分担を果たして米国覚醒を
一九八四年七月二十五日 米国・ワシントン
全米各教派の指導者二千人を含む約七千人の宗散人か「宗教の自由ページェント」を大規模に開催した。信仰の自由を表現した劇の上演のあと、二女の仁進さんが文師のメッセージを伝えた。
無神論共産主義との闘い
神の愛する兄弟姉妹の皆様、私は現在、獄中にいて皆様の大会に参席できないことを残念に思います。けれども、私は霊において皆様と共にいることを理解してください。宗教の自由のために立ち上がり、アメリカの首都に集まった皆様に、私は心からのお祝いを述べたいと思います。
私は十代のころから、貧しい韓国にいて真理を探究し、神を求めてきました。そうしたことから、私は常に宗教の自由の尊さを、実感してきたわけです。北朝鮮の共産主義者によって逮捕され、殴られてほとんど死の寸前までいったときも、またそのあと共産党の死の強制収容所(興南刑務所)に送られたときも、私は、何も恐れませんでした。神が共にいてくださるという確信を持っていたのです。私は強制収容所にいた三年間、神を極めて身近に感じ、毎日神と会話をしていました。決して、神に救い出してほしいなどとは祈りませんでした。天の父は既に私の苦労を知っておられるので、神を安心させるために「このような苦しさには負けない」と毎日の一秒一刻を使いました。
私は現在、アメリカの刑務所の中にいます。アメリカに来て以来十二年間、今ほど神が身近におられることを実感したことはありません。私はこれまで以上にアメリカを愛しています。もし私の入獄によって神のみ旨がなされるならば、私は喜んでそうします。私が他の受刑者のため給仕し、食事のあと食器を洗い、台所の床を掃除するとき、私はそれを天の父のためにしているのです。そして、私は神の子女たちのためにそれをなし、アメリカと世界のためにそうしているのです。ですから私は、喜びをもって仕事をしています。
一九七一年に私は神の命令によってアメリカにやって来ました。神は、アメリカは終末時代における無神論共産主義との闘いに備えられた貴重な宝石であり、最後の希望であると言われました。真理と愛は勝利しなければなりません。しかし、アメリカは助けを必要としています。アメリカは神に背を向けつつあります。神はアメリカを失うことはできません。神は私に、アメリカに行き、無神論共産主義が世界を支配する前に、アメリカ国民を眠りから覚ますようにと命じられました。そのような課題を持って、私はアメリカにやって来ました。人気投票で一位になるために来たのではありません。
神と世界と米国のために
私は発言し、立場を明らかにしました。私はアメリカに、私の持てるすべての魂を投入しました。その過程で私は不人気となり、迫害を受け、現在こうして刑務所につながれているのです。このようなことは、私にとって何の驚きにも値しません。私はこのような十字架をほぼ予知していました。
私はこうした私の立場を神に感謝しています。シラバン牧師や他の多くの人々の立場も、アメリカの宗教の自由を求める結束点になっています。神は獄中の私を使って、これまでにないほど強力にアメリカを覚醒させることができるのです。神のみ業は人知では量り知れません。アメリカ宗教界は宗教の自由を守るために団結しなければなりません。この集会のような私たちの努力のみが、アメリカの存続を可能にするのです。私は獄中で、私の分担を果たす決意です。皆様は皆様の分担を果たしてほしいと思います。共にアメリカを覚醒させるのです。
私はいかなる屈辱にも耐え、いかなる距離も進み、いかなる労働も行い、いかなる十字架も喜んで負っていきます。私はもし神のみ旨がなされ、アメリカと世界の生存が保証されるならば、喜んで私の生命をも捧げる決意があります。私は常に皆様のために祈っています。獄中からの祈りは強力であるはずです。今度、私たちは新しい出発をしましたが、まだ仕事はこれからなのです。共にイエス・キリストの精神によって手を取り合い、前進し、神と世界とアメリカのために輝かしい勝利を宣言しようではありませんか。
神の祝福が皆様にありますよう、また、神の祝福がアメリカにありますように。