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毎日新聞2026/10/14 東京朝刊有料記事610文字
スーパーインテリジェンス(SI)の名称使用を求める大統領令に署名したトランプ米大統領。写真は中間選挙の共和党候補を応援した際に指を指すポーズを取るトランプ氏=米オハイオ州ヤングスタウンで12日、ロイター
国内の食品業界では初めてキリンビール北陸工場が取得した環境マネジメントの国際規格ISO14001の登録証
昔のフィルムカメラには「ASA」「DIN」の表記があった。それぞれ米国規格協会、ドイツ工業標準の略称でフィルムの感度を表した。その後「ISO」に統一され、デジタルカメラでも使われる。こちらは国際標準化機構の略称だ▲各国ばらばらだった工業製品規格を統一する契機が2度の世界大戦。ネジの規格が異なれば同盟国の武器の修理もままならない。第二次大戦後、米英カナダ3カ国はユニファイ(統一)ネジの採用で合意した▲国連を中心に幅広い国が参加したのがISO。冷戦本格化前で旧ソ連も加わった。第1号が「工業用長さ測定の基準温度」。熱膨張で測定の差が出ないように20度を基準に決めたという▲今日は80年前にISO設置が決まったことを記念した「世界標準の日」。日本も1952年に加入し、JIS(日本産業規格)と併せ、品質向上や輸出振興につなげた▲その後、品質管理を実現するマネジメントシステムにも対象が広がった。今や多くの企業が食品安全や環境活動などのISO規格認証を取得する。最新カテゴリーが人工知能(AI)だ▲アンソロピックやオープンAIなど米大手ハイテク企業も安全な設計、開発に向けた認証を取得している。心配は「AIの名を使うのは敵」とスーパーインテリジェンス(SI)の名称を強要し国際協力に背を向けるトランプ米大統領だ。国際刑事裁判所(ICC)への制裁でも「世界標準」に対する無理解が際立つ。ISOにまで矛先を向けないことを願う。