毎日新聞2024/3/30 16:38(最終更新 3/30 16:39)有料記事440文字
環境省が入る中央合同庁舎第5号館=東京・霞が関で、竹内紀臣撮影
環境省は、人体に有害な高濃度ポリ塩化ビフェニール(PCB)を含む廃棄物について、西日本エリアを受け持ってきた愛知県豊田市、大阪市、北九州市にある関連施設での処理事業を31日に終了する。東日本分を担う北海道室蘭市、東京都江東区の2カ所は2025年度まで継続する。
西日本エリアで今後、新たに高濃度PCBの廃棄物が見つかった場合、環境省は室蘭市の施設で処理する方針を表明。23年12月、市に受け入れを要請している。
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伊藤信太郎環境相は29日の記者会見で「これまでの立地自治体の協力に感謝したい」と述べた。
高濃度PCB廃棄物の処理は04年から実施。全国5施設で変圧器・コンデンサー計約39万5000台、安定器や汚染物など約2万1000トンを処理した。
PCBは電気機器の絶縁油などに使われていたが、食品公害「カネミ油症事件」を受けて1972年に製造中止となった。01年にPCB特措法が成立。当初は16年までに処理を終える予定だったが、想定より量が増えるなどしたため延長した。(共同)