パンドラ. 20

[응도]

迎えた約束の時間。
指定されたビジネスホテルのロビーへ足を踏み入れるや、 エレベーターホールにそれらしき女性の姿が見つかる。

 目深に被ったキャップと口元を隠すマスク、 厚手のニットセーター、 そして タイトなデニムパンツ。 何もかも事前に知らされていた通りだ。

 「はじめまして、 連絡をいただいたー」 おもむろに歩み寄り、 努めて明るい調子で声をかける。 しかし。 「えっー」 僕の姿を認めるなり、 なぜか仰天いたうに目を見張る 彼女--とはいえ、 怯えた様子ではない。

 むしろ、 久しぶりの友人とばったり街角で出くわしたかのような感じだった。
「どうかしました?」 堪らずそう尋ねると、 すぐに彼女は 「いえ」 と かぶりを振った。 「ごめんなさい。 いきなり話しかけられたので、 ちょっとびっくりしてしまい」



目深に:まぶかに모자따워로눈을깊게가림. 被った:かぶった흐다. 口元:くちもと입가.
厚手:あつで두꺼운 努めて:つとめて힘쓰다.노력하다. 仰天:きょうてん몹시놀람. 怯え:おびえ겁내다.
街角:みちかど길모퉁이.길목. 堪(たま)ら:참다.견디다. 尋ねる:たずねる찾다. かぶり:머리. 振(ふ)った:흔들다.

이윽고 약속 시간.
지정된 비지니스호텔 로비에 들어서자 바로, 엘레베이터 홀에 그녀로 보이는 여성이 눈에 보였다.

 깊숙히 눌러쓴 모자와 마스크, 두꺼운 니트 스웨터에 타이트한 데님바지. 모두 미리 알려준 모습 그대로다.

“처음 뵙겠습니다. 연락주신..”
천천히 다가가 애써 밝은 목소리로 말을 걸어본다.
그런데
“어??”
내 모습을 확인하자마자 어째선지 몹시 놀란 듯 눈을 크게 뜨는 그녀. -두려워하는 모습이 아닌 오히려 마치 오랜만에 친구와 우연히 마주친 듯한 느낌이었다.
“왜 그러세요?”
궁금함을 못견디고 물어보니 그녀는 이내 ‘아뇨’하고 고개를 가로저었다.
“죄송해요. 갑자기 말을 거셔서 조금 놀라서 그만”