統一教会「年間宣教資金1,100億ウォン」の使途 ①― 「パラグアイ・ロビー資金」と「麻薬ゲートに登場した政治家」(2026-03-12)
2026年3月9日、JTBCニュースは統一教会の内部文書を入手し、独自に「統一教会の資金源である日本の清算に伴い、3大組織の予算を73%削減した」と報じた。
https://news.jtbc.co.kr/article/NB12288798?influxDiv=NAVER
韓鶴子総裁は、世界本部の年間予算は1,500億ウォン(約165億円)だと明らかにしていたが、JTBCの報道によれば、2026年の統一教会予算のうち宣教事業費として分類された金額は105億ウォン(約11.6億円)で、前年より90%(987億ウォン)も削減されたという。
内部事情に詳しい関係者は「宣教事業はほとんどが海外機関との交流や支援であり、事実上、海外事業をたたむという意味だ」と説明したと報じられている。
これは裏を返せば、過去にはチョン・ウォンジュとユン・ヨンホが宣教事業だけで年間1,100億ウォン(約121億円)を使用していたことになる。
[統一教会不正腐敗追放監視委員会]は以前から、宣教事業名目で多額の資金が不自然に流出している可能性を指摘してきたが、その一部はTM報告書にも記録されていた。過去の宣教事業費について、統一教会は年度ごとにその使途を信者に対して具体的に説明する必要があるだろう。
■ パラグアイ・ロビー資金として使用
「TM報告書」には、南米パラグアイで行われた統一教会の「ロビー活動」が詳細に記録されており、同国での法的紛争や政治活動、ロビー戦略などが記されている。
特検は、世界本部が使用した政治資金のうちごく一部であるセネガルとネパールへの送金のみを横領として起訴したが、現在統一教会問題を捜査している検警合同捜査本部は、パラグアイの政治資金についても調査する可能性がある。
統一教会南米代表のソ・ソンジョンが2017年10月23日に送ったと推定される「TM報告書
」(184ページ)には、政治活動資金として500万ドル(約7億5千万円)を計上した記録があり、そこにAIPPという名称が記載されている。AIPPは現在、合同捜査本部が重点的に注視している組織で、天宙平和連合(UPF)の傘下団体であり、当時はソン・グァンソクが会長を務めていた。
▲マーカー部分翻訳
165P:まず第一に予算であり、第二にロビー活動と、10月30日から始まる予定の南米のすべての協会側弁護士たちに通達した対応弁護士に関する事項です。
166P:(総額は)南米国家復帰のための政治活動資金、およびロビー活動のための要求まで含めた場合3,500万ドル(約52億5千万円)であり、…弁護士の強化、ロビー活動、…1,120万ドル(約17億)です。
弁護士の強化と過去の問題整理、既存運営費を含めると、10月中に270万ドル(約4億円)、11月中に175万ドル(約2億6千万円)の資金準備が必要であり、11月からは月30万ドルの定期資金が必要となります。
184P:政治活動資金として5,000,000(500万ドル)が計上されています。
AIPP会長と副会長であるシンシア議員とレスメ議員に会い、AIPP活動の活性化のための方策を協議しました。
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2023年4月4日の「TM報告書」には、パラグアイの政治家に関連する資金支援の内容も記されている。そこには「我々のすべてのロビー活動の接点」という表現も登場し、政治ロビーの窓口が存在したことを示している。これは宗教団体の活動の範囲を超え、国家機関を資金によって買収しようとした重大な犯罪行為と見ることもできる。
▲マーカー部分翻訳(「TM報告書」3211P)
●シンシアが、ミッシェル、エヴェリスト(協会長)およびソ総使と麻薬ゲートをめぐって資金共有がなされたため、拘束令状が請求される可能性もある。
●(我々のすべてのロビーの接点であるオリンピオの姻戚)
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1. 麻薬ゲート(Drug-gate)に登場した政治家との関係
これらの内容は、統一教会南米代表のソ・ソンジョンが報告したものを2023年4月4日の「TM報告書」に記載したもので、パラグアイの政治家シンシア・タラゴ(Cynthia Tarrago)に関連するものである。シンシア・タラゴは米連邦捜査局(FBI)に逮捕され、現在は麻薬資金洗浄の罪で懲役刑を宣告されたとされる。
このような人物を統一教会の重要人物として重用し、天宙平和連合(UPF)傘下の世界平和国会議員連合(AIPP)南米会長に任命しただけでなく、統一教会の行事に何度も参加させ、韓鶴子総裁が主導した祝福式では特別カップルとして選ばれるほど統一教会指導部が積極的に支援・宣伝していた点は大きな問題である。
2. 司法への圧力を強行
「TM報告書」には、パラグアイ司法に対する戦略も詳細に記録されている。この報告書によれば、統一教会側はパラグアイの土地紛争訴訟で不利な判決を下したタニア・イルン(Tania Irun)判事を標的に、メディアキャンペーンや懲戒手続きを推進したとされる。
報告書では、タニア・イルン判事に対する調査や懲戒がメディア報道を通じて拡散され、「他の判事たちにも強い圧力を与えることができる」と期待していたと説明している。
つまり統一教会がタニア・イルンを標的に、他の判事たちを威嚇する意図があったということになる。会議記録の一部には、刑事事件を利用して判事に圧力をかけ、判決を無効化しようとする戦略に言及した部分もあり、この内容は現在進行している統一教会関連裁判にも示唆するところが大きい。
▲マーカー部分翻訳:2019年8月6日「TM報告書」1166P
また、カサド民事第1審で協会側に不利な判決を下したタニア・イルン判事の場合には、半検事審議機構による調査を超え、最高裁長官の職権による監査を受けています。(さらに)連日メディアやSNSではタニア判事の違法判決に対し糾弾されています。
こうした一連の流れの中でこれ以上協会を軽視することはできず、協会に対して不当な行為を行えば困難な状況に直面する可能性があるというイメージが掲載されつつあります。
▲マーカー部分翻訳(2019年11月8日、「TM報告書」1350P)
タニア・イルン判事に対する監査内容や、同じく非正常的なレダ弁護士費用請求訴訟の第2審判事たちに対する告発内容などが、複数のメディアを通じて報じられています。
(今では)主要な新聞やラジオ、テレビでも取り上げられています。これに伴い、協会側の弁護士に対するインタビューも殺到している状況です。
UCI側はまだまともなメディア対応に乗り出せていない様子です。
まもなく民事第2審判決が出るものと予想されますが、法的活動以外にもメディア戦で得た小さな勝機が、判事たちに対して肯定的な方向への強い圧力を与えることができるものと思われます。
▲マーカー部分の翻訳(2021年11月10日、「TM報告書」2688P)
今日11月8日、民事訴訟第1審で違法判決を下したタニア・イルン判事が裁判を経て、最終的に解雇されました。
この勝訴判決により、カサド(Usado)民事訴訟の第1審と控訴審の無効提起ができるようになり、憲法裁判所に控訴した我々の訴訟や刑事訴訟にも多大な影響を及ぼすことになります。
パラグアイでは、法律的な判決よりも、違法なロビー活動によって裁判が行われる国であるため、今後もさらに関心を持って見守らなければなりません。
明日、パラグアイのすべての主要新聞に大々的に報じられる予定です。
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3. 日本と韓国での統一教会問題は海外でも繰り返されるのか
韓国と日本で統一教会指導部と政治圏とのロビー疑惑が拡大している中、統一教会が南米でも政治ロビー、司法への圧力、多額の法律資金投入など、議論を呼ぶ活動を行っていたことを示す内部記録が明らかになった。ここで使用された資金は違法な横領に該当する可能性がある。
パラグアイに関する報告を通じて、チョン・ウォンジュとユン・ヨンホを中心とする統一教会権力層が正常な宣教活動を行わず、日本食口たちの血のにじむような献金を湯水のごとく使い、政治や司法にロビーや圧力をかけていた実態が明らかになった。
この報告書は日本や韓国だけでなく、海外の統一教会にも大きな影響を及ぼす可能性がある。
パラグアイの訴訟についても、統一教会は長年「勝訴する」と宣伝してきたが、結果的には巨額の献金だけを浪費し敗訴した。
それにもかかわらず誰も責任を取らず、うやむやのままで終わった。統一教会指導部は、この問題にいくらの資金が使われたのかを明らかにし、関係者の責任も追及すべきである。
2026-03-12
崔鍾根
[統一教会不正腐敗追放監視委員会]