누구나 이 구조에 락인되어 플랫폼 기업은 강력한 지위를 이용해 이익을 얻고 있다. 물론 이것은 심각한 문제이지만, 이미 한 번 실패하고 규모를 확장하지 못한 과거의 무정부적 분산형 인터넷으로 돌아가는 것은 현명하지 않다.
◇ 미중의 ‘클라우드 제국’이 형성하는 양극 구조
—— 현재, 미중의 ‘클라우드 제국’이 형성하는 양극 구조는 세계의 지정학적 분열과 강하게 연결되어 있는 것으로 보인다. 이 디지털 양극 구조는 냉전 시기와 같은 과거의 양극 체제와 비교했을 때 어떤 점에서 성질이 다른가? 또한, 경제와 안보를 횡단적으로 파악하는 ‘지경제학(geoeconomics)’이라는 분석 틀에 대해 어느 정도 문제 의식과 방법론을 공유하고 있다고 생각하는가?
『디지털의 황제들』의 마지막 장에서는, 지배적인 플랫폼이 국가로부터의 상대적 독립성을 잃고, 자국 정부의 지정학적 도구가 될 위험성에 대해 간결히 논의했다.
현재 연구에서는 이 문제를 더욱 깊이 파고들어, 분석 대상을 디지털 플랫폼에만 국한하지 않고 클라우드 데이터센터나 해저 광섬유 케이블 등 디지털 경제를 물리적으로 지탱하는 인프라 수준까지 확대하고 있다. 이러한 물리 인프라는 플랫폼과 수직적으로 통합되어, 미국과 중국의 극소수 거대 기술 기업에 의해 소유·지배되고 있다. 그리고 규칙에 기반한 국제 질서는 명백히 균열을 보이고 있으며, 특히 스스로를 ‘대국’이라고 인식하는 국가들은 경제·기술 상호 의존 관계를 안보와 외교 목적에 활용하려는 움직임을 강화하고 있다.
이러한 국가 실천은 에드워드 루트워크가 1990년대에 ‘상업 문법에서의 분쟁 논리’로 정의한 의미의 ‘지경제학(geoeconomics)’이라고 부를 수 있다.
실제로 학계에서도 지경학은 국제 무역과 안보가 교차하는 영역을 가리키는 분석 틀로 자리 잡아가고 있다. 나 역시 내 연구 그룹의 일부 연구를 지칭할 때 이 용어를 사용하고 있다. 다만, 많은 지경학 연구가 국가를 주된 행위 주체로 보는 반면, 우리는 거대 기술 기업도 국제 정치의 주체가 될 수 있는 존재라고 생각한다.
또한, 리얼리즘적 접근이 종종 국가를 ‘안보와 권력을 극대화하려는 단일 의사 주체’라고 가정하는 반면, 우리는 정치경제학적 관점에서 국가 정책이 국내의 다양한 이해관계 집단의 역학에 의해 형성된다는 점에도 주목하고 있다.
◇ 중국과 서구·미국의 관계는 ‘디커플링과 의존’이 공존하는 모순된 양상
——『디지털의 황제들』에서는 주로 서구의 생태계가 다루어지고 있지만, 중국도 역시 결정적인 역할을 하고 있다. 중국의 디지털 경제는 활발한 반면, 국가 통제가 강하다고 여겨지지만, 그 실태를 과대평가해서는 안 된다는 시각도 있다. 게다가 화웨이의 배제와 틱톡의 확산이 상징하듯, 중국과 서구·미국의 관계는 ‘디커플링과 의존’이 공존하는 모순된 양상을 보이고 있다. 이 상황을 어떻게 이해해야 하는가?
최근 리지 리우가 쓴 『중국 전자상거래의 정치경제학(가제)(원제: From Click to Boom: The Political Economy of E-Commerce in China)』라는 매우 훌륭한 책이 출간되었다. 내용은 이른바 중국판 ‘디지털의 황제들’이라고 할 수 있으며, 독창성을 부정하려는 의도는 전혀 없지만, 내 저서와 놀라울 정도로 많은 공통점을 발견할 수 있다.
리우는 타오바오 등 플랫폼이 중국 내 제도적 공백을 메우는 형태로 등장해, 부처 간 거래에서 계약을 실행하고 재산권을 보호하는 기능을 수행하고 있음을 보여준다. 이는 미국 플랫폼이 서구 국가들 간 거래를 가능하게 만든 과정과 본질적으로 동일한 구조를 가지고 있다. 이 두 권을 함께 읽으면 오늘날 지배적 플랫폼이 어떻게 형성되었는지에 대해 꽤 포괄적인 이해를 얻을 수 있지 않을까.
디커플링과 의존이 공존하는 현황을 말하자면, 최근 특히 미국과 중국 사이에서는 복잡하고 때로는 서로 모순되는 듯 보이는 통상·안보 정책이 연이어 나타나고 있다. 반도체 수출 규제, 희토류, TikTok 관련 대응 등 정책이 짧은 기간에 걸쳐 흔들려 왔다.
네오리얼리즘적인 지경학 관점에서는 이러한 혼란을 일종의 ‘학습 과정’으로 해석할 수도 있다. 즉, 최근에 안보를 강하게 의식하기 시작한 국가가 경제적 사슬을 흔들면서, 무엇이 어디와 연결되는지, 상대가 어떻게 반응하는지, 행동의 여지가 어디까지 있는지를 탐색하고 있는 단계다.
하지만 정치·경제학적 분석도 필수적이다. 미중의 ‘테크 전쟁’은 최소한 일부에서는 미국 테크 산업 자체의 이익에 의해 부추겨져 왔다. 마크 저커버그는 페이스북을 분할하면 중국의 플랫폼에 대해 미국이 취약해진다고 의회에서 주장했다. 에릭 슈미트가 이끄는 AI 국가안보위원회도 규제보다 자금 투입을 서두르지 않으면 중국에 패배한다는 결론을 내렸다. 피터 틸의 패런티어에 이르러서는 안보 수요 자체를 전제로 비즈니스가 성립하고 있다.
마찬가지로, 중국 측 기술 산업에도 미중 간 긴장이 고조되면서 이익을 얻는 주체가 존재한다. 화웨이는 유럽·미국 시장에서 배제되면서, 그전보다 정부와의 결탁을 더욱 강화할 수밖에 없었다. 이 기업의 독특한 발자취에 대해서는 에바 도우의 『하우스 오브 화웨이(가제)(원제: House of Huawei)』가 반드시 읽어야 할 한 권이다. 또한 리우의 저서에서도, 플랫폼 기업이 정부 정책 실현에 필수적인 인프라로서 중국 정치에서 일정한 영향력을 가지고 있음을 보여준다.
동시에, 안보상의 위험을 인지한 채 관계를 강화해 이익을 얻고자 하는 기업과 이해관계자가 미중 양측에 다수 존재한다. 이러한 다양한 이해관계의 상호작용이 바로 테크 분야에서 일관된 국가 전략이 아니라 복잡하고 모순된 정책이 나타나는 이유임을 설명한다.
참고로 나는 TikTok을 서구에 ‘필수 인프라’라고까지는 보지 않는다. Meta의 Instagram은 주요 기능을 모방하고, 규모와 성장률 양면에서 TikTok을 앞서고 있다. 한때 모방당하던 서구가 이제는 모방하는 쪽으로 돌아섰다는 점은 정말 아이러니하다.
◇ 클라우드 제국의 세력권을 좌우하는 결정적 요인은 경제인가? 안보 요인인가?
——최신 연구에 따르면, 제3국이 미국·중국 중 어느 네트워크 허브와 연결될지는 무역 등 경제적 요인과 동맹·대립과 같은 안보 요인 양쪽에 의해 결정된다는 것이 밝혀졌다. 앞으로 10년을 내다볼 때, 클라우드 제국의 세력권을 좌우하는 결정적 요인은 계속해서 경제인가? 아니면, 미중 대립이 격화됨에 따라 안보 요인이 더 지배적으로 될 것이라고 생각하는가?
안보와 지정학적 요인이 기술 인프라에 미치는 영향은 앞으로 더욱 강해질 것이다. 안타깝게도 기술 분야에서의 ‘열린 국제 경제 질서’는 이미 과거의 것이 되어가고 있는 듯하다. 유럽에서는 ‘디지털 주권’을 요구하는 압력이 급속히 커지고 있으며, 동시에 미국 정부도 다른 국가들의 기술 정책에 대한 개입을 한층 강화하고 있다.
동남아시아 국가들의 사례는 그 변화를 잘 보여준다. 말레이시아와 인도네시아는 전통적으로 비동맹적인 외교 자세를 유지해 왔다. 특히 말레이시아는 데이터센터 거점으로 성장하는 과정에서 미국과 중국 양측의 기술 투자를 유치하고, 전략적 헤징을 추진해 왔다. 하지만 최근 체결된 미국과의 무역협정에서는 미국의 수출 규제 정책을 따르도록 요구하고 있어, 이는 중국의 기술 공급망을 위협할 가능성이 있다.
한편, 중국 정부는 기술 수출 및 해외 인프라 구축에 대한 지원을 계속 확대하고 있다. 최근 알리바바 클라우드가 필리핀에 두 번째 대규모 데이터센터를 건설한다는 발표를 했다.
솔직히 말해서, 동남아시아 국가들이 앞으로도 전략적 헤징을 유지할 수 있을지에 대해 나 자신도 확신이 서지 않는다. 이 부분에 대해서는 현재 진행형으로 연구를 진행하고 있다.
—— 기존의 ‘상호 의존 무기화’ 논리는 대국이 일방적으로 네트워크를 전략적으로 이용하는 구도를 전제로 해 왔다. 그러나 교수의 연구는 제3국 역시 능동적인 전략 선택을 하고 있다는 점을 강조하고 있다. 일본이나 인도와 같은 중견국은 앞으로 클라우드 제국의 세력권에 수동적으로 편입될 존재인가? 아니면 새로운 디지털 질서 형성에 주도적인 역할을 할 것인가?
우선 인정해야 할 점은 투자 규모, 기술 혁신력, 국내 시장 규모이며, 미국·중국이라는 두 초대형 기술 강국과 그 외 국가들 사이에 매우 큰 격차가 존재한다는 사실이다. 그럼에도 불구하고, 중견국가에 일정한 행동 여지를 주는 요인이 두 가지 있다. 첫째, 현재 세계가 ‘단일 패권’이 아니라 ‘두 대강국’ 시대라는 점이다.
냉전 시기에는 인도와 같은 국가가 이 상황을 교묘히 이용해 자국의 입지를 유리하게 만들 수 있었다. 다만, 최근 말레이시아 사례가 보여주듯 규모가 작은 국가일수록 이러한 전략적 헤징이 점점 어려워지고 있다.
둘째, 냉전 시기에 거의 나타나지 않았던 요소는 기술 기업 자체가 자국 정부와 반드시 일치하지 않는 독자적인 전략적 이해관계를 가지고, 일정한 주체성을 가지고 행동한다는 점이다. 예를 들어 파란티어 테크놀로지스처럼 국가 안보와 긴밀히 연계하는 ‘내셔널 챔피언’을 지향하는 기업도 있고, 애플처럼 자국 정부와 일정 거리를 유지하며 가능한 한 많은 시장에 접근하려는 ‘글로벌 지향’ 기업도 존재한다. 따라서 중견국은 기술 초강대국 정부와 항상 보조를 맞출 수 없더라도, 개별 클라우드 제국 기업과는 직접적인 이해와 합의를 구축할 여지를 여전히 가지고 있다고 볼 수 있다.
◇ 유럽과 일본이 ‘디지털 주권’을 본격적으로 확립할 가능성은?
——EU의 Gaia‑X와 일본 디지털청 등, 미중 의존에서 탈피하려는 시도가 각국에서 진행되고 있다. 유럽과 일본이 ‘디지털 주권’을 본격적으로 확립할 가능성이 있는가?
아니면 '의존하면서 규제한다'는 전략이 앞으로도 현실적인 선택지로 남을 것인가?
유럽과 일본이 미국이나 중국과 같은 모델을 재현하는 것은 매우 어렵다. Meta, Amazon, Google, Microsoft 네 회사는 AI와 데이터센터에 연간 3,000억 달러 이상을 투자하고 있다. 한편, EU의 InvestAI 구상은 수년에 걸쳐 2,000억 유로를 동원할 계획이지만, 자금이 27개 회원국과 수백 개 기업에 분산돼 있어 규모 면에서 경쟁하기 어렵다. 일본은 유럽만큼 분산 문제를 안고 있지는 않지만, 그래도 빅테크와의 정면 투자 경쟁에서 승리하기는 어려울 것이다.
‘의존하면서 규제한다’는 전략에도 한계가 보이기 시작했다. 거대 기술 기업이 규제를 받아들이게 하려면 충분한 시장 규모가 필수적이기 때문이다. Meta는 호주와 캐나다에 대해 규제를 받아들일 정도라면 서비스를 제공하지 않겠다는 협박으로도 해석될 수 있는 협상을 벌이고 있다. OpenAI도 미국에서 제공하고 있는 AI 에이전트 서비스에 대해, 규제가 변경되지 않는 한 유럽에서는 도입하지 않겠다는 방침을 밝히고 있다. 경제 규모가 상대적으로 감소할수록, 의존하면서 규제하는 국가 모델은 성립하기 어려워진다. 게다가 올해 들어 백악관은 ‘미국 기업을 부당하게 표적으로 삼고 있다’며 다른 국가에 규제 완화를 강력히 요구하는 입장을 강화하고 있다.
그래서 내가 제안하는 것은 ‘약점을 메우는 산업 정책’에서 ‘강점을 키우는 산업 정책’으로의 전환이다. 이 제안은 유럽을 대상으로 한 것이지만, 일본에서는 더욱 효과적으로 작용할 가능성이 있다. 현재 유럽은 반도체, 생성 AI, 디지털 플랫폼 등 다른 나라가 이미 앞서 나가고 있는 분야에서, 조금이라도 자신의 약점을 메우기 위해 투자를 진행하고 있다. 발상 자체는, 이런 분야에서 글로벌 리더가 되지는 못하더라도 최소한 외국에 대한 의존도를 낮추자는 것이다. 하지만 그곳에는 문제가 있다. 그 전략이 성공한다 하더라도 결국 ‘추종자’에 불과하고, 결코 리더가 될 수 없다. 한 발 늦게 따라가는 입장에서 벗어나지 못한다.
◇ 자신의 약점을 메우는 투자가 아니라, 오히려 자신의 강점을 키우는 투자로
따라서 자신의 약점을 메우는 투자가 아니라, 오히려 자신의 강점을 키우는 투자로 전환해야 한다고 나는 생각한다. 유럽은 ASML의 노광 장치, 노키아와 에릭슨이 제공하는 5G·6G 네트워크 기술, SAP의 기업 관리 소프트웨어 등 전 세계 공급망에서 전략적 위치를 차지하는 기술을 보유하고 있으며, 이 분야에서 글로벌 리더로 자리매김하고 있다. 하지만 유럽 정책 당국 자체가 이러한 전략 자산의 존재를 충분히 파악하고 있지 않다.
백악관이 ASML에 중국으로의 제품 판매 중단을 요구하기 전까지는, ASML이라는 이름을 들어본 적이 아무도 없었다. 워싱턴과 베이징도 유럽의 전략 자산 리스트를 만들고 있지만, 핵심인 유럽 정책 당국은 그런 리스트를 가지고 있지 않다. 나는 트럼프 대통령이 세계의 빙산 파쇄선 중 90%가 핀란드에서 설계된다는 사실을 ‘사고 싶다’고 말할 때까지 몰랐다.
필요한 정책으로는 이미 유럽이 세계에서 우위를 점하고 있는 분야에 투자하고, 그 우위를 유지·강화하여 ‘협상 카드’로 활용해야 한다. 현실의 국제정치·통상 협상은 이미 그런 단계에 들어섰다. 무역 상대국에게는 ‘서로가 상호 의존 관계에 있다’는 사실을 직시시켜야 한다. 유럽의 스마트폰 사용자는 미국의 Apple과 Google에 의존하고 있는 반면, 미국 육군 물류는 독일의 SAP에 의존하고 있는 상황이 현실에 존재한다. 냉전 시기의 핵 억제를 떠올리게 하지만, 이는 이른바 ‘상호 확증 의존mutually assured interdependence’ 전략이다.
다만, 27개의 주권 국가로 구성된 EU가 이러한 전략적 조정을 실행하는 것은 매우 어렵다. 각국은 자국에 보호해야 할 전략 자산이 있든 없든 [산업 정책] 보조금 배분을 요구하고, 자국이 자랑하는 기술 기업이 다른 회원국을 위해 ‘무기화’되는 것을 원하지 않을 것이다. 나는 이 ‘강점을 키우는 기술 전략’이 오히려 일본에 가장 적합하다고 생각한다. 일본의 정치 시스템은 [유럽과 달리 단일 주권 국가이기 때문에] 이론적으로 집합 행위 문제를 극복하고 전략적 조정을 수행할 능력이 유럽보다 높다고 생각할 수 있기 때문이다.
Vili Lehdonvirta ◎ 경제사회학자. 옥스포드 대학 교수. 소프트웨어 개발자를 거쳐 투르크 대학에서 박사 학위를 취득. 디지털 경제를 중심으로 연구했으며, 디지털 노동 시장 분석에서 특히 높은 평가를 받았을 뿐 아니라 유럽연합 집행위원회의 전문가 그룹에서도 활동했다. 2024년부터 알토 대학 교수도 겸임.
경제학 101
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