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毎日新聞2026/7/8 19:48(最終更新 7/8 21:37)有料記事1055文字
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公正取引委員会は8日、生成人工知能(AI)を用いた大手IT事業者の検索サービスに関する調査に絡み、国内の新聞社や通信社、テレビ局などニュースコンテンツを提供する事業者約370社や消費者を対象に実態などを尋ねるアンケートを実施すると発表した。
ニュース事業者や消費者が対象
アンケートではニュースコンテンツを提供する事業者に、ニュースポータルサイトを運営する大手IT事業者との契約状況のほか、生成AIを用いた検索サービスによる自社コンテンツの利用を拒否するための対策などを尋ねる。消費者には、生成AI検索サービスを用いたニュースコンテンツの閲覧状況などを確認する。
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生成AIを使った検索サービスでは、検索内容について生成AIがウェブ上で情報を集めて概要を回答する機能がある。コンテンツ事業者が配信する記事に依拠する回答も多く、利用者が生成AIの回答に満足してしまえば記事をクリックしない「ゼロクリックサーチ」と呼ばれる結果を招く。コンテンツ事業者はウェブ広告の収入減少といった打撃を受ける。
こうした実態について、公取委は2025年12月に調査を始めており、今回のアンケートはその一環。調査では、生成AI検索サービスにコンテンツ事業者の記事を無許可で使うのは、独占禁止法が禁じる「優越的地位の乱用」や「取引妨害」などに当たる可能性があるとして、日本のLINE(ライン)ヤフーのほか、米国のグーグルやマイクロソフト、パープレキシティなど国内外の大手IT事業者が対象となっている。
ゼロクリックサーチ、報道機関に弊害
パープレキシティの生成AI検索サービスを巡っては、著作権を侵害しているとして毎日新聞社が25年12月に抗議書を送付。共同通信と産経新聞の2社も同様の抗議書を送付したほか、読売、朝日、日経の新聞3社が損害賠償などを求める訴訟を東京地裁に起こしている。
日本新聞協会も24年7月の声明で、ゼロクリックサーチが増えて報道機関に不利益が生じる弊害を指摘。報道機関の取材活動が痩せ細ると民主主義や文化に損失をもたらすとして、政府に著作権法などの見直しや整備を求めている。
規制に乗り出している国もある。英競争・市場庁(CMA)は6月、グーグルが提供する検索サービスでメディア側が自社コンテンツの利用を拒否できる規制などを設けた。
公取委の岩成博夫事務総長は8日の定例記者会見で「(CMAの動きは)我々の調査とかなり関係するとみて、注視している。海外当局とも連携しながら調査を進める」と語った。【山田豊】