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[일본어신문 사설 115]
[朝日新聞デジタル 2022年1月10日]
▣ 大人(おとな)の自覚(じかく) 育(はぐく)む責任(せきにん)「大人(おとな)」にこそ。
(어른의 자각 길러주는 책임 '어른'이야말로)
きょうは成人(せいじん)の日(ひ)。長(なが)らく大人(おとな)すなわち20歳(にじゅうさい)以上(いじょう)という扱(あつか)いが定着(ていちゃく)していたが、6年(ろくねん)前(まえ)に18歳(じゅうはちさい)から選挙権(せんきょけん)が与(あた)えられるようになり、この4月(しがつ)には民法上(みんぽうじょう)の成年(せいねん)年齢(ねんれい)も18歳(じゅうはちさい)に引(ひ)き下(さ)げられる。節目(ふしめ)の年(ねん)にあたり、当事者(とうじしゃ)に大人(おとな)としての自覚(じかく)をもってもらうのは当然(とうぜん)として、ではそのために大人(おとな)の側(がわ)は何(なに)をすべきで、何(なに)ができるのか。
(오늘은 성년의 날. 오랫동안 성인 즉 20세 이상으로 취급이 정착되어 있었지만, 6년전에 18세부터 선거권이 주어지게 되었고, 이번 4월에는 민법상의 성년연령도 18세로 인하된다. 고비의 나이에 즈음해, 당사자에게 어른으로서의 자각을 갖게 하는 것은 당연하고, 그럼 그것을 위해서 어른 쪽은 무엇을 해야 하고, 무엇을 할 수 있는 것인가.)
[단어]
○ 大人(おとな)
○ 自覚(じかく)
○ 育(はぐく)む
○ 責任(せきにん)
○ 今日(きょう)
○ 成人(せいじん)
○ 長(なが)らく 오랫동안. 오래.
○ 即(すなわ)ち 즉. 곧. 단적으로 말하면. 바꿔 말하면.
○ 以上(いじょう)¥
○ 扱(あつか)う
○ 定着(ていちゃく)
○ 選挙権(せんきょけん)
○ 与(あた)える ⇒ 与(あた)えられる
○ 民法上(みんぽうじょう)
○ 成年(せいねん)
○ 年齢(ねんれい)
○ 引(ひ)き下(さ)げる
○ 節目(ふしめ)
○ 当(あ)たり
○ 当事者(とうじしゃ)
○ 当然(とうぜん)
あらためて考(かんが)える機会(きかい)にしたい。4月(しがつ)からは、18歳(じゅうはちさい)になれば保護者(ほごしゃ)の同意(どうい)なしに、自由(じゆう)に契約(けいやく)を結(むす)べるようになる。若者(わかもの)の必需品(ひつじゅひん)のスマホの利用(りよう)しかり、マンションやアパートなどの賃貸(ちんたい)しかり。一方(いっぽう)で、契約(けいやく)をかわした以上(いじょう)はその取(と)り消(け)しなどは簡単(かんたん)にできなくなる。
(다시 생각하는 기회로 삼고 싶다. 4월부터는 만 18세가 되면 부모 동의 없이 자유롭게 계약을 맺을 수 있게 된다. 젊은이의 필수품인 스마트폰의 이용이 그러하고, 맨션이나 아파트등의 임대가 그러하다. 반면 계약을 체결한 이상 취소 등을 쉽게 할 수 없게 된다.)
[단어]
○ 改(あらた)めて
○ 考(かんが)える
○ 機会(きかい) 機械(きかい)
○ 保護者(ほごしゃ)
○ 同意(どうい)
○ 自由(じゆう)
○ 契約(けいやく)
○ 結(むす)べる
○ 若者(わかもの)
○ 必需品(ひつじゅひん)
○ 利用(りよう)
○ 然(しか)る 그러하다
叱(しか)る 꾸짖다.
※ ~しかり ~しかり ⇒ ~もそうだし ~もそうだ ~도 그러하고 ~도 그러하다.
○ マンション
○ アパート
○ 賃貸(ちんたい) 임대.
○ 一方(いっぽう)
○ 交(か)わす
○ 以上(いじょう)
○ 取(と)り消(け)す
○ 簡単(かんたん)
あわせて、18~19歳(じゅうはち~じゅうきゅうさい)でも刑事(けいじ)裁判(さいばん)にかけられる範囲(はんい)がひろがり、また、重大(じゅうだい)な刑事(けいじ)事件(じけん)を審理(しんり)する裁判員(さいばんいん)の候補者(こうほしゃ)にも選(えら)ばれる可能性(かのうせい)が出(で)てくる。諸制度(しょせいど)の切(き)り替(か)えを前(まえ)に、消費者(しょうひしゃ)トラブルなどに巻(ま)きこまれないようにと、注意(ちゅうい)を促(うなが)す呼(よ)びかけは盛(さか)んだ。だが「大人(おとな)としての自覚(じかく)」を促(うなが)す取(と)り組(く)み全般(ぜんぱん)となると、心(こころ)もとないのが実際(じっさい)のところではないか。
(아울러, 18~19세에도 형사 재판에 회부되는 범위가 넓어지고, 또, 중대한 형사 사건을 심리하는 재판원의 후보자로도 선택될 가능성이 나온다. 제제도의 전환을 앞에 두고, 소비자 트러블 등에 말려들지 않게, 주의를 재촉하는 호소는 번성하다. 하지만 “어른으로서의 자각”을 재촉하는 대처 전반이 되면, 불안스러운 것이 실제상황이 아닌가.)
[단어]
○ あわせて
○ 刑事(けいじ)
○ 裁判(さいばん)
○ 範囲(はんい)
○ 広(ひろ)がる
○ 重大(じゅうだい)
○ 事件(じけん)
○ 審理(しんり)
○ 裁判員(さいばんいん)
○ 候補者(こうほしゃ)
○ 選(えら)ぶ
○ 可能性(かのうせい)
○ 諸制度(しょせいど)
○ 切(き)り替(か)える
○ 消費者(しょうひしゃ)
○ トラブル
○ 巻(ま)き込(こ)む
○ 注意(ちゅうい)
○ 促(うなが)す
○ 呼(よ)びかける
○ 盛(さか)ん
○ 自覚(じかく)
○ 取(と)り組(く)む
○ 全般(ぜんぱん)
○ 心(こころ)もとない 어쩐지 불안하다. 어쩐지 염려되다.
○ 実際(じっさい)
4月(しがつ)から実施(じっし)される高校(こうこう)の新学習(しんがくしゅう)指導(しどう)要領(ようりょう)は、主権者(しゅけんしゃ)として社会(しゃかい)を担(にな)う力(ちから)を育(はぐく)む新科目(しんかもく)「公共(こうきょう)」を必修(ひっしゅう)とする。教室(きょうしつ)での学(まな)びは大切(たいせつ)だが、実際(じっさい)に社会(しゃかい)に参画(さんかく)し、物事(ものごと)を多様(たよう)な角度(かくど)から考(かんが)える経験(けいけん)をすることは、それ以上(いじょう)の効果(こうか)が期待(きたい)できるだろう。格好(かっこう)のテーマのひとつになり得(え)るのが成人式(せいじんしき)だ。
(4월부터 시행되는 고교 새 학습지도요령은, 주권자로서 사회를 짊어질 힘을 키우는 새 과목 “공공”을 필수로 한다. 교실에서의 배움은 중요하지만, 실제로 사회에 참가해 사물을 다양한 각도에서 생각하는 경험을 하는 것은 그 이상의 효과를 기대할 수 있을 것이다. 알맞은 주제 중 하나가 될 수 있는 게 성인식이다.)
[단어]
○ 実施(じっし)
○ 高校(こうこう)
○ 新学習(しんがくしゅう)
○ 指導(しどう)
○ 要領(ようりょう)
○ 主権者(しゅけんしゃ)
○ 社会(しゃかい)
○ 担(にな)う
○ 育(はぐく)む
○ 新科目(しんかもく)
○ 公共(こうきょう)
○ 必修(ひっしゅう)
○ 教室(きょうしつ)
○ 学(まな)ぶ
○ 大切(たいせつ)
○ 実際(じっさい)
○ 参画(さんかく)
○ 物事(ものごと)
○ 多様(たよう)
○ 角度(かくど)
○ 考(かんが)える
○ 経験(けいけん)
○ 以上(いじょう)
○ 効果(こうか)
○ 期待(きたい)
○ 格好(かっこう)
○ 成人式(せいじんしき)
酒(さけ)を飲(の)んで騒(さわ)ぐ者(しゃ)がいたり、晴(は)れ着(ぎ)姿(すがた)を披露(ひろう)する場(ば)になったりしていることに眉(まゆ)をひそめ、開催(かいさい)を疑問視(ぎもんし)する声(こえ)もある。しかし、多(おお)くの若者(わかもの)が「わがこと」として関心(かんしん)を寄(よ)せるイベントだからこそ、「参画(さんかく)」の第一歩(だいいっぽ)に位置(いち)づけてはどうか。もちろん現在(げんざい)の状況(じょうきょう)に即(そく)していえば、感染症(かんせんしょう)対策(たいさく)など大人(おとな)の責任(せきにん)で決(き)めるべきことは多(おお)い。
(술을 마시고 떠드는 사람이 있는가 하면, 나들이옷 차림을 공표하는 장소가 되기도 하고 있는 것에 눈살을 찌푸리고 개최를 의문시하는 목소리도 있다. 그러나, 많은 젊은이가 “나의 일”로서 관심을 가지는 이벤트이기 때문에, “참가”의 첫걸음으로 자리 매김하면 어떨까. 물론 현재의 상황에 입각해서 말하면, 감염증 대책 등 어른의 책임으로 결정해야 할 것은 많다.)
[단어]
○ 酒(さけ)
○ 飲(の)む
○ 騒(さわ)ぐ
○ 晴(は)れ着(ぎ) 화려한 장소에서 입는 옷. 나들이 옷.
○ 姿(すがた)
○ 披露(ひろう) 피로. 공표함. ☞ 拾(ひろ)う 줍다. ☞ 疲労(ひろう) 피로.
○ 眉(まゆ) 눈썹.
○ 顰(ひそ)める 찌푸리다. 찡그리다.
○ 開催(かいさい)
○ 疑問視(ぎもんし)
○ 若者(わかもの)
○ 関心(かんしん)
○ 寄(よ)せる 밀려오다. 바싹 옆으로 대다.
○ イベント
○ 参画(さんかく)
○ 第一歩(だいいっぽ)
○ 位置(いち)づける
○ もちろん
○ 現在(げんざい)
○ 状況(じょうきょう)
○ 即(そく)する 꼭 맞다. 입각(의거)하다.
○ 感染(かんせん)
○ 対策(たいさく)
○ 大人(おとな)
○ 責任(せきにん)
○ 決(き)める
だが開催(かいさい)の時期(じき)や内容(ないよう)、さらにさかのぼって式典(しきてん)を開(ひら)く意義(いぎ)や必要性(ひつようせい)、対象(たいしょう)年齢(ねんれい)を高校生(こうこうせい)の世代(せだい)に議論(ぎろん)してもらい、自治体(じちたい)はそれを尊重(そんちょう)するという動(うご)きが、もっとあっていい。若者(わかもの)が出(だ)した結論(けつろん)に問題(もんだい)があると思(おも)えば、首長(しゅちょう)らがその理由(りゆう)を説得力(せっとくりょく)のある言葉(ことば)で説明(せつめい)し、再考(さいこう)を動(うご)きかける。そうしたキャッチボールも、若者(わかもの)にとって将来(しょうらい)の糧(かて)となるだろう。
(하지만 개최의 시기나 내용, 한층 더 거슬러 올라가 의식을 여는 의의나 필요성, 대상 연령을 고교생의 세대가 논의하도록 해, 자치체는 그것을 존중한다고 하는 움직임이, 더 있어도 좋다. 젊은이들이 내린 결론에 문제가 있다고 생각하면, 단체장들이 그 이유를 설득력 있는 말로 설명해, 재고해 보라고 한다. 그러한 캐치볼<주고 받음>도, 젊은이들에게는 장래의 양식이 될 것이다.)
[단어]
○ 開催(かいさい)
○ 時期(じき)
○ 内容(ないよう)
○ さらに 그 위에. 더욱 더.
○ 遡(さかのぼ)る 거슬러 올라가다. (물의) 흐름과 반대로 올라가다. ※ 坂(さか) 비탈길. 고개.
○ 式典(しきてん) 식전. 의식.
○ 開(ひら)く
○ 意義(いぎ)
○ 必要性(ひつようせい)
○ 対象(たいしょう)
○ 年齢(ねんれい)
○ 高校生(こうこうせい)
○ 世代(せだい)
○ 議論(ぎろん)
○ 自治体(じちたい)
○ 尊重(そんちょう)
○ 動(うご)く
○ 若者(わかもの)
○ 出(だ)す
○ 結論(けつろん)
○ 問題(もんだい)
○ 思(おも)える
○ 首長(しゅちょう) 主張(しゅちょう)
○ 理由(りゆう)
○ 説得力(せっとくりょく)
○ 言葉(ことば)
○ 説明(せつめい)
○ 再考(さいこう)
○ キャッチボール 캐치 볼. 공을 던지고 받음.
○ 将来(しょうらい)
○ 糧(かて) 양식. 음식물.
「18歳(じゅうはちさい)成人(せいじん)」が決(き)まった時(とき)、成人式(せいじんしき)をどうするかも話題(わだい)になったが、当事者(とうじしゃ)の声(こえ)を聞(き)いて反映(はんえい)させようという動(うご)きはあまり見(み)られなかった。大人(おとな)の側(がわ)がこれまでの思考(しこう)や行動(こうどう)様式(ようしき)を見直(みなお)し、対等(たいとう)な社会(しゃかい)の構成員(こうせいいん)として若者(わかもの)に向(む)き合(あ)う。そうしてこそ、大人(おとな)の自覚(じかく)は醸成(じょうせい)される。
(“18세 성인”이 결정됐을 때, 성년식을 어떻게 할지도 화제가 됐지만, 당사자의 목소리를 들어 반영하려는 움직임은 별로 보이지 않았다. 어른의 측이 지금까지의 사고나 행동 양식을 재검토해, 대등한 사회의 구성원으로서 젊은이를 마주한다. 그래야 어른의 자각이 양성된다.)
[단어]
○ 成人(せいじん) ⇒ 成人式(せいじんしき)
○ 決(き)まる
○ 話題(わだい)
○ 当事者(とうじしゃ)
○ 反映(はんえい)
○ 動(うご)き
○ あまり
○ 見(み)る ⇒ 見(み)られる
○ 大人(おとな)
○ 思考(しこう)
○ 行動(こうどう)
○ 様式(ようしき)
○ 見直(みなお)す
○ 対等(たいとう)
○ 社会(しゃかい)
○ 構成員(こうせいいん)
○ 若者(わかもの)
○ 向(む)き合(あ)う
○ 自覚(じかく)
○ 醸成(じょうせい) 양성. ☞ 情勢(じょうせい) 정세.
https://www.asahi.com/articles/DA3S15166466.html?iref=pc_rensai_long_16_article
▣ 大人の自覚 育む責任「大人」にこそ。
きょうは成人の日。長らく大人すなわち20歳以上という扱いが定着していたが、6年前に18歳から選挙権が与えられるようになり、この4月には民法上の成年年齢も18歳に引き下げられる。節目の年にあたり、当事者に大人としての自覚をもってもらうのは当然として、ではそのために大人の側は何をすべきで、何ができるのか。
あらためて考える機会にしたい。4月からは、18歳になれば保護者の同意なしに、自由に契約を結べるようになる。若者の必需品のスマホの利用しかり、マンションやアパートなどの賃貸しかり。一方で、契約をかわした以上はその取り消しなどは簡単にできなくなる。
あわせて、18~19歳でも刑事裁判にかけられる範囲がひろがり、また、重大な刑事事件を審理する裁判員の候補者にも選ばれる可能性が出てくる。諸制度の切り替えを前に、消費者トラブルなどに巻きこまれないようにと、注意を促す呼びかけは盛んだ。だが「大人としての自覚」を促す取り組み全般となると、心もとないのが実際のところではないか。
4月から実施される高校の新学習指導要領は、主権者として社会を担う力を育む新科目「公共」を必修とする。教室での学びは大切だが、実際に社会に参画し、物事を多様な角度から考える経験をすることは、それ以上の効果が期待できるだろう。格好のテーマのひとつになり得るのが成人式だ。
酒を飲んで騒ぐ者がいたり、晴れ着姿を披露する場になったりしていることに眉をひそめ、開催を疑問視する声もある。しかし、多くの若者が「わがこと」として関心を寄せるイベントだからこそ、「参画」の第一歩に位置づけてはどうか。もちろん現在の状況に即していえば、感染症対策など大人の責任で決めるべきことは多い。
だが開催の時期や内容、さらにさかのぼって式典を開く意義や必要性、対象年齢を高校生の世代に議論してもらい、自治体はそれを尊重するという動きが、もっとあっていい。若者が出した結論に問題があると思えば、首長らがその理由を説得力のある言葉で説明し、再考を働きかける。そうしたキャッチボールも、若者にとって将来の糧となるだろう。
「18歳成人」が決まった時、成人式をどうするかも話題になったが、当事者の声を聞いて反映させようという動きはあまり見られなかった。大人の側がこれまでの思考や行動様式を見直し、対等な社会の構成員として若者に向き合う。そうしてこそ、大人の自覚は醸成される。